2018-02-02

「慰安婦問題」を子どもにどう教えるか


「慰安婦問題」を子どもにどう教えるか (日本語)単行本(ソフトカバー) – October 19, 2017
by 平井 美津子 (著)


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内容紹介

90年代後半、元「慰安婦」が名乗り出たことによって、「慰安婦」問題が7社の中学校の歴史教科書に載りました。
しかし、右派による激しい教科書攻撃、教育現場への圧力により、現在では「慰安婦」問題の記述がある教科書は1社、
授業で取り組む教師もほとんどいなくなりました。

そんななかで、韓国で元「慰安婦」に出会い、沖縄では元ひめゆり学徒に教えを請うなど、
自ら歴史の現場に足を運んで獲得した「戦争」の実相と「平和」への思いを、
教室の子どもたちとともに学ぶ大阪府公立中学校の教師がいます。

本書は、彼女が「慰安婦」問題と出合い、子どもたちに伝えようと取り組んだ20年にわたる実践記録です。

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平井美津子『「慰安婦」問題を子どもにどう教えるか』(高文研 2017年10月) 1500円+税

◆「慰安婦」問題を教えることは危険?
 「言葉のアヤ」 /なぜ学校に半旗を? /金学順さんの証言 /襲われた教科書会社
◆「慰安婦」問題を教えた最初の授業
 「戦後50年」という雰囲気のなかで /性暴力は軍隊が存在する限りなくならない /「右翼が来たらどうするんですか?」 /授業が原因で親子喧嘩!?  /「『従軍慰安婦』この言葉を聞くと悲しくなる」
◆沖縄と出合った子どもたち
 「あなたが頑張らないとだめなのよ」 /教科書から消えた「慰安婦」 /行動する勇気を引き継ぎたい /修学旅行が子どもたちを変えた /沖縄戦を伝える責任 /「署名集めてるねん!」 /私たちの声を聞いて
◆ハルモニとの約束
 在特会がやってきた! /「私らのことを教えて大変な目にあってるの?」 /プリントの開示と在特会メンバーの逮捕
◆先生、「慰安婦」の授業まだ?
 「『慰安婦』の授業はやった?」 /「先生、『慰安婦』の授業まだ?」 /戦争中でも許されないことはある
◆真の「和解」とは何か──考え始めた中学生
 突然の日韓合意に怒る /怒り、悲しみ、悔しさ……再び沖縄で女性が犠牲に /本当の和解とは?
◆怯まずに「慰安婦」問題を教えよう
 「忖度」の嵐が吹き荒れる学校現場 /怯まずに「慰安婦」問題を教えよう /「傍観者にならない」、そして「抗う」

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私(遠山日出也)は、本書を昨年12月30日に一気に読んだが、昨年私が読んだ本の中で一番良かったかもしれない、と思えたほど良かった。

著者は1960年生まれ。立命館大学卒業後、大阪府立中学の教師になり、1991年、金学順さんの名乗り出に衝撃を受けてから、現在に至るまで、「慰安婦」問題を授業で扱い続けてきた。その授業実践の記録が本書である。

もちろん授業で「慰安婦」問題を扱い続けることは、簡単なことではない。目次にもあるように、1997年に中学の歴史教科書にほんの少し「慰安婦」記述が登場したそのときから、各教科書会社には右翼の街宣車が押し寄せた。藤岡信勝氏らの攻撃も始まり、学校現場では「慰安婦」について教えることは危険だという雰囲気が出てきたという。平井さんは、在特会、地方議会の議員など、さまざまなところから圧力を受けながら、「慰安婦」についての授業を続けてきた。

平井さんは、「私が攻撃されても、攻撃されてもへこたれないのは、歴史を教えることを自分の職業にし、未来を作る子供たちに向き合っているからだ」と言う。だからこそ、本書には、子どもたちとのやり取りや子どもたちの感想が詳しく書かれている。その中から、平井さんは授業のやり方を改めたりもしている。また、平井さんが、女子生徒だけでなく、男子生徒にも当事者として考えさせる授業を作ってきたこともわかる。

また、平井さんは、ハルモニたちと実際に会って「彼女たちの絶望や恐ろしさ、悔しさは、私が受けている攻撃の比ではない」と感じて、気持ちがしゃんとしたこともあったという。

以上のような実践や経験がリアルに書かれた本書を読むと、私も、なにか勇気や力を与えられる気がするし、しゃんとさせられる。

また、本書からは、平井さんが授業をおこなってこられた背景には、仲間の教職員たちの協力があったこともわかる。校長らも、平井さんをある程度は守ってきた。私は「では、自分には何ができているのだろうか? それで十分なのだろうか?」と反省させられた。

本書の魅力の一つは最近の「日韓合意」まで取り上げられている点だが、現在「慰安婦」問題は、研究レベルでは日本人「慰安婦」研究の深化などさまざまな点で進展がある。そうした研究を生かした授業の経験なども、みんなで出し合っていければいいのに、とも思った。(遠山日出也)





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2.7 out of 5 stars 5 customer reviews



Amazon カスタマー

5.0 out of 5 stars勇気ある実践記録January 24, 2018
Format: 単行本(ソフトカバー)

さまざまな攻撃を受けながらも、歴史の真実に向き合った実践記録。当たり前のことを当たり前というその姿勢に共感しました。「あったことをなかったことにはできない」という著書の思いを広げたいものです。他国でも翻訳出版することで、日本との友好の架け橋にも……。ありがとうございました。
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カスタマー

5.0 out of 5 stars情勢に果敢に挑んだ好著October 23, 2017
Format: 単行本(ソフトカバー)

日本軍「慰安婦」の存在とそれに関わる日本軍の罪悪は歴史学研究ですでに検証されている。にもかかわらず、それが世論のなかで広がりをみせないのは、教科書から消そうとする右派勢力や、その後押しをする政府・自民党の圧力からである。ゆえに学校現場でもそれを教えにくい状況が生まれ、だからそれを知らずに育つという負のスパイラルが続いている。
それに対して、著者は授業で果敢にこれを取り扱い、中学生の認識に沿った形で教材化している。社会科教育の実践記録であると同時に、教師の成長・発達も読み取れる教師教育の書でもある。是非一読をお勧めしたい。
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マーク

1.0 out of 5 stars見事な左翼本January 23, 2018
Format: 単行本(ソフトカバー)|Verified Purchase

中立な立場でタイトルに沿う内容なら良い本だと思って買いましたが案の定でした。
まず6ページ目の前書きで黒川開拓団の話を持ち出して「女性をソ連兵に差し出した」とすでに日本人ヘイトが始まってました。著者が見たというNHKの番組では女性が辛い思いをしても助けられない家族も苦しんだという面もあったのにそこは丸々無視してお金のために親に売られた慰安婦と同一化させる論点ずらしです。
内容も根拠は河野談話や慰安婦の証言のみで客観的な資料が一切なく(吉田清治は名前すら出てこない)、疑問を持った立場の意見は「右翼のねつ造」で片付けてまともに反論もしていないです。とにかく慰安婦問題が全て真実であると確定している前提で常に話が進み、自衛隊のイラク派遣や共謀罪にまでケチをつけて「左翼がやりたい事を教師の立場を使って全部やりました」と言いたいだけにしか見えませんでした。
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SUSHI

1.0 out of 5 stars90年代から全く成長していない。January 22, 2018
Format: 単行本(ソフトカバー)

サヨクの教師に偏向教育を受けたアラフォー世代です。入学式卒業式でもサヨク教師の勝手な都合で「生徒の権利を無視し国旗国歌を禁じられた」経験があります。
「あなた方が洗脳した生徒は、こんなに立派に育ちました」という意味を込めてそのうち訴えてやろうかと考えています。
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Q太郎

1.0 out of 5 stars純情一途なサヨク教師の労作October 22, 2017
Format: 単行本(ソフトカバー)

元慰安婦の話を直接聞いただけで事実と勘違いするような純情さ。
ひめゆり部隊と慰安婦はどういう関係があるのだろう。 同じ女性というだけで結びつける一途さ?
直接取材したことがほかの教師にできないとんでもなく大したことであり労作だと・・・と勘違いするサヨク教師。
この歴史教育???
どれだけ子供たちに誤った歴史を教えてきたのか!?!?!?

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