2019-12-19

徹底検証 日本の右傾化 (筑摩選書) | 塚田 穂高 |本 | 通販 | Amazon



徹底検証 日本の右傾化 (筑摩選書) | 塚田 穂高 |本 | 通販 | Amazon




徹底検証 日本の右傾化 (筑摩選書) (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2017/3/14
塚田 穂高 (著, 編集)

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商品の説明

内容紹介

◎いま、もっとも包括的な、現代日本の「右傾化」研究の書!

何が、どこまで、進んでいるのか――
ヘイトスピーチ、改憲潮流、日本会議など、「右傾化」とみなされる事例には事欠かない。
ならば日本社会は、全般的に「右傾化」が進んでいると言えるのか?
その全体像を明らかにすべく、研究者・ジャーナリスト・新聞記者・編集者ら第一級の書き手21人が総力を上げて検証。
「壊れる社会」「政治と市民」「国家と教育」「家族と女性」「言論と報道」「蠢動する宗教」の全6部において、
それぞれ実態を明らかにしていく。

「日本の右傾化」を考えるためのブックガイド、関連年表も付した、圧巻の400頁!

〔目次〕

はじめに

第I部 壊れる社会――新自由主義、レイシズム、へイトスピーチ
第1章 罪深く恥ずかしい「サロゲート」に沈み込む前に 斎藤貴男(ジャーナリスト)
第2章 在日コリアンへのレイシズムとインターネット 高史明(社会心理学者)
第3章 ヘイトスピーチ、極右政治家、日本会議――特報部の現場から 佐藤圭(東京新聞記者)

第II部 政治と市民――右傾化はどこで起こっているのか
第4章 排外主義とへイトスピーチ 樋口直人(社会学者)
第5章 自民党の右傾化――その原因を分析する 中北浩爾(政治学者)
第6章 有権者の「右傾化」を検証する 竹中佳彦(政治学者)

第III部 国家と教育――強まる統制、侵蝕される個人
第7章 〈震災後〉の日本におけるネオナショナリズム マーク・R・マリンズ(宗教社会学者)
第8章 教育基本法「改定」とその後 大内裕和(教育社会学者)
第9章 国に都合のいい子、親、教師をつくる教育政策 杉原里美(朝日新聞記者)

第IV部 家族と女性――上からの押し付け、連動する草の根
第10章 重要条文・憲法二四条はなぜ狙われるのか 清末愛砂(家族法・憲法学者)
第11章 結婚、家族をめぐる保守の動き 斉藤正美(社会学者)
第12章 税制で誘導される「家族の絆」 堀内京子(朝日新聞記者)

第V部 言論と報道――自己賛美と憎悪の連鎖に向き合う
第13章 「日本スゴイ」という国民の物語 早川タダノリ(編集者)
第14章 “歴史戦の決戦兵器"、「WGIP」論の現在 能川元一(哲学研究者)
第15章 狙われ続ける「慰安婦報道」 北野隆一(朝日新聞編集委員)
第16章 暴走する権力と言論の自由――シリーズ「時代の正体」の現場から 田崎基(神奈川新聞記者)

第VI部 蠢動する宗教――見えにくい実態、問われる政治への関与
第17章 神道政治連盟の目指すものとその歴史――戦後の国体論的な神道の流れ 島薗進(宗教学者)
第18章 創価学会・公明党の自民党「内棲」化 藤田庄市(ジャーナリスト)
第19章 統一教会=勝共連合――その右派運動の歴史と現在 鈴木エイト(ジャーナリスト)
第20章 幸福の科学=幸福実現党――その右傾化、保守運動との齟齬 藤倉善郎(ジャーナリスト)
第21章 「宗教の右傾化」はどこにあるのか――現代日本「宗教」の類型的把握から 塚田穂高(宗教社会学者)

おわりに 塚田穂高

あとがき
「日本の右傾化」を考えるためのブックガイド
「日本の右傾化」関連年表

〔編著者紹介〕
塚田穂高(つかだ・ほたか)
1980年、長野市生まれ。國學院大學研究開発推進機構日本文化研究所助教。
東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻宗教学宗教史学専門分野博士課程を修了。博士(文学)。
専門は宗教社会学・日本文化論で、新宗教運動・政教問題・カルト問題などの研究に取り組む。
内容(「BOOK」データベースより)

日本の右傾化が進んでいると言われて久しい。実際、ヘイトスピーチや改憲潮流、日本会議など、それを示す事例には事欠かない。ならば日本社会は、全般的に右傾化が進んでいるのか?本書ではその全体像を明らかにすべく、ジャーナリストから研究者まで第一級の書き手が結集。「社会」「政治と市民」「国家と教育」「家族と女性」「言論と報道」「宗教」の六分野において、それぞれ実態を明らかにしていく。いま、もっとも包括的にして最良の「右傾化」研究の書である。商品の説明をすべて表示する


登録情報

単行本(ソフトカバー): 400ページ
出版社: 筑摩書房 (2017/3/14)
言語: 日本語
ISBN-10: 448001649X
ISBN-13: 978-4480016492
発売日: 2017/3/14
梱包サイズ: 18.8 x 13.4 x 3 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 3.5 18件のカスタマーレビュー
Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 120,363位 (本の売れ筋ランキングを見る)
11478位 ─ ノンフィクション (本)
731位 ─ 社会一般関連書籍
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18件のカスタマーレビュー
トップレビュー

近江商人

5つ星のうち5.0現代日本の諸相を論じた力作2018年8月9日
形式: 単行本(ソフトカバー)Amazonで購入
本書では右傾化という言葉について積極的に厳密な定義を行っていない。
その代わりに現代日本を社会・教育・言論・家族制度・政治・宗教などの面から分析した21章を設け
個々の事実から読者に現状の認識を深めてもらう体裁を取っている。
読み始める前は左派知識人や研究者による感情的な糾弾も覚悟していたのだが、
ほとんどの執筆者は広範な文献や実証分析を通じて自身の見解を冷静に提示している。

例えば有権者が安倍政権を支持するのは主として経済金融政策による要因が大きく、
憲法改正や靖国参拝といった保守思想はあまり相関が見られないことを明らかにする。(第6章)
また2016年から何かと現政権との関係が騒がれている日本会議についても、
公明党の支持母体である創価学会の集票力600万に対して現在せいぜい40万程度の票田にすぎないとして
その実力を過大評価した人々による陰謀論を一蹴している。(第5章・21章)
編著者の塚田氏もこれらの点を挙げた上で、
少なくとも有権者が以前より「右傾化」しているとは認めにくいと言う。
妥当な見解と言うべきであろう。

ただし、戦後レジームに対抗するような路線への揺り戻しが、
現政権以来「政治主導」で至る局面に起きている事実も多くの論者が指摘する通りである。
特に教育・家族制度におけるここ数年の浸食は目まぐるしい。
それはまだ根が浅い右傾化とはいえ、この傾向が長く続けば
彼らの危惧する通りに遠からず有権者の意識にも影響が現れてくるだろう。

本書の執筆意図はさておき、各分野から第一線で活躍する識者が集まっただけあって
その提言の多くが傾聴に値するものであることは間違いない。
難を言えばジャーナリストの手がける章はどうしても現政権に批判的なトーンが強く、
やや情緒的な筆致が目立つのは読者によって鼻白むところもあるかもしれない。

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つくしん坊

ベスト1000レビュアー
5つ星のうち4.0日本の「右傾化」は、一部の政治家・評論家・メディアが先導して顕著化してきた2018年10月28日
形式: 単行本(ソフトカバー)
編者の塚田氏は1980年生まれの宗教社会学者で、各論考の著者は多くの研究者やジャーナリストで構成される。本書は、日本の「右傾化」という多面的な政治・社会現象に対して、各分野の専門家による検証を行ったものである。

「右傾化」の定義は容易ではないが、改憲運動の活発化、日本会議関係政治家の大量入閣、排外主義(特に嫌韓嫌中)やレイシズムの横行、インターネット上のヘイトメッセージの横行、政治家らのヘイト発言の横行、歴史修正主義(特に慰安婦問題や南京事件問題)、靖国神社、教育における強権志向(国歌・国旗)、家族主義の強調、社会ダーウィニズム、女性差別、弱者差別など、近年顕著な政治・社会現象を総合したものと考えられる。日本におけるこのような右傾化は、まとめると「戦前回帰志向」と言ってよいのではないか。

本書の各論考によれば、日本人が一様に右傾化しているという現象は見られないという(第6章の投票行動による分析など)。しかし、民主党政権時代の自民党が、民主党との差別化のために「右派」よりの立場を強め(改憲案など)、政権復帰後そのまま右傾化政策が続行していることは確かだという(第5章)。つまり全体としては極めて少数(一説にはネットユーザーの1%以下)の活発な「ネトウヨ」が主導してヘイトメッセージを多数アップし、それに多くのフォロワーがそれに続くことでネット上の「極右空間」が作られていくのだ。

この他、本書には様々な視点からの分析が収められている。国権主義志向に組み替えられた教育、家族主義の強調と女性の権利の軽視、「日本スゴイ」の自画自賛TV番組の横行、相変わらず続く歴史修正主義者による扇動やプロパガンダ、衰退傾向の宗教各派の政権擦り寄りと極右化、などである。

本書の分析をまとめると、確かに日本人全体が右傾化しているまでには至っていないが、第二次安倍政権という極右政権の誕生とその長期政権化により、一部の極右評論家や極右メディアが後ろ盾を得て活性化し、その影響があらゆる分野に波及しているというのが現状ではないだろうか。右傾化の傾向は日本に限らない。ヨーロッパでは極右政党が急伸し、アメリカではトランプ政権が誕生した。マクロに見れば、欧米の右傾化は国力の長期的衰退が背景にあると考えられる。日本の場合は、中国の急速な国力進展で「アジアにおける最大の近代化達成国」という立場が失われ一部の人間のナショナリズム的行動を後押しし、また長期的なデフレ経済に陥っていて貧富の格差が進展しているしてことなどが背景にあることは間違いない。さらに政府が目論んでいる移民政策がもし実現すれば、国内における摩擦が高まり、右傾化・極右化が加速することが懸念される。

編者が「おわりに」で述べているように、日本で進行中の右傾化は極めて広範囲である。本書の続編により更に研究が深まることを期待したい。

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うんぷてんぷ

5つ星のうち1.0一種のテンプレ言説で見るものはない2019年10月27日
形式: 単行本(ソフトカバー)
評者はつとめて左右のいろいろな言説に目を通すようにしているものであるが、この本は得るものが殆どなかった。
これほど多くの論者が居ながら、実は彼らの言うことはまったく紋切り型である。
彼らの論考のパターンは下記のとおりである。
1,昔の日本、特に終戦直後は良かった(なお、論者たちはこう言うと激怒するだろうが、彼らが崇拝し絶賛してやまない日本国憲法にせよ教育基本法にせよ「昔の日本」がつくったものですよね?)
2,ところが今の現実はこの終戦直後の日本を否定しようとするネトウヨどもがウヨウヨしている!けしからん!
日本は右傾化した!(なお、このネトウヨの黒幕として菅野完が言い出した日本会議などが出てくる)
3,2のネトウヨを叩き潰し、1の終戦直後の日本に戻れるように頑張ろう!

いやはや、これはまさしく丸山真男の護憲論の一つ「復初の説」そのものじゃないですか。
それをいろんな項目で手を変え品を変えして書いているだけであって、左派論壇がここまで質が落ちたかと慨嘆せざるを得ないものだった。

内容が陳腐でも味付けが良ければ少しは面白く読めるのだろうが、この手の人達は白井聰の『永続敗戦論』もそうだが、とにかく時事ネタを新聞などから引用しては1から3のテンプレ言説を繰り返すだけなので砂を噛むように味気がない。ページ数はいたずらに多いが、これほど勉強にならない本は久しぶりである。

別に評者は左派だからいかんという積りはない。同じように読んだ松尾匡『新しい左翼入門--相克の運動史は超えられるか』 は実に面白かったし本当に勉強になった。懐かし大河ドラマ「獅子の時代」(菅原文太アニィである)などを引用して説明するのもシャレているし、何より著者の思考が活溌溌地に活動して入るのが実に宜しい。ところが同じ左派でもこの人々の思考の借り物性、テンプレ言説は全くどうしたことであろうか。とにかく勢いというものがまるでないのである。これじゃあ、年寄の繰り言と変わんないっすよ。

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ふとん

5つ星のうち5.0近代的理念(自由・平等)が嘲笑されつつある今を考えるための一冊2017年3月20日
形式: 単行本(ソフトカバー)
本書全部を読んだうえでのレビューがなかったので、僭越ながら書かせていただく(かなり長文になった。申し訳ない)。
私は「9条改正賛成+国防軍保有支持」の立場だが、本書を高く評価した。

●本書の勧め1
本書は書名に「右傾化」を入れているが、今の時代、非常に挑戦的だと思う。
ソ連崩壊から四半世紀以上経ち、左右の対立はますます不明確、単なるレッテルと化した感があって、「正確に”右傾化”を定義できないのではないか?」と思ったこともある。加えて、憎悪や自己陶酔を厚顔にも「商品化」する書籍が一定の読者を獲得する現状、「むしろ左傾化した日本に”ふつう”を取り戻しているのだ!!」と自己認識している人々の反感を喰らうとも想像したためだ。

こうした挑戦的な書名の書籍を400頁、本体価格1,800円という破格の値段で提供した筑摩書房及び編者や著者の意気込みに、まずはエールを送りたい。

本書には6つの分野が設定され、大学人か出版人(新聞記者・ジャーナリスト・編集者)におよそ2分される21人によって、書かれている。

特に大学人については、さすがにアカデミックだけあって、量的な調査の証拠調べがしっかりとしている印象だった。
一方、特に新聞記者に顕著であるように思えたが、問題意識がかなり強い(善悪の評価にかなり踏み込んでいる)ので、大学人のものよりもずっと熱を感じることができるが、問題意識に共感できない部分もあり、より好みが別れる印象である。

しかし、どれも問題意識は共通している。

編者の塚田氏の「おわりに」に集約されていると思ったので、引用させてもらう。
ここには「右傾化」の定義不可能性とともに、それでもなお現在進んでいる「まずい事態」に「右傾化」と名付けざるをえなかった事情が表現されていると感じた。

「このように「日本の右傾化」は、各局面で色合いを変えながら、複雑に重なり合って進んでいる。新自由主義と排外主義の顕在化、政治と市民社会との齟齬、個人から国家への重心移行、自由や人権の浸食、特定の生き方の押し付け、平等原則の毀損、自己賛美と他者憎悪、強者の側に居直る「宗教」――。このように部分特性を列挙することはできるが、一言では表せない。どれもが個別イシューの範域を超えて絡み合っている。
 こうした事態にどう向き合うのか。本書の随所に、その「希望」と「可能性」とは描かれたはずだ。他者の声に耳を傾けること。差別や憎悪煽動、不公正や不平等、人権と自由の侵害と徹底的に戦うこと。「国を愛する」「皇室を崇敬する」「日本スゴイ」「家族は大切」などと考えてはいけないということではない。そのように考えはしない他者に強いたり、憎悪を向けたりすること、国や「公」がそれらを押し付けることが問題なのである。多様性を認める、それだけだ」

塚田氏の問題意識に全面的に賛同する。
自由・平等の理念が嘲笑されず、他者への寛容さがある日本を私は望む。

●本書の勧め2
私は本書を発売翌日、新宿・紀伊国屋本店の三階「時事評論」のコーナーで購入した。
本書のあったコーナーの平台には「嫌韓・嫌中本」「パヨク叩き本」といった憎悪を吐き出す本、「日本スゴイ本」「帝国時代の賛美本」といった自己陶酔本が半分程度を占めているように見えた。

私は「9条改正賛成+国防軍保有支持」の立場だが、それは「自由・平等の理念を貴ぶ立憲君主国家」を守るための「合理的な組織運営に基づいた軍隊」であるべきだと考えている。ゆえに、大きな書店に平積みされた憎悪本や自己陶酔本を見るにつけ、嫌悪感を覚えると同時に、寒気がする思いだった。読者はもちろんだが、憎悪や自己賛美の殻にこもっている俗悪な本を平気で出版する出版関係者が大勢いるといった事実のほうがより深刻かもしれないと感じる。

「悪しきもの・見たくないものであっても、冷徹に認識する能力」「他者への寛容さ」を持たぬ人々が政治や経済の中枢にたくさんいて、一般社会では自由・平等の理念が嘲笑されるように思う。

こうした憎悪や自己賛美を「気持ち悪い」「問題じゃないのか」と思っている人は、ぜひ本書を読むといい。批判するにせよ、賛同するにせよ、考えるための材料を与えてくれるからだ(特に「参考文献一覧と、その概要」「右傾化年表」は問題の整理に役立つ)。

もっとも、憎悪本や自己賛美本が一定の読者を獲得してしまっている異常事態を「むしろ、ふつうでしょ?」「日本人として当たり前」と肯定的に受け止めてしまう人は、本書の書名に嫌悪感を感じて手にも取らないだろうが(本を読みもしないで、ネット上に醜い憎悪を書き込む程度のことしかしないのかもね)

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Amazon カスタマー

5つ星のうち5.0ばらばらの論考を読むうちに結ぶ像2017年8月30日
形式: 単行本(ソフトカバー)Amazonで購入
バランスがとれており、理解しやすい。
新しい知見にも触れられた。
「右傾化」がどうして問題なのか、ひとつひとつばらばらの論考を読むなかで感得できる。あぶり出されてくる。佳い読書経験だった。

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