2020-02-07

中国侵略の証言者たち――「認罪」の記録を読む (岩波新書) | 荻野 富士夫, 吉田 裕, 岡部 牧夫 |本 | 通販 | Amazon



中国侵略の証言者たち――「認罪」の記録を読む (岩波新書) | 荻野 富士夫, 吉田 裕, 岡部 牧夫 |本 | 通販 | Amazon

中国侵略の証言者たち――「認罪」の記録を読む (岩波新書) <span style='text-transform: capitalize; font-size: 16px;'>[新書]</span>荻野 富士夫 (編集), 吉田 裕 (編集), 岡部 牧夫 (編集)5つ星のうち 4.3 レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)


目次



第1章 「認罪」への道―撫順・太原戦犯管理所における体験(撫順・太原の日本人戦犯
「認罪」はどのように行なわれたか)

第2章 日本は「満州国」で何をしたのか―「侵略」の証言1(「満州国」高級官僚が語る財政・産業・阿片政策
「満州国」の治安体制)

第3章 三光作戦とは何だったのか―「侵略」の証言2(華北における三光作戦の展開
供述書に綴られた「三光作戦」)

第4章 なぜ日本は「侵略」という認識をもたなかったのか―戦後日本社会のなかの中帰連(敗戦前後の状況 GHQによる非軍事化・民主化政策 ほか)

第5章 帰国後の元戦犯たちの歩み―「中帰連」一メンバーの視点から(ある戦犯兵士の軌跡
戦時中の自分を否定する ほか)




出版社: 岩波書店 (2010/4/21)
言語: 日本語
ISBN-10: 4004312426
ISBN-13: 978-4004312420
発売日: 2010/4/21
梱包サイズ: 17.4 x 10.6 x 1.4 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 4.3 9件のカスタマーレビュー
Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 384,022位 (本の売れ筋ランキングを見る)
9000位 ─ 日本史一般の本
1713位 ─ 岩波新書
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9件のカスタマーレビュー
トップレビュー

ジェイエス

5つ星のうち5.0 中帰連の人々のことが語られています。2018年12月27日
形式: 新書Amazonで購入
戦後しばらく経ってからの撫順戦犯管理所での話です。
いわゆる撫順の奇跡で、戦犯の日本人達が中国侵略を証言しています。

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nanashisan the book reviewer

VINEメンバー
5つ星のうち5.0
2014年9月6日
形式: 新書Amazonで購入
旧日本軍の中国侵攻およびその作戦のこととなると、大抵の日本人は、どんなに知性溢れる人であっても、なかなか過去を冷静に見つめつつ語ることが難しい。そこへ更に、金とか票とか利権などが絡むと、なお一層難しい。本書は、そうした、難しいけれども避けて通れない検証作業に挑戦する人に非常に役立つ本。また、本書には、新書とは思えないほど質量ともに豊かな引用文献が紹介されている。欲を言えば、巻末に引用文献一覧表をつけてほしかった。
【2015年7月20日追記】いま振り返ってみると、華北方面での旧日本軍の各種燼滅(じんめつ)作戦において一番問題だったのは、作戦そのものの残虐さよりもまず、その作戦を指揮・主導することが旧日本陸軍において
陸軍大将の地位へと至る「出世の花道」だったことだろう。例えば、三光作戦を指揮したといわれる多田駿(はやお)・北支那方面軍司令官も、その後任の岡村寧次(やすじ)司令官も、最終階級は陸軍大将だ。なので、作戦の表面に現れている残酷さや、それに対する事実認容、反省等々ばかりに気をとられていても真の問題解決や構造改善は困難であり、この「出世の花道だった」という根本的な構造がいかにして醸成されたかを緻密に検証することが不可欠だろう。

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八王子狭間タウンズシニア

5つ星のうち5.0 
社会の変化をどうみるか2014年9月14日
形式: 新書Amazonで購入
元軍人でアジア太平洋戦争の戦犯として中国に抑留され、
「認罪」をへて、帰国した「中帰連」の方々の、記録。
戦争犯罪の記録、裁判プロセス、帰国後の日本社会の
対応、日本での活動、そして吉田裕氏による日本人の
この戦争へのかかわりの記述からなる。

1945年の敗戦によって、その頃小学生だった当方は
日本の社会が過去と断絶し新しい歩みを始めた、ように
考えていた。
けれども、馬齢を重ねてみて、太平洋戦争は5年だけ
だったし、、骨組みのところは、けっして更新されずに
現在に至ったのだと、つくづく思うようになった。

そう思うようになったきっかけは、岡義武著の「現代日
本の政治」で、戦後まもなく戦犯の解除、政界への復活、
官僚制の存続、旧軍人、警察官たちの復権、財閥復活が
行われたのを知った頃だったが、
その後50年以上たった2010発行の本書によって、
こうした、日本の支配構造とそれを受け入れる大衆の
戦争時代と同じ社会意識が完全に復活したことを再確
認させられた。
戦後数年だけ、新しい社会への歩みが始まるように見
えたが、じつは、日本の社会の仕組みは、支配層、また
国民たちの意識ともども、戦争前と変わらなかった、と
いう事実である。

近年、保守的力と意識が強まったといわれるが、いやそ
うではなく、日本は何も変わらず、戦前から一貫して、
続いているのだ、と思われる。

さて、本書では、国際関係の変化による講和条約の
緩和によって、戦前の国の骨格が復活維持され、この
70年強化されてきたプロセスが、世界の動きの中で
説得的に説明されている。

若い人々にも読んでもらいたいと思うのである。

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Amazon カスタマー

5つ星のうち5.0 過去より未来?2014年12月7日
形式: 新書Amazonで購入
歴史に対する知識が戦後うまれの人間として、如何に稀薄であるか
そして安倍内閣を先頭に右傾化し、戦前の価値観に戻ろうとする風潮が
ことさら強くなりつつある昨今、行くところまで行ってまた「歴史」を繰り返すのだろうか。

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モチヅキ

VINEメンバー
5つ星のうち4.0 帝国軍人が加害を証言するに至るまで2012年2月15日
形式: 新書
 本書は1921〜69年生まれの日本近現代史研究者と中国帰還者連絡会(中帰連)関係者計9人が、一般読者向けに中帰連供述書とその歴史的背景を紹介するために、2010年に刊行した本である。1956年中国で、ソ連から引き渡されたシベリア抑留者(満洲国・関東軍関係者)、主に華北での国共内戦で共産軍の捕虜になった日本軍人など計1109人のうち、主に高位の45人が戦犯裁判を受けた。中国側はこれに先立ち、これらの日本人を太原・撫順等の戦犯管理所で人道的に扱い、地道な証拠の収集と、自分で考えさせる忍耐強い集団的「教育」を施したため、彼らは次第に自己の戦争犯罪を進んで告白するようになった。その結果、満洲国における阿片密輸公認、反日運動家への拷問・人体実験、華北の抗日根拠地の住民に対する「燼滅掃蕩作戦」=三光作戦、華北における毒ガス・細菌兵器使用、性暴力などの事実が明らかになった。彼らが帰国した際、日本では彼らを洗脳された異分子、アカの手先と見なして、公安調査庁の監視下に置き、彼らが中帰連を結成し手記を刊行した際には右翼団体の圧力を受けた。その他、加害証言を封印する政治的・社会的圧力が多方面から加わり、また中帰連自体も日中共産党の対立から20年間分裂する中でも、彼らは加害の証言活動を継続した。本書は以上のような内容を、具体的な証言と共に紹介している。私見では、中国側の政策の政治的側面に関する本書の分析が甘いと思われるし、中国側による社会主義の洗脳の側面もなくはないと思われるが、加害証言に関する限り、虚偽を自白しているとは思われず(虚偽だとすれば戦後日本で洗脳が解けるはず。もっとも、虚偽であれ圧力への屈服ゆえであれ、証言を撤回すれば自虐的なウソツキだと人格攻撃されるのだろうが)、多かれ少なかれ当時の日本軍の一般的な状況を示しているように思われる。

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曇り雨のち晴れ

5つ星のうち5.0 自分の本当の過去を語るのは苦痛2014年1月25日
形式: 新書
多くの兵士が侵略戦争に徴兵され、戦地へ行きました。多くの若者が死にました。
いろんな本を読むと、
彼らは「大東亜共栄圏」を目指し、遅れたやつらを指導するんだという意識で参戦しています。気持ちは、優位な民族が遅れた民族やどうしようもない奴らを指導してやるんだという優越民俗感をもって、侵略の先兵になっています。
この人たちの多くは、口をつぐんで墓場まで自分の行為をもっていってしまいました。ところが、人間は様々で、その戦争を振り返って、冷静な普通人に戻って考えた時、「俺はなぜ?狂っていたんか}ということに気が付き、反省を繰り返した人もいるのです。
この本の作者は学者3人ですが、聞き込み、資料の読み込みを経て、日本の侵略戦争はどうだったかを明らかにしています。新書ですので、字数は限られていますが、要点はきちんと押さえられて書かれていますので、大いに役立つでしょう。

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つくしん坊

ベスト1000レビュアー
5つ星のうち5.0 
忘れてはならない戦争犯罪の貴重な証言2010年5月23日
形式: 新書
 敗戦後65年が経過し、アジア太平洋戦争が実際はどのようなものであったか、実際に経験した人達は少なくなっていく。本書は、日本の敗戦後、
中国で戦犯として逮捕され、裁判を受けた1109名が、収容中に書き残した膨大な供述書を要約し、紹介したものである。

 戦犯の中には、中国の戦線で敗戦を迎えた将兵の他に、傀儡政権「満州国」の高級官僚達が含まれている。供述書は中国側の強制で書かれたものでなはなく、戦犯の自覚を促すための中国側の長期間の粘り強い教育の結果、自覚的に罪を自覚して(「認罪」と呼ばれる)書かれたものである。判決は極めて人道的で、最大で禁固20年と比較的軽く、ほとんどは刑期満了前に釈放され、帰国した。戦犯の多くは、連絡会を結成し、証言や出版活動を通じて、平和活動を行ってきた。

 日本の中国侵略で被害を受けた人々は2000万人と言われる。本書で、戦争犯罪の生々しい実態を読むのはつらいものがある。しかし、安易な中国脅威論や歴史的事実を無視した右傾化が見られる今日、本書のような「歴史の真実」を踏まえて、近隣諸国との平和共存の道を探るべきである。本書は、そのための貴重な出発点となる。

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クリティアス

5つ星のうち2.0 読んでも読んでも2012年5月16日
形式: 新書
「戦争犯罪」とやらの実態が見えて来ない。登場する日本人たちが「供述」したような事実があったのかどうかの客観的な検証がされてないからだ。どんなに好意的に読んでも、プロパガンダを信じ込んだ人たちが間違った善意でか確信的にか「日本の戦争犯罪」をフレームアップしてるようにしか感じない。 それでもこんなことを今でも言い立ててる人間がいることやその思考を知るのには役立つだろうから敢えて★二つ。

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