▼自己紹介
高元秀（コ・ウォンス）と申します。
大阪市生野区在住の在日コリアン2世です。
私は1982年に朝鮮大学校を卒業して奈良の朝鮮学校で教員を勤め、その後大阪を中心に美術講師としておりました。いまはフリーのグラフィックデザイナーです。
大阪朝鮮第四初級学校には二人の子が幼稚班から通い、13年間学父母として関わりました。
上の息子が年中組の時に学校創立50周年、娘が5年生の時に60周年を迎え、60周年の記念誌制作にはデザイナーとしても関わりました。そのこともあり、今回の記念誌のお手伝いをすることになりました。
「大阪朝鮮第四初級学校」より今回のプロジェクトを行うこと、名称や画像を掲載することの許諾を取得しております。
▼なぜ「猪飼野の朝鮮学校」を出版しようとしたのか
大阪朝鮮第四初級学校は、2023年度から大阪朝鮮初級学校(別敷地)として新しい出発をします。
そのことを学父母や教育会の理事、地域の同胞たちは前向きに捉え「第四クライマックス」と名付け2023年3月26日にイベントを企画しております。
その企画のひとつとして、第四初級学校の歴史と記録と残すべく記念誌「猪飼野の朝鮮学校」出版します。
当初は記念誌を、創立50周年と60周年の記念誌を合わせた本にしようとしていました。
しかしそれでは歴史と記録は残りません。
実際、創立50周年記念誌は本校の歴史をひもとく素晴らしい記録でありますが、26年たったいま、残った本は少なく、若い学父母は存在すら知らないという現実がありました。
ではどうすれば歴史と記録を残せるのか。
私は2020年に出版した「奈良の朝鮮学校」の経験から書籍としてすることを提案しました(参照：https://readyfor.jp/projects/41436)。
つまり図書コードをつけた書籍として出版することによって、国立国会図書館はもちろん、大阪府内のすべての図書館、大阪市内のすべての小学校、全国の朝鮮学校や関係団体に本を送り、その歴史と記録を残そうとする考えです。
これは大阪朝鮮第四初級学校の歴史が、同胞たちの歴史であると同時に地域の 歴史でもある、という考えに基づいたものです。
提案は実行委員会で承認され、出版が決まりました。
▼プロジェクトの内容
【もくじ】
第1章 なぜ猪飼野の地に朝鮮半島の人々が住むようになったのか
1 なぜ日本に来たのか
3 大阪の朝鮮人強制連行の実際
4 解放後、母国へ戻らなかったのはなぜか
[資料]済州四･三とは
第2章 なぜ学校を建てようとしたのか
1 1945年解放前はどういう教育を受けていたのか
2 民族教育のはじまり
3大阪朝鮮第四初級学校のはじまり
[資料]1946年10月～47年までに生野区に創立された朝鮮学校
第3章 四・二四阪神教育闘争
四･二四阪神教育闘争
[資料]四･二四阪神教育闘争ドキュメント
インタビュー 鶴橋朝鮮小学校そして四･二四の記憶
第4章 朝鮮学校の再建 ─50年代
1「学校廃止令」後の民族教育はどうなったのか
2 御幸森朝鮮小学校の再建
3 総連の結成と祖国からの教育援助費
第5章 新しい校舎の建設！ ─60年代
1 新しい木造校舎の建設
2 大阪の朝鮮学校の再編
3 民族教育を守るたたかいと法人化
4 鉄筋４階建ての新校舎へ！
5 東大阪朝鮮第四初級学校附属幼稚班の併設
第6章 写真で見る輝かしい歩み ─70年代〜90年代
第7章 民族教育の権利
1 民族教育の権利
2 権利獲得へのたたかい
[資料]朝鮮人の法的地位と「朝鮮籍」について
第8章 民族教育の苦難 ─90年代
1 チョゴリ切り裂き事件とヘイトスピーチ
2 朝鮮学校の高校および幼保無償化除外
3 朝鮮学校を応援する人々
4 世界は民族教育に味方する
第9章21世紀の大阪朝鮮第四初級学校
第10章 新たな未来に向かって
[巻末資料]
年表
大阪朝鮮第四初級学校 校歌
など
【概要】
◼︎出版予定日：2023年4月23日
◼︎出版社 ：ハンマウン出版社
◼︎ページ数：150ページ（フルカラー）
◼︎サイズ：A4版
◼︎初版部数：1000部
No comments:
Post a Comment
Note: Only a member of this blog may post a comment.