2020-11-07

【2】日本社会と朝鮮学校の狭間で - 中垣内麻衣子|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

【2】日本社会と朝鮮学校の狭間で - 中垣内麻衣子|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

【2】日本社会と朝鮮学校の狭間で

「二つの異なる考え方、そのどちらにも違和感を抱いていました」

中垣内麻衣子 ライター

 日本社会には在日朝鮮・韓国人への差別が根強く残っています。今年に入ってからもさいたま市が朝鮮初中級学校幼稚部にマスクを配布しないと発表し波紋を呼びました。また朝鮮学校(注)は、授業料無償化の対象から外されたままです。

 こうした社会で、今なお数多くの韓国籍・朝鮮籍保持者たちが生活しています。さらに日本国籍を取得して帰化した人々やそうした人たちを親に持つ人を含めるとさらに多くの在日コリアンが日本で生活していることになります。

 彼ら彼女らはどのような思いを抱えながら、日本での生活を送っているのでしょうか。実際に話を聞いてみることにしました。

 前回、話を聞いた原田さん(仮名)は、アイデンティティへの葛藤を抱え、自らの出自を伏せて生活していました。今回、話を聞いたのは、朝鮮学校出身の20代男性です。

(注)朝鮮籍に限らず、韓国籍でも民族教育を受けるために朝鮮学校に通うこともある。現在は生徒の約半数が韓国籍であるとされる

「自分たちは違う」と感じていた

拡大伴奏に合わせ、歌いながら体を動かす朝鮮初級学校幼稚班の子どもたち=2019年10月27日、京都市伏見区小栗栖丸山の京都朝鮮初級学校

 姜惺沅(カン・ソンウォン)さん(26)は、大阪生まれの大阪育ち。両親とも朝鮮学校出身で姜さん自身も幼稚園の年長のときに、朝鮮学校に転入しました。

 「幼稚園では、ハングル(朝鮮語)を学ぶとともに朝鮮の文化についても触れることができました。例えば、朝鮮の正月遊びには〝チェギチャギ〟というものがあります。小銭を紙で巻いたものを落とさないように蹴り続ける遊びです。こういう遊びをしたり、朝鮮の歌を歌ったりしましたね」

 そのまま、小学校・中学校、高校と朝鮮学校で過ごしますが、日本社会との軋轢を感じることも少なくなかったといいます。

 「例えば、北朝鮮がテポドンを発射したという報道があると、インターネットで朝鮮学校が叩かれたり、学校に脅迫文が届いたりしました。そうしたこともあり、『俺らは違うんだな』と小さいころから感じていましたね。ただ、周囲にいるのは皆在日なので、嫌な思いをして抱え込むようなことはありませんでした。

 高校生の頃には、高校の無償化から朝鮮学校が除外されるということがありました。皆で鶴橋で署名活動を行いましたが、冷めた目線で見ている人も少なくありませんでしたね。ただもちろん応援してくれる日本人もたくさんいました」





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【2】日本社会と朝鮮学校の狭間で
「二つの異なる考え方、そのどちらにも違和感を抱いていました」

中垣内麻衣子 ライター

2020年10月17日
在日朝鮮人|在日韓国人|朝鮮学校

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済州島、大阪、東アジア…マルチなアイデンティティ
 その後、姜さんはロンドン大学に進学し、公共政策を学びます。海外に留学しようと思ったのは、「日本だと物事を主観でしか捉えられないような気がしたから」でした。

 「朝鮮学校では、修学旅行で朝鮮に行くんです。そのとき感じたのが、日本に留まっていると物事を俯瞰することができないのではないかということでした。例えば、日本国内では、北朝鮮を批判するような報道が多い一方、通っていた朝鮮学校では朝鮮を過度に支持する傾向がありました。二つの異なる考え方に挟まれ、そのどちらにも違和感を抱いていました。イギリスに行けば、

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no nameID: 90fac1通報朝鮮学校自体が、我々は北朝鮮および朝鮮総連とは一切関係がありません、と明瞭に大手メディアで宣言すれば誰もが安心する。そのメディアには、朝日からサンケイまで全部含まれていることが必須である。131返信 (1件)ツイート20日前
no nameID: 30faae日本に生まれる在日の子供達は自分で在日として生まれようと思って生まれてきたわけではない。多くの人がそうであるように、子供の頃は自分を取り巻く差別がどこからきているものかもわかっていない。そういうところで差別したくはない。
しかし、総連本部の売却はどうなってのかわからないが、日本に暮らしてきて、帰る予定もないならその子の親は朝鮮学校なんて親は何故入れるんだろうか。むしろ、それを聞いてみたい ... 続きを表示日本に生まれる在日の子供達は自分で在日として生まれようと思って生まれてきたわけではない。多くの人がそうであるように、子供の頃は自分を取り巻く差別がどこからきているものかもわかっていない。そういうところで差別したくはない。
しかし、総連本部の売却はどうなってのかわからないが、日本に暮らしてきて、帰る予定もないならその子の親は朝鮮学校なんて親は何故入れるんだろうか。むしろ、それを聞いてみたい。20返信するツイート17日前
no nameID: e0f41f「日本」に対する意識の強さ(愛憎ともども)が、なかな主観から脱却できない原因ではないかと思います。イギリスに行くと気楽になる気分はなんとなく分かりますが、それは差別が無くなる訳ではなく、しがらみが断ち切られるからで、生粋の日本人でさえ解放感を感じることがあります。(^_^;

「主観」と言う観点では、文中に記載された、以下の3つの表現が面白かったです。おそらく実際の「(客観的な ... 続きを表示「日本」に対する意識の強さ(愛憎ともども)が、なかな主観から脱却できない原因ではないかと思います。イギリスに行くと気楽になる気分はなんとなく分かりますが、それは差別が無くなる訳ではなく、しがらみが断ち切られるからで、生粋の日本人でさえ解放感を感じることがあります。(^_^;

「主観」と言う観点では、文中に記載された、以下の3つの表現が面白かったです。おそらく実際の「(客観的な)差別の強さ」は、ここで表現されている程度の差とは異なるのではないかと思います。しかし、人間である以上、完全に「主観」から脱却することはできませんから、「客観的な差別の強さ」の解消よりも、主観的にみて一番「差別がない」と感じる所で住むのが一番なのかなと言う気もしました。

>日本社会には在日朝鮮・韓国人への差別が根強く残っています。

>在日コリアンの中にも格差のようなものがあって、例えば恋愛や結婚の相手が釜山出身の場合、済州島出身者は嫌がられることがある
 
>当時、朝鮮は地上の楽園と在日の中では呼ばれていて、多くの在日が渡航したのですが~ あまりいい待遇は受けられなかったようです31返信 (1件)ツイート20日前

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