2018-09-10

人間の壁 (上) (岩波現代文庫―文芸) | 石川 達三 |本 | 通販 | Amazon



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人間の壁 (上) (岩波現代文庫―文芸) (日本語)Paperback Bunko – 2001/8/17
by 石川 達三 (著)

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Product description

内容紹介

封建意識の根強い地方都市で夫との不和に心を砕きながらも児童の学習と生活の向上に取組む小学校教師志野田ふみ子は突如退職を迫られた….昭和30年代,民主教育の定着をめざす教師たちは教育の国家統制を目論む政府との闘いに立ち上がった.転換期を生きる群像を活写し,教育の原点と人間の生きがいを問う問題の長編小説.


Product details

文庫: 377 pages
Publisher: 岩波書店 (August 17, 2001)
Language: 日本語
ISBN-10: 4006020384
ISBN-13: 978-4006020385
Release Date: August 17, 2001
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ゆっきー

5.0 out of 5 stars人と人との信頼関係を築くために・・・March 18, 2014
Format: 文庫Verified Purchase

 教員志望の学生時代に読んだ名著を、教職を退職した今、再度いろいろな思いを振り返りながら読んでいる。人と人との信頼関係を深めるためぜひ推薦したい本である。

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近藤崇士

5.0 out of 5 stars教育は大事July 31, 2014
Format: 文庫Verified Purchase

組合は大事。教育も大事。その両方がかみ合うことが一番大事だと思う。

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たんぽぽ

5.0 out of 5 stars是非とも新潮文庫で再版を!November 21, 2010
Format: 文庫

 1986年に購入して一度読んでいたのを再読した。四半世紀を経て読んでみると、教育界の時代の変化を痛感する。昭和30年代前半のおそらく九州佐賀県を舞台としている教育界の状況が、まるでノンフィクションのようにリアルに描かれている。一クラス60人近いすし詰め学級。教員不足。産休も満足に取れず、代替の教員も配置されない。このような劣悪な状況の中、教師たちは、貧しくも努力を重ねていく。主人公の尾崎ふみ子先生の周辺にいる多くの教員の姿が、はっきりとした輪郭で描かれている。
 組合活動について書かれているため、やや問題小説として扱われているのだろうか。これだけの名作であるにもかかわらず、書店から消えつつあるのが残念でならない。
 むしろ、ここに登場する教師一人一人の日常のたゆまない努力、教育に対する情熱を若い人たちにも知ってもらいたい。
 ぜひ、手軽な文庫で多くの人に読んでもらえるよう、新潮文庫での再版を期待する。

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tomo1943

5.0 out of 5 stars今現在の教育界の問題を映し出す鏡としても読めるMay 6, 2008
Format: 文庫

私は、この作品を、当時の教育界の状況を知ろうとして読み始めたのであった。しかし、それ以上にこの作品の現代的な内容に気付かされることとなった。

この作品に扱われている時間は、昭和三十一年春から翌年五月までの間である、と新潮文庫版(下)で解説の久保田正文さんは書いておられる。朝鮮戦争特需はあったものの鳩山首相の時代であり、池田首相の所得倍増計画(三十六年一月)には間があって国民の生活はまだまだ貧しかった。戦後の民主化は、朝鮮戦争を目前に大きく右旋回し、教育の中央統制も強化されていった。この作品の舞台のS県も地方財政危機に陥り自治庁の支配下に置かれつつあった。教員の首切りが、それを口実に強行され、それはとりわけ日教組の活動を弱小化し、保護者からも切り離そうとする方向で進められた。それに対し教師達は、子どもたちをすし詰め教室から開放して血の通った教育を実現するために、父母とも手を携え自主的で創造的な教育を実現しようと、教育研究集会への取り組みとも合わせて労組の運動を進めてゆく。主人公のふみ子は、炭坑と漁業の町でまだまだ多かった貧しい子どもたちをはじめいろいろな子どもたちを教え導きながら自らも教育の何たるかを身につけてゆくのであるが、他方で、彼女に対する首切り反対から始まって、離婚して去った夫が、第二組合作りという裏切りに走るのを見たりするなかで、教育の場における教師の団結の大切さ、組合運動の役割を自覚するようになって行く。

ひるがえって、現在の教育危機といわれる状況を見てみると、時代と具体的状況は異なるとはいえ、共通の課題が描かれているように思える。文部省の支配が強まり、教育の場に持ち込まれようとする競争原理のもとで、子どもたちは分断され格差をつけられようとしている。教師は、仕事量が増え、強化される管理、一部保護者からの突き上げなど大きなストレスに晒されている。労働組合の組織率は低く、自己責任で何とかすべきと考える教師が増える。他方で、責任回避策を身につけた教師も増える。私見では、これを打ち破るのは連帯を強く意識した労働組合の再構築しかない、と考えるのであるが、それは、まさに主人公ふみ子の探し当てた道である。あの時代の教員がどのような状況に置かれ、どのように行動したか、などを振り返るとともに、状況の違いを超えて、今現在の教育界の問題を映し出す鏡としても読める作品である。
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小谷野敦

3.0 out of 5 stars左翼大衆小説November 30, 2014
Format: 文庫

1957年から59年まで「朝日新聞」に連載されたもの。佐賀県らしい小学校を舞台として、左翼的な立場で書かれている。ただいかにも長いし、古い。そこでようつべに山本薩夫の映画があがっていたので(削除されるかもしれないが)そちらを観てから読んだ。共産党の秘密党員ではないかと疑われた夫と離婚した女教師が主役で、チエオクレで不幸な境遇の生徒が列車にはねられて死んでしまう場面や、ち★んばでからかわれている生徒がいたので、男先生がからかった生徒を軽くぶつとそれが体罰だとして問題になって辞めて行くとか、なかなか哀しい。だが日教組が流した害毒を思えば、とんだ左翼大衆小説だと思う人もいるだろうが、時には左翼小説もいいものである。 

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