2021-02-23

ラムザイヤー論文が明らかにした慰安婦問題の真相(1) キーワードは「○○○○」契約だった!: 「新しい歴史教科書をつくる会」東京支部の活動

ラムザイヤー論文が明らかにした慰安婦問題の真相(1) キーワードは「○○○○」契約だった!: 「新しい歴史教科書をつくる会」東京支部の活動

2021年02月19日


ラムザイヤー論文が明らかにした慰安婦問題の真相(1) キーワードは「○○○○」契約だった!
ラムザイヤー論文が明らかにした慰安婦問題の真相(1) キーワードは「○○○○」契約だった!


■産経新聞の記事 再掲

産経記事のテキスト  再掲


オピニョン「慰安婦=性奴隷」説否定

 慰安婦問題をめぐっては、日本軍が戦前、朝鮮出身の女性を「性奴隷」にしていたというイメージが世界に広まっている。最近、ドイツでもこうした主張に基づく慰安婦像が新たに設置された。
 こうしたなか、米ハーバード大のJ・マーク・ラムザイヤー教授が、慰安婦が当時政府規制下で認められていた国内売春婦の延長線上の存在であることを理論的実証的に示した学術論文が、3月刊行予定の「インターナショナル・レビュー・オプ・ロー・アンド・エコノミクス」誌65巻に掲載される(雑誌ホームページ ですでに関覧可能 https://www.science direct.com/science/article/pii/S0144818820301848)。
 米国の高名な会社法学者であるとともに、日本研究の大家でもあるラムザイヤー教授が、他の専門研究者の査読を経た学術論文で、「慰安婦=性奴隷」説に異を唱える議論を展開した意義は大きい。
 教授は、いかなる対象であれ、人間は与えられた条件の下で、自らの利益を追求するという経済学の手法を用いて分析する。慰安婦もその例外ではない。
 本論文では、他の研究者の業績や当時の日本・朝鮮の史料に基づき、朝鮮人慰 安婦も日本人慰安婦も公認の売春婦であり、日本軍に拉致され、売春を強いられた「性奴線」ではないこと、慰安婦をめぐる問題点は、朝鮮における募集業者にあったことが指摘されている。
 以下、教授ご本人の了承を得て、論文要約を掲載する。 (解説・要約」

青山学院大教授 福井義高)

「太平洋戦争における性サービスの契約」
(Contracting for sex in the Pacific War) 要旨

 日本軍が東アジアに進軍し退却した1930年代から40年代にかけて、軍は兵士が現地で性病に感染し、病気が蔓延することを恐れ、リスクをコントロールしようとした。そのため、軍は海外軍事拠点近くに民間業者が半公式の売春宿(semi-official brothet)を設置することを促し、売春婦 (prostitute)の定期的な検診をはじめ、厳格な衛生管理を業者に求める代償として、兵士が他の売春宿を利用することを禁止した。売春婦は業者によって主に日本と朝鮮から集められ、軍に協力する売春宿は「慰安所」(confort station)、売春婦は「慰安婦」(Comfort woman)と呼ばれた。
 慰安所は当時の日本や朝鮮にあった公認の売春宿の海外軍隊 バージョン(overseas military analogue) であった。
 当時の日本における売春ビジ ネスの実態はどのようなものだったのか。売春は許可制であり、毎週の検診を義務付けられ、1924年には、5万100人の許可された売春婦が1万1500ある公認売春宿で働いていた。公認の売春婦の職を求める女性は多く、1920年から27年の間、東京では求職者の62%しか職を得られないほどだった。その結果、確実なデータはないものの、非合法の売春婦が公認のそれと同じくらいいたとされる。

  女性と売春宿の思惑一致

 公認の売春婦は以下のような年季奉公(indenture) 契約のもとで働いていた。前借金が本人または親に支払われ、全額返すか、契約期間満了のどちらか早い時点まで働く。1920年代半ばの前借金の水準は100 0~1200円で無利子、最も一般的な契約期間は6年で、部屋と食事は売春宿が無料で提供する。売り上げの3分の2から4分の3は売春宿が取り、残った額の6割は前借金返済に、4割は本人に渡された。1925年の東京における売春婦の場合、返済相当分が393円、本人受取分が262円で合わせて年655円ちなみに、ラムザイヤー教授の別の論文によると、1926年の女性工員の年平均賃金は312円である」。
 売春宿が売春婦をだまして借金漬けにしたと主張する歴史研究者がいるけれども、少なくともそのようなことは大規模には行われなかった。実際、売春婦の平均労働期間は3年程度、つまり標準的な契約期間6年の半分で返済を終えている。
 売春婦の年季奉公契約はゲーム理論でいう「信頼できるコミットメント」のロジックに従っている。若い女性は売春が危険で過酷な仕事であり、たとえ短期間従事しただけでも自らの評判を損なうものであることを理解しているので、十分な報酬が得られるという信頼できる保証を求める。一方、売春宿は売春婦が顧客を満足させるよう動機付ける必要がある。期間に上限を設けたうえで、最初に売春婦に大金を支払い、顧客を満足させればさせるほど返済が進み、早くやめることができるという年季奉公契約は、両者の思惑が 一致したものとなる。
 当時、日本では改革論者が売春禁止を主張していたけれども、募集業者によって女性が売春宿に拉致されているという批判は絶無に近かった。売春婦自身による、募集業者や売春宿に売春を強いられているという訴えもまれであった。改革論者の批判の対象は、娘を売春宿に売る親であった。
「日本統治下にあった朝鮮でも日本と同様のシステムが導入されていた。朝鮮では相対的に非合法の売春婦が多く、そもそも慰安所ができる数十年前から、朝鮮人女性は海外で売春婦として働いていた。

  問題は朝鮮の募集業者に

 海外の戦地に慰安所を設けるに際し、日本政府は政治的リスクがあることを認識していた。日本国内の改革論者が数十年にわたり売春禁止を訴えているなか、純朴な若い女性たちが悪徳業者に騙されて働かされるという事態は、是が非でも避けねばならなかった。
 内務省はすでに売春婦として働いている女性のみ慰安婦として雇うことを募集業者に求め、所轄警察には、女性が自らの意思で応募していることを本人に直接確認するとともに、契約満了後ただちに帰国するよう女性たちに伝えることを指示した。
 ただし、朝鮮には日本とは異なる固有の問題があった。それは専門の労働者募集業者が大量に存在し、欺瞞的行為を用いていたことである。売春婦だけで なく工員も募集の対象となっていたけれども、当時の新聞で報道された募集における不正は、女性を騙して海外の売春宿に送り込むなど、性産業に関するものだった。
 日本の本国政府や朝鮮総督府が女性に売春を強制したのではないし、日本軍が不正な募集業者に協力したのでもない。業者がもっぱら慰安婦募集を行っていたのですらない。問題は、数十年にわたり女性を売春宿で働くようたぶらかしてきた朝鮮内の募集業者にあった。
 慰安婦は日本国内の公認の売春婦と同様の契約で慰安所に雇われたけれども、重要な違いがあった。遠く離れた戦地で働くゆえリスクが高まることを反映し、契約期間が短縮され2年が通例となり、もっと短い場合もあった。慰安婦は大きなリスクの代償として、他の仕事よりも多く稼いでいた朝鮮や日本の売春婦より、さらに高い報酬を得ていたのである。
 一部の研究者は戦争末期に慰安婦募集がさらに進められたとするけれども、事実は逆である。戦局が悪化するにつれ、徴兵される男性に代わって女性が軍需工場に動員され、売春婦も売春宿から工場に移された。
 女性たちは慰安所と1~2年の年季奉公契約を結び、多額の前借金を受け取って戦地に赴き、契約期間を勤め上げるか、期限前に前借金を全額返済して、故郷に帰っていったのである。

■再掲
反論文に掲載されていた日本語抄訳: J.M.ラムザイヤー『太平洋戦争における性行為契約』
ここに掲載された要約は、産経新聞記事の要約とは、文章が異なる。


日本語抄訳: J.M.ラムザイヤー『太平洋戦争における性行為契約』

「慰安所」と呼ばれる戦時売春宿をめぐっての日韓の政治的紛争の長期化は、売春宿の主人と売春婦が契約を結ぶ際に働いた力学を不可視化している。それらの力学は初歩的ゲーム理論の基礎となる、「信憑性のあるコミットメント」についてのシンプルな論理を体現するものである。売春宿の主人と潜在的売春婦は契約を交わす際、売春宿の主人が両者の間の契約構造に確実にコミットしなければならないという問題に直面した。すなわち、売春宿の主人は売春婦に対し(ⅰ)売春業が売春婦にもたらす危険と名誉の毀損を相殺できるほどの対価を提供しつつ(ⅱ)非監視下での重労働であっても良好なパフォーマンスを維持するインセンティブを与える必要があった。

女性たちは、彼女らの将来の所得について売春宿の主人が誇張している可能性を見抜き、給与額のうち多くの割合を前払いにすることを要求した。また彼女らは戦地に向かうことに気付いていたため、最長契約期間が比較的短期になるよう要求した。そして売春婦たちの職務怠慢を予測した売春宿の主人は、彼女らが懸命に働くようなインセンティブを生み出す契約構造を必要とした。これらの一見矛盾して見える条件を満たすため、女性たちと売春宿は次の要件を併せ持つ契約を締結した。要件とは(ⅰ) 売春宿は売春婦に多額の前払い金を支払い、最長契約期間が1年から2年であること、そして(ⅱ)売春婦は十分な収入を得た後は最長契約期間より早く退職可能であること、の二つである。

女性と慰安所の契約における最長契約期間の設定、高価な前払い金、売春婦へのインセンティブ等のシステムは、慰安所開設以前の日本の公娼制下での売春産業が編み出したものであった。公娼制下で売春婦たちは、雇用主に不満があれば逃亡したり訴訟を起こすことが可能であった。業者が女性に売春業を強制させることはなく、本人の意思に反して売春業に従事するのは親が娘を売った場合に限られた。貧困を脱するため海外売春宿で日本人男性の相手をする「からゆきさん」となったおサキは、同じ経験をして帰郷した女性たちの話などから、業者が彼女に提案した契約が売春業であることを理解しつつそれに応じた。彼女はほとんどの期間、親切な雇用主に十分な衣食住と給与を支給され働き、引退後天草へ帰郷した。

慰安所は、日本軍兵士の性病予防のために作られた。従来内地や朝鮮で施行されていた公娼制に倣い、日本軍は軍の衛生基準に従う売春宿に免許を与え、慰安所と名付けて営業させた。内務省は (ⅰ) 業者が慰安所へ女性を斡旋する際、すでに売春婦として働いたことのある女性を雇用する(ⅱ) 女性自身が契約内容を理解していることを確認するため、警察は女性本人による申請でなければ渡航許可証を発行してはならない(ⅲ)警察は渡航許可証の申請者に対し、慰安所での契約が終了した後は直ちに帰国しなければならない旨を伝える、という指令を出した。朝鮮半島では、女性が詐欺等の方法により強制的に売春業に従事させられたケースも存在した。しかしそれらのケースは日本軍や日本軍慰安所専門業者ではなく、現地の朝鮮人業者によって引き起こされたものである。

女性と慰安所の契約は通常2年であった。収入の2/3が借金に補填され、残りが給与として女性たちに直接支給された。女性たちは各自本人名義の口座を持ち貯金が可能であった。文玉珠の証言からは、彼女が慰安婦の中でも多額の収入を得て豊かな生活をしたのではないかと推測できる。(彼女は預金口座を持ちチップから貯金をすることができた。故郷の母親に楽な暮らしをさせてやることができ、幸せで誇らしく思った。人力車に乗り買い物に出かけたのも楽しかった。ラングーンの市場にはマレーシア産の宝石が売られており、友達の一人は宝石を集めていた。宝石が欲しいと思った彼女はダイヤモンドを買った。また文玉珠はラングーンで人気の売春婦となり、多くの宴会に呼ばれチップをもらった。)

女性たちは債務履行が完了すれば家に帰ることができた。慰安所での勤務は他の買春宿で勤務する場合に可能である逃亡、出訴などが難しく、武力紛争の危険も大きい。そうしたリスクに鑑み、東京やソウル等の売春宿と比較し、慰安所の給与は高く、最長契約期間は短かった。

戦時中には慰安婦動員が激化したと一般的に言われているが、実際はその逆である。物資不足の中、朝鮮人は女性を含めて、徴兵された日本人の穴を埋めるため工場等に動員され、売春宿の営業は縮小し廃業していった。

■論文の要約




テキスト


International Review of Law and Economics
Volume 65, March 2021, 105971

Contracting for sex in the Pacific War

Author links open overlay panelJ. MarkRamseyer1
https://doi.org/10.1016/j.irle.2020.105971Get rights and content
Referred to by
Expression of concern: “Contracting for sex in the Pacific War” [International Review of Law and Economics, Volume 65, March 2021, 105971]
International Review of Law and Economics, Volume 65, March 2021, Pages 105985
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Abstract
The protracted political dispute between South Korea and Japan over the wartime brothels called "comfort stations" obscures the contractual dynamics involved. These dynamics reflected the straightforward logic of the "credible commitments" so basic to elementary game theory. The brothel owners and potential prostitutes faced a problem: the brothel needed credibly to commit to a contractual structure (i) generous enough to offset the dangers and reputational damage to the prostitute that the job entailed, while (ii) giving the prostitute an incentive to exert effort while working at a harsh job in an unobservable environment.

Realizing that the brothel owners had an incentive to exaggerate their future earnings, the women demanded a large portion of their pay upfront. Realizing that they were headed to the war zone, they demanded a relatively short maximum term. And realizing that the women had an incentive to shirk, the brothel owners demanded a contractual structure that gave women incentives to work hard. To satisfy these superficially contradictory demands, the women and brothels concluded indenture contracts that coupled (i) a large advance with one- or two-year maximum terms, with (ii) an ability for the women to leave early if they generated sufficient revenue.

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Keywords
ProstitutionIndentured servitude
1
Mitsubishi Professor of Japanese Legal Studies, Harvard University. I gratefully acknowledge the generous and helpful comments and suggestions of Elizabeth Berry, Yoshitaka Fukui, Il-Young Jung, Mitsuhiko Kimura, Yoshiro Miwa, Jason Morgan, Minoru Nakazato, Gregory Noble, Geoffrey Ramseyer, Jennifer Ramseyer, Frances Rosenbluth, Richard Samuels, Henry Smith, Frank Upham, and the referees and editors of this journal.

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■参考 動画にある資料とは少し違いますが、内容は同じです。



こちらのサイトも参考になさって下さい。※2021/02/21追記








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posted by 桜子 at 22:40| Comment(2) | ・つくる会CH

この記事へのコメント
山本さんの動画、落ち着いた話し方、簡明な説明、目線、いずれも good job ですね。
ブログの構成も、一目で、全体がわかり、とてもいいと思います。
Posted by 門山榮作 at 

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