2019-09-03

崔吉城先生「セクシー:性と美の文化人類学」



崔吉城
17 hrs


昨日2019.9.2

京都日文研までは長かった。老人割引、のぞみ乗れなく4回乗り換え、桂川駅で大阪市立大学の堀まどかさんが迎えてくれた。タクシー代も研究センターへ、発表状況の写真入れの投稿もあり、感謝感謝、ここに写真と文を全載させていただく。

崔吉城先生「セクシー:性と美の文化人類学」

文化人類学者マリノフスキーの性と美に関するフィールドワークの方法から話が始まる。性と美の追求が、芸の追求に向かっていく、また性と美の表現方法は、西洋では、宗教空間のなかで写実主義のなかで追求され、東洋では、社会・風俗のなかで描かれる傾向。(そして、とくに儒教的貞操観の影響つよい韓国の春画では、風景や生活空間のなかで描かれていく。日本の春画の圧倒的な豊かさにくらべて、地味で素朴。)日本の美の特徴としては、後ろ姿の美。
・・・新しい事を学ぶポイントが満載の、議論がすすんだ講演でした。

韓国の春画についての質問が多くでてました。
・女性がヌードになることは少なく、むしろ男(たまには老人)がヌードになっていることが多い!⇒いったいこれは、どんな需要のためなのか?
・朝鮮通信使が日本の春画を持ち帰ったという具体的な資料があるか?
・「襟足を抜くのは、基本は玄人の女性。また、着物の性質上、前にお端折りが多くなりすぎないように、抜く必要がある、とか。
・後ろ姿を重んじるというのは、確かにそうかも・・・背中や後ろ側の身体の表現が多い。ex.「背中さびしい」とか肩を落とすとか、「背中をみて育つ」とか、外国語に翻訳できない。
・韓国の春画によく描かれる「覗き」はどういう意味なのか???覗く/覗かれるということがエロティシズムに繋がっているか?「笑い」の一要素なのか?覗くのは醜悪という倫理を教えているのか?(日本では、覗きは醜悪なイメージがするが、韓国では初夜を親族や近所の者たちで覗くなどが当然の伝統だった・・・!←理由はいろいろあるようだが、女性が初夜で殺されないように、という意味もあったとか!!びっくり)

・扇子の使いかた、扇子を使う意味が、日韓で違うようだ
などなどなど、、、このほかにも沢山の話題、議論が繰り広げられたが、面白い。
ところで・・・・
日本の春画や浮世絵は、外国の方には、まるで奔放で猥褻すぎるのように見えるのかもしれませんが、、、、(たしかに、圧倒的にデフォルメも多いし、エロティシズムにあふれていると思いますが、)・・・注目すべきは、見立てや象徴性、遊びの要素も圧倒的に優れているという点。浮世絵を眺める面白さは、「絵解き」だということ。じっくり眺めるに足る芸術、ユーモアやアレゴリーが分からないと読み解けない芸術だということ。
印象派の画家たちが狂喜したことは、まったく驚きとは思えない。
 
討論の時は私の耳も多少遠く、また日本語も理解出来ず、要約の記録に感謝・・・・
번역 보기

No comments: