2021-09-21

AmazonReviews: ある昭和史―自分史の試み

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ある昭和史―自分史の試み
by色川 大吉

8 global ratings | 4 global reviews
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From Japan


ojirowashi

5.0 out of 5 stars 天皇制を視野に入れた“自分史”を、研ぎ澄まされた世界観にまで昇華。Reviewed in Japan on December 16, 2020
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戦争の直接体験を世界史の一要素とする歴史認識を獲得し、自分史を同時代史との関わりの中で捉え直そうとする試み。その中で著者は、ヒロヒトの戦争責任を問い、政治的天皇制の不可逆的廃止を主張。

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玉木幹

5.0 out of 5 stars 昭和への怒りと鎮魂の書Reviewed in Japan on November 5, 2013
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民衆に立脚して昭和を総括する色川歴史には大いに賛同します。しかしやがて昭和は忘れ去られるのでしょう。


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曇り雨のち晴れ

4.0 out of 5 stars 一時代を真剣に生き、考えてきた学徒の自然とこぼれる思い!Reviewed in Japan on November 20, 2019

まず内容を書く。「庶民の生活の五十年」支配者層ではなく庶民の目線から見ることの重要性を説く。「十五年戦争を生きる」学徒動員されたものとしての自分の体験を歴史を織り交ぜながら書く。「ある常民の足跡」庶民であって地域の中にあってリーダー、先達者として頑張った常民を詳しく語っている。「昭和史の天皇像」かなり昭和天皇の戦争責任、大元帥としての自覚のなさ、無責任性をかなり厳しく追及している。かなり賛同、参考になることは多かったが、少し私には「決めつけ」が強い感じがしないでもなかった。ただし、その時代の真っただ中を生き、過ごした人なのであるから、戦後生まれの私とは感覚の違いがあるのだろうと思われた。

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ノヤ

5.0 out of 5 stars 異色の昭和史Reviewed in Japan on June 12, 2010

かつて毎日出版文化賞を受賞した名著です。

戦前戦中の軍の有力メンバーをどう一知識人が見ているのかを知りたかったのですが、それ以上の収穫が豊かにある本です。

時系列(「十五年戦争を生きる」)で進むだけではなくテーマがポンとはいったり(「ある常民の足跡」「昭和史の天皇像」)するので、読みやすいとは言えないが、当時の若き知識人(学徒出陣している)の心情がよく伝わる。
歴史資料からの引用文も的確で、読ませます。

意外だが著者が陸軍幼年学校試験を受けていたり、その落ちた反動で当時の「流行歌」の抒情世界にひたったりと、パーソナルな人間味のある記述も、「昭和」の深層を感じさせます。例えば軍国主義のなかにも、リベラルな空気が残っていた記述など、資料としても面白い。
またさらに意外だが、戦後1950年代の多摩丘陵の開発のくだりなども、この著者ならではの問題意識の高さを伝えている。

私のようなノンポリには右も左もないのだが、三島由紀夫が戦後日本を『豊饒の海』で嘆いたことと、著者が嘆いた戦後の様相がちょっと通底して見えたところに、不思議な一致点を見た思いです。

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