縛られた巨人-南方熊楠の生涯- (新潮文庫)文庫 – 1991/12/24
神坂 次郎 (著)
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文庫
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商品の説明
内容紹介
生存中からすでに伝説の人物だった在野の学者・南方熊楠。おびただしい資料をたどりつつ、その生涯に秘められた天才の素顔を描く。
内容(「BOOK」データベースより)
異常な記憶力、超人的行動力によって、南方熊楠は生存中からすでに伝説の人物だった。明治19年渡米、独学で粘菌類の採集研究を進める。中南米を放浪後、ロンドン大英博物館に勤務、革命家孫文とも親交を結ぶ。帰国後は熊野の自然のなかにあって終生在野の学者たることを貫く。おびただしい論文、随筆、書簡や日記を辿りつつ、その生涯に秘められた天才の素顔をあますところなく描く。
登録情報
文庫: 514ページ
出版社: 新潮社 (1991/12/24)
言語: 日本語
ISBN-10: 410120912X
ISBN-13: 978-4101209128
発売日: 1991/12/24
商品パッケージの寸法: 14.8 x 10.5 x 2 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 4.4 19件のカスタマーレビュー
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277位 ─ 新潮文庫
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目次
- 神童クマグス
- 天下の男といわれたい
- わが思うことは涯なし
- フロリダ泥砂の中に埋もるや
馬小屋の哲人 - Ros Marの謎
- さらば孫文
- 龍動水滸伝
- リバプールふたたび
- 孫文の白いヘルメット
- 熊野蒙昧の天地
- わが頭抜けて那智山中を飛ぶ
- われに恋慕の思いあり
- 帰りなんいざ
- 小生いまだ女を知らざりしなり
- 稲八金天大明権現王子の出現
- 予、警察署長を蛙の如く投げ
- 人魚の裁判
- われゲスネルのごとく
- 人の交わりにも季節あり
- 蚤をとるか天下をとるか
- 時空のミケトゾア
- 雨にけぶる神島を見て
- 熊楠への旅のおわりに
- 対談 人間・南方熊楠に迫る(北杜夫・神坂次郎)
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19件のカスタマーレビュー
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南方熊楠 昭和天皇 熊楠の生涯 学者南方 熊楠の伝記 和歌山巨人 自然 明治 描いた 民俗 破天荒 雑誌 偉大検証 業績 生き 知る 神坂 論文
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トップレビュー
田中 冬一郎
5つ星のうち5.0熊楠氏の事をやわらかく知りたい方へ2019年5月30日
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海外では知名度が高く、年末に訪日したフランスからの客人も絶賛していたにも関わらず、人にちゃんと説明できるほど南方熊楠氏の事を知らなかった事を(こっそり)恥ずかしく思った事から、文献を参考にしつつも、それを検証しながら読みやすい小説仕立てにしている本書を選び読み終えた。 "熊楠は感激家である"のフレーズが何度も本書で出てくるのだが、それも納得の偉大な人という側面より感情豊かで人間くさい熊楠氏がより描写されていて、なんとも愉快な読後感。そして、何となく早急な結果を求められたり、予算とかの事情は理解できるものの。スケールの小さな、そして専門分野にしか興味のない学者さんが散見される気がする昨今。熊楠氏のような越境した知のアクティビストがもっとあらわれてほしいものだ。。とボヤいてしまったり。(しかし、弟さんとの関係は実際どうだったのかな?と世界一統のお酒も思い出す)
熊楠氏の事をやわらかく知りたい方、あるいは世界一統のお酒のつまみにオススメ。
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アラヤタロウ
5つ星のうち5.0人間・南方熊楠の魅力2012年10月15日
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粘菌学者南方熊楠の波乱万丈の生涯を、同県出身(和歌山)の神坂次郎氏が綿密な取材力で描いた伝記です。
大酒飲みで喧嘩っ早い熊楠は、若い時から数々の問題を引き起こしますが、驚異の暗記力で粘菌研究一筋に打ち込みます。
一本気な熊楠は一方で繊細でシャイな心も持ち合わせていて、読み進めていくうちにその人間的魅力にはまってしまうようになります。
妻との初めての見合い、長男誕生時の喜びように熊楠の人間性が垣間見れます。
後に精神疾患を患った長男との苦しみの葛藤は、涙なくして読むことができませんでした。
そして研究生活の集大成ともいうべき昭和天皇への粘菌学の御進講を迎えます。そこでも熊楠の飾り気のなさが天皇の心に強く印象を残します。
とにかく面白い伝記ですのでお勧めです。
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たいじん
5つ星のうち4.0面白いけれど2016年9月21日
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面白い、だけど旧仮名遣いのところを読破するのに時間がかかる。それでも破天荒な熊楠の生き方にあこがれを持ってしまうのは私だけ?
酒が飲めるのもめちゃくちゃな行為でも許せるのはこんな人だったからか。
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miyama tsuneo
5つ星のうち5.0読み物として面白い2018年1月10日
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基本的には南方熊楠の伝記だが、著者が作家なので創作が混じっている。著者は資料を深く読み込み(熊楠の筆の揺れまで見ている)、分析した上での創作なので、そこも純粋に楽しめます。熊楠が大好きになります。
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>>hammer>>
5つ星のうち4.0>>hammer>>2017年8月27日
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いやぁー 長かった 破天荒で 面白く また悲しい人生でもありました。
優れた学識と 正直さに 驚きました。
読み応えがございました。(^-')v
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片桐孝子
5つ星のうち5.0クマ楠最高2013年6月10日
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前天皇陛下が軍用艦をしたてて和歌山沖まで熊楠に会いに来た件が、一番熊楠を端的に表していておもしろかった。
天皇陛下に差し出す標本が森永キャラメルの大箱で、それを差し出す時の官僚たちの慌てぶりが滑稽で、形式的で権威主義の日本の社会は今も大して変わらず、今の社会に一石を投じる国際人南方熊楠をもっと知ってもらいたい。
和歌山の大らかさと芳醇な土壌が生み出したノーベル賞級の博物学者、南方熊楠をもっと日本の誇りにしたいです。
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Amazon カスタマー
5つ星のうち3.0真の巨人2015年12月27日
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本当の知の巨人不在の今日、昔の豪快な知的学者を知ることは良いことだ。南方が日本のダ―ウインと
考える人は少ないかも知れない。南方も時代の子だったが日本のダ―ウインだった。
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とだ-k
5つ星のうち5.0明治、神社合祀令による多くの社殿、樹木の打ち壊し廃棄焼却=バチ当たりの行為を初めて知りました。2017年4月9日
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日本経済新聞2017/3/18文化欄に「熊楠_生誕150年でシンポジウム」の内容の濃い紹介がありました。これまで名前を知る以上に関心はなかったにもかかわらずnet検索してこの本を手に入れました。この本で"神社合祀令"実施の和歌山でのすさまじさを初めて知りました。境内の社殿、樹木すべて打ち壊して廃棄して=はげ山にして、廃棄した社殿や樹木を売って困窮している地域のために使うという荒技を県内各地で行ったという。p259-260 日高郡上山路村では72社をつぶして"社殿に集めた72社の諸神像、神宝、古文書が火事によって一瞬のうちに焼失"p263したという。奈良興福寺の五重の塔等が廃材として売りに出されたという記事は読んだことがあリ、また多くの寺院がつぶされ、仏像や古美術が大量に焼却、廃棄されたという"廃仏毀釈"という行為に対して罰が当たらなかった当事者を残念に思っていますが、"神社合祀令"のすさまじさにもあきれています。
社寺の境内や山中で世界初の発見となる何100という多くの"粘菌等"を発見し、イギリスやアメリカの専門家に送って、"NATURE"にも数多く発表してきた熊楠が怒るのは当然です。自分のフィールドを壊されるのですから。
さらに生家が代々祭って、社殿の作り替えまで行った、生家の産土神の"大山神社"がつぶされる事態が起きた。"神社合祀令の中の例外社"という項目があることを見つけて、大山神社の古文書や図書館等の資料を調べ上げるが決定打はなく、また村の人たちにも合祀反対の署名を募るがメンバーになる人は少なく孤独な戦いを続ける。和歌山、大阪の新聞にも投稿して反対運動を続けるが県の役人等が潰しにかかり熊楠は悪人、犯罪人になる。廃仏毀釈では神社と寺院との不仲、対立を引き起こしたともいうし、寺の建造物、仏像等が打ち壊されました。"神社合祀令"も和歌山等では全くの自然破壊になっている。古代から日本では山、森にいるという神様=神社を数多く打ち壊すというバチ当たりをよくぞしたと思います。
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重田正美
5つ星のうち4.0力作!!!!!2014年3月19日
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題字が光った。
案の定、石川九楊先生だ。
やっと熊楠を読み出し、これで2冊目だが先は長い。
日本の歴史を含めて、南紀という土地の不思議を感じる。
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コナン.O.
ベスト500レビュアー
5つ星のうち4.0熊楠の人間的な魅力を存分に味わえる伝記2017年12月22日
形式: 文庫
南方熊楠(1867~1941年)は、江戸時代最後の年に生まれ、明治・大正・昭和を生きた、生物学・民俗学などの分野で活躍した“知の巨人”である。
熊楠は、故郷の和歌山から東京へ出て、米国、中南米、ロンドンに居を移し、和歌山に戻って没するまでの75年間に、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・ラテン語等十数ヶ国語を身に着け、世界でも類を見ないレベルの菌類の標本を作製し、英の科学雑誌「ネーチュア」に多数の論文を寄稿し、ロンドンで中国の革命家孫文と深い親交を結び、晩年には、南紀白浜に行幸された昭和天皇へご進講した。
その才能と研究実績だけでも驚くべきものだが、未だに少なからぬ関連の書籍が出版され、頻繁に雑誌などでも特集されるのは、熊楠の妥協・打算のない情熱と、その常識破りとも云える言動に、そうしたものを忘れかけている現代の多くの人々が憧れを持つからなのではないだろうか。
熊楠の人間的な魅力を存分に味わえる伝記である。
(2014年5月了)
哲学する河童
5つ星のうち5.0素晴らしいとしか言えない!2007年4月8日
形式: 文庫
和歌山出身のとてつもなくスケールのデカい在野の学者、南方熊楠の伝記。
明治時代というのに、若くしてアメリカに行ったり、サーカス団に入って中南米をまわったり、大英博物館で仕事をしたり、科学雑誌『ネイチャー』に論文が掲載されて絶賛されたり。
記憶力も尋常ではなく、最終的に18ヶ国語を話せたらしい。
また、つながりのある人物もすごい。
大英博物館館長、ロンドン大学総長、高野山管長、軍部の大将・中将クラス等。
また辛亥革命を起こした孫文とはロンドンで知り合ってから無二の親友となっている。
いくら挙げても足りないぐらいの熊楠の魅力を上手く表現してあって、間違って伝えられているものは間違っているとちゃんと書いてある良い伝記だと思う。
これを読む前に、水木しげるの熊楠についての漫画、『猫楠』を読んでおくと、すんなり入れるのではなかろうか。
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@poor work
5つ星のうち5.0熊楠に出会う最初の一冊に2011年5月18日
形式: 文庫
南方熊楠の生涯を伝記的に描いた作品は幾つかあるのですが、
この作品はその代表的なものかと思います。
「南方熊楠」(講談社学術文庫)を著した鶴見和子氏もまた、
大いに啓蒙された一冊であると、この作品を称揚されています。
いや、確かに面白いです。
彼の破天荒なキャラクターやユーモアがイキイキと再現されており、
伝記作品として「読ませる」デキであること間違いなしです。
楽しみながら読み進められる本書は、
彼の生涯に概括的に触れてゆく最初の一冊として最適と言っていいでしょう。
熊楠自身の思想により深く、直に触れたいのであれば、
河出から出版されている「南方熊楠コレクション」と、
東洋文庫の「南方熊楠文集」をお勧めします。
前者には彼自身の書簡や随筆・論文を収めるのみでなく、
それに対する思想的解説が加えられており、非常にわかりやすい。
後者はそのまま熊楠の作品集成ですから、自ら熊楠と対話するのに最適です。
とはいえ、この「縛られた巨人」がただ面白いだけの読み物というわけでなく、
神坂氏自身の熊楠解釈がしっかり加えられており、その部分も読めます。
人は、しがらみの中で生きてゆくものです。
南方熊楠のような偉大な才能もまた、俗事から逃れることはできませんでした。
しかしそのしがらみがあったればこそ、彼が熊野の地にミクロコスモスを見出し、
「熊楠」という名を持った自らに連なる自然と人の営みを見出すこともできたのではないでしょうか。
理不思議、物不思議、事不思議、そして心不思議。
この絶え間ない現象世界の中で、生命とココロという捉えどころのないものが、
どのような作用を及ぼしうるのか。
熊野の森や粘菌の営みの中に、彼は生命の不思議を見つめ続けてゆきます。
そんな彼と熊野を襲った「神社合祀」とそれに伴う神林の伐採。
それと戦うことは、彼にとっては宿命であったに違いありません。
この自然の天才児にとってはその闘いは不運であったかもしれません。
しかし、100年後の未来に彼の姿を見る僕らは、今なお彼が僕らの前を歩いていることを知り、
改めて驚異のまなざしをもって彼を見るのです。
そんな熊楠の生涯に触れる最初の一冊として、強力にお勧めできる一冊です。
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志村真幸
ベスト500レビュアーVINEメンバー
5つ星のうち4.0伝説2004年10月5日
形式: 文庫
南方熊楠の伝記としては現在、最良の一冊。もともとは雑誌連載であり、生き生きとして面白く読者を離さない。
『南方熊楠全集』などを縦横に利用して熊楠の生涯を再構成し、半ばフィクションとして描き出している。もともと熊楠は法螺話のようにして自己のイメージを肥大化させた人物だが、本書でもそれが踏襲され、事実と誇張が綯い交ぜになった幻想世界が作り出されている。そこが熊楠の一番の魅力であり、まさに読者が望むとおりの伝記といえよう。
田辺での後半生や弟・常楠との確執など暗部もしっかりと描き込まれ、「縛られた巨人」の意味をよく伝えてくれる。ついに最後まで飛躍出来なかった大学者・熊楠ということか。
会話が和歌山弁なのはやりすぎだと思うし、読みにくい。
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字遊庵
5つ星のうち4.0熱く、茶目っ気を持ち合わせていた人2009年1月31日
形式: 文庫
南方熊楠自身もさることながら、その当時交流した人々
も層々たる人物と交流していたのだぁと感想。
彼はお金や名誉に無頓着だったため、恐れる事もなく、
自然児のごとく誰に対しても対応できたのだろう。
ある人からすると、自然児熊楠はやっかいな相手だろうし、
また、熱くなりやすい熊楠と馬が合えば、これとない議論
できる相手であったのではなかろうか。
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大谷門堂
5つ星のうち4.0熊楠の生涯を概観できる2002年6月10日
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南方熊楠の生涯を彼の膨大な書簡など史料を交えながら紹介する。熊楠概論としては、よくまとまっており、読みやすい。熊楠の粘菌、民俗学、あるいは自然保護などにおける業績の解説は限られるが、それは本の性格上仕方がないだろう。一つ不満だったのは、引用文の原典(たとえば誰宛の手紙であるかなど)の記載がなかったこと。
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浦坂
5つ星のうち5.0巨人の生涯2007年5月22日
形式: 文庫
柳田國男、折口信夫と並ぶ日本の民俗学の巨人南方熊楠の生涯を描いている。
若き日の世界放浪。孫文との友情。
彼がいかに国際人であったかは、これを読めば一目瞭然だ。
また、熊楠は早く生まれすぎた人物であったのだろう。
時代が彼を型にはめようをして、彼を縛り付けてしまった。
この時代の日本は本当にすごい人たちに溢れていたのだと思う。
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箱根マイスター
5つ星のうち5.0昭和天皇との会見が白眉2011年5月4日
形式: 文庫
ここに作者は、すべて描きたいのであろう。孤独で学問をしてきて、日本の狭い学界からは業績があるのに無視されている南方を認めたのが、昭和天皇だということは注目に値する。作者は、ここで、座りなおして筆が走るのおさえているが、本心はここに尽きる。
神坂次郎の一番の傑作で、力を感じる。
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metro
5つ星のうち5.0濃厚な人生は勇気を分けてくれる2001年9月16日
形式: 文庫
生物学者として、民俗学者として桁外れの足跡を残した明治の巨人、南方熊楠。
幼少の頃から天才ぶりを発揮し、晩年に至るまでを、詳細な検証、インタビュー、調査を踏まえた上で辿っていく。
幼少より神童ぶりを発揮しながら、学校になじめない。世界的に名が知られるようになりながらも無位無冠。破天荒で天衣無縫な自由人でありながら、だからこそなかなか自由に生きられない。熊楠の生き方はどの瞬間を取ってみてもエキサイティングだ。
彼のような、エネルギーにあふれた濃厚な人生は、それを読むだけでも勇気がわいてくるほどに、パワーにあふれている。熊楠入門にも最適の一冊だ。
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窓際のおっちゃん
5つ星のうち5.0偉大な足跡をわかりやすく2011年8月16日
形式: 文庫
明治時代の偉人、南方熊楠の業績と生涯を描いた本。
桁はずれた能力や多方面にわたる知見をさまざまな観点から検証している。
熊楠を知るには絶好の入門書だと思う。
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