韓国現代文学の傑作「土地」 11月に日本で出版
【東京聯合ニュース】韓国現代文学の傑作の一つ、故・朴景利(パク・キョンリ)氏の大河小説「土地」が11月に日本で出版されることが20日、分かった。
「土地」の日本での出版を手がけた金承福氏=20日、東京(聯合ニュース)
「土地」は朴氏が1969年から書き始め、1994年に脱稿した大作。チェ氏一家の家族史を中心に日本による植民地時代から近代までの時代を描いている。
出版は東京で韓国関連書籍の出版社クオンを運営する金承福(キム・スンボク)氏が手がける。金氏は「土地」全20巻のうち、1巻と2巻を11月に発売し、2022年までに残りの18巻を出版する予定だ。
金氏は5月に英国の国際ブッカー賞を受賞した韓国の女性作家、韓江(ハン・ガン)氏の短編「菜食主義者」の日本語版を2011年に出版するなど、多くの韓国作品を日本で紹介してきた。
東京の本屋街、神保町にある韓国書籍専門のブックカフェ「CHEKCCORI(チェッコリ)」などを中心に、年間100回の読書会などを開いている。
そんな金氏が最近最も心血を注いできたのが「土地」の日本語版発売だった。
金氏は聯合ニュースの取材に対し、「これまでは2000年代以降に発表され、日本語圏の読者が親しみやすい作品を中心に韓国文学を紹介してきた」と自身の活動を振り返った。その上で、「これからはもう少し韓国的で、韓国が近代になる過程がそのまま見える韓国文学を紹介してみたかった」と話し、「土地」を選択した理由を説明した。
「土地」については、「壮大なスケールはもちろん、思想、歴史、文化を総体的に重ね合わせた圧倒的な作品で、世界のどこの国の文学作品と比べても堂々とした、われわれが自慢できる韓国文学」と繰り返し強調した。
また「土地」が反日的な内容の小説であるため、日本の読者が反発する懸念があるという一部の指摘については、「『土地』は国や民族を離れ、全ての生命の尊重が作品に鋭く込められている」とした上で、「時代的な状況に溶け込んだ作中人物のキャラクターが時には反日として表れるが、あくまでもキャラクター」と説明し、「目の肥えた日本の読者なら、しっかりと読み解くだろう」と話した。
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