映画と靴「ライク・サムワン・イン・ラブ」でキアロスタミ監督に抜擢された高梨臨のキャンパスファッション | 靴からはじまるスタイルWEBマガジン | ShoeCream (シュークリーム)
映画と靴「ライク・サムワン・イン・ラブ」でキアロスタミ監督に抜擢された高梨臨のキャンパスファッション
靴とファッションをキーワードに、ShoeCreamが厳選した映画を紹介する「映画と靴」。
9月は、イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督が日本人俳優を使って日本で撮影した映画「ライク・サムワン・イン・ラブ」をフィーチャー。オーディションでヒロイン・明子役に抜擢された高梨 臨は1988年12月生まれの23歳。大きな瞳とあどけなさの残る口元が可愛い。ファッションはポニーテールにシュシュ、レースのワンピースにフラットシューズといった旬な女子大生スタイルで、色や小物づかいを工夫して夜と昼の顔を使い分ける明子なりのアレンジには生活感に近いリアリティがあった。
【ものがたり】
80歳を超え、現役を引退した元大学教授のタカシは、亡妻にも似たひとりの若い女性 明子を、デートクラブを通して家に呼ぶ。
整えられたダイニングテーブルには、タカシによってシャンパングラスと桜海老のスープが準備されるが、まどろむ明子は手をつけようともしない。明子はむしろ、彼女に会うためにいなかから出てきた祖母と会えなかったこと、駅に置き去りにしてきたことが気にかかっている。翌朝、明子が通う大学まで車で送ったタカシの前に、彼女の婚約者だというノリアキが現れる。ノリアキはタカシを明子の祖父と勘違いする。運命の歯車が廻り出す―。
夜、都内某所のカフェバー。恋人ノリアキから電話で居場所を追及され困惑した表情の明子はどこにでもいそうなイマドキの女子大生。彼女はデートクラブでアルバイトしていることをノリアキに知られてしまうのではないかと怯えている。このシーンの明子は赤い花柄のブラウスにレモン色のミニ丈ワンピース。歩くたびバレエのチュチュのようにゆれるレースのスカートがカワイイ。シューズはトゥ部分がごく浅い白のフラット。素材はプラスティックのようにも見え、デートクラブという設定にはあまりに無防備な印象を受ける。
指示されるままタクシーで横浜に向かう。赤い花柄もレモン色のレースも、上に羽織ったグレーのトレンチコートとともにすっかり闇に溶け込んでしまって、暗い車中に彼女の涙ぐんだ瞳と深紅のルージュだけがくっきりと浮かび上がる。1時間後。今宵、彼女を呼んだタカシの部屋に着いた明子は奔放な言動で祖父のような年回りの彼を翻弄。カーキ色の大きなショルダーバッグの中には明日のテストのための教科書が入っている。
翌朝、タカシに送ってもらって大学へ。助手席の明子はバッグの中からグレーのニーハイソックスを取り出し、慣れた様子ですばやく身支度。髪を下ろしてほとんどノーメイクの彼女はもうすっかりふつうの女子大生の顔に戻っていた。身に着けているアイテムはソックス以外すべて前日と同じアイテム。昨夜のカフェでは大胆に露出した太ももにトゥが浅目のフラットシューズが艶めかしい感じだったが、キャンパスでは全身をグレーで統一。ワンピースのレモン色とシューズの白もここではイノセントな印象のさし色に。
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