2023-03-26

姜信子 - Wikipedia

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姜信子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
姜 信子
(きょう のぶこ、カン・シンジャ)
誕生1961年
神奈川県横浜市
職業作家
最終学歴東京大学法学部
代表作『日韓音楽ノート』『棄郷ノート』『ナミイ! 八重山のおばあの歌物語』他[1]
主な受賞歴第2回ノンフィクション朝日ジャーナル賞(1986年
熊本日日新聞文学賞(2000年
鉄犬ヘテロトピア文学賞(2017年
在日韓国人三世、日本名は竹田存子
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姜 信子(きょう のぶこ、カン・シンジャ、1961年[1]〈昭和36年〉 - )は、日本作家在日韓国人三世[2]。日本名は「竹田存子(たけだ のぶこ)[3]」。

経歴[編集]

神奈川県横浜市生まれ[1]東京大学法学部卒業[1]1986年昭和61年)に『ごく普通の在日韓国人』で第2回ノンフィクション朝日ジャーナル[1]2000年平成13年)『棄郷ノート』で熊本日日新聞文学賞を受賞[4]2017年(平成29年)『声 千年先に届くほどに』で鉄犬ヘテロトピア文学賞を受賞した[5]熊本学園大学熊本大学などで非常勤講師。

著書[編集]

  • ごく普通の在日韓国人』(朝日新聞社、1987年)のち文庫
  • 『かたつむりの歩き方』(朝日新聞社、1991年)
  • 『私の越境レッスン 韓国篇』(朝日新聞社、1993年)
  • 『日韓音楽ノート 〈越境〉する旅人の歌を追って』(岩波新書、1998年)
  • 『棄郷ノート』(作品社、2000年)
  • 『安住しない私たちの文化 東アジア流浪』(晶文社、2002年)
  • 『追放の高麗人 「天然の美」と百年の記憶』(石風社、2002年)
  • 『ノレ・ノスタルギーヤ 歌の記憶、荒野への旅』(岩波書店、2003年)
  • 『ナミイ! 八重山のおばあの歌物語』(岩波書店、2006年)
  • 『うたのおくりもの』(朝日新聞社、2007年)
  • 『イリオモテ』(岩波書店、2009年)
  • 『今日、私は出発する ハンセン病と結び合う旅・異郷の生』(解放出版社、2011年)
  • 『はじまれ 犀の角問わず語り』(サウダージ・ブックス+港の人、2011年)
  • 『旅する対話』(春風社、2013年)
  • 『生きとし生ける空白の物語』(港の人、2015年)
  • 『はじまりはじまりはじまり』(羽鳥書店、2015年)
  • 『声 千年先に届くほどに』(ぷねうま舎、2015年)
  • 『妄犬日記』(ぷねうま舎、2016年)
  • 『あんじゅ、あんじゅ、さまよい安寿』(せりか書房、2016年)

翻訳[編集]

  • カニー・カン『遥かなる静けき朝の国』(青山出版社、1995年)
  • 李清俊『あなたたちの天国』(みすず書房、2010年)
  • ソ・チヨン『京城のモダンガール』(みすず書房、2016年)

共著・編纂[編集]

  • 『夕凪の島』大田静男(みすず書房、2013年)
  • 『死ぬふりだけでやめとけや 谺雄二詩文集』(みすず書房、2014年)
  • 『しきたり 折々の作法をたのしむ』『現代用語の基礎知識』編集部編 竹中龍太的場美香共著(自由国民社〈日本のたしなみ帖 和ごころ、こと始め。〉、2015年)

映画[編集]

  • 「ナミイと唄えば」企画・原作 2006年

公演・プロデュース活動[編集]

かもめ組[編集]

  • 2012年より浪曲師玉川奈々福・パンソリ唱者安聖民とともに、「かもめ組」名義で、日韓の語り芸の道を結んで、境を越えて声を行き交わし、新たな語りの可能性を切り拓く活動を継続中。

プロジェクト8マン[編集]

  • 2015年より、人形浄瑠璃猿八座の座付太夫であり、多摩地方に伝わる伝統的語り芸「説経祭文」の第一人者である 渡部八太夫の活動をプロデュース。
  • https://blog.goo.ne.jp/wata8tayu (猿八座 座付太夫 渡部八太夫ブログ)
  • https://wata8tayu.hatenablog.com/ (「説経祭文」語り 渡部八太夫ブログ)

脚注[編集]

  1. a b c d e 異界の声、常世の歌 第2回「流浪のうたびと〜アフリカの吟遊詩人、さまよい安寿」川瀬慈×姜信子”. 東京自由大学 (2019年). 2020年3月2日閲覧。
  2. ^ 姜 1990, p. 6.
  3. ^ 姜 1990, pp. 66-70.
  4. ^ 総合文化研究所共催講演会『空白』をつなぐ旅〜記憶の彼方、コトバの行方”. 東京外国語大学 (2011年). 2020年3月2日閲覧。
  5. ^ 第一信 姜信子より「奪われた野にも春は来るのだろうか」”. web ふらんす白水社 (2019年3月20日). 2020年3月2日閲覧。
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ごく普通の在日韓国人 (朝日文庫) 文庫 – 1990/6/1
姜 信子 (著)
5つ星のうち4.0 4個の評価

内容(「BOOK」データベースより)
「どんなに意味を抜こうとしても、変に意味が込められてしまう『在日韓国人』よりも、『日本語人』というほうが身も心も軽くなるような気がする」と、在日韓国人3世の著者は言う。日本で生まれ育ち、日本人と結婚、娘をもうけた彼女は、さまざまな障害をどのように乗りこえてきたのか。在日韓国人の悩みと喜びを率直に描きながら、「国籍」「民族」の意味を鋭く問いかけ深く考えさせる書。


登録情報
出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞社 (1990/6/1)
発売日 ‏ : ‎ 1990/6/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 221ページ

5つ星のうち4.0 4個の評価





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姜 信子
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Amazon Customer

5つ星のうち3.0 なるほど2014年3月23日に日本でレビュー済み
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世の中の国際化にともない、国際結婚や、2世、3世の方も増えていくでしょう。当人にとっても、周囲にとっても人間関係やアイデンティティが問題となってきそうです。

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Amazon カスタマー

5つ星のうち5.0 分かり易いです。2015年5月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少し前の出版物でしたが、状況や考えられていることがよくわかりました。
色んな人がいるとは思いますが、偏見をもたれている方、とにかくよくわからないという方、
とても丁寧で読みやすい文章ですぐ読めます。読んでみてほしいです。

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the-lion

5つ星のうち5.0 「民族」とは何か?という人にお薦めします。2002年1月29日に日本でレビュー済み

日本で在日韓国人として生きる著者が自らの日常生活をありのままに描いたエッセー。在日韓国人の実情について日本の歴史的・政策的背景と平行して書かれている。在日韓国人に対する「日本人」がもつ表面的なイメージを払拭させられる作品である。また、「民族」の意味についても分かりやすく書かれている。

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日韓音楽ノート―「越境」する旅人の歌を追って (岩波新書) 新書 – 1998/1/20
姜 信子 (著)
5つ星のうち4.0 5個の評価

韓国籍をもち,日本語を母語とする在日韓国人3世の著者は,あらゆる枠からの〈越境〉をめざし,模索・行動するうちに,〈記憶の器〉としての近代大衆歌謡の重要さを発見した.唱歌・演歌の源流をたどり,現代と格闘するミュージッシャンたちにインタビューするなかに浮かび上がってくるものは何か.みずみずしい若い魂の旅の記録.

内容(「BOOK」データベースより)
韓国籍をもち、日本語を母語とする在日韓国人三世である著者は、あらゆる枠からの「越境」をめざして模索・行動するうちに、「記憶の器」としての大衆歌謡の重要さを発見する。海峡の両側で展開した唱歌・演歌の歴史から何を聴きとるのか、現代と格闘する韓国の歌手たちは何を主張するのか。時空を超えて旅するみずみずしい若い魂の記録。


登録情報
出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (1998/1/20)
発売日 ‏ : ‎ 1998/1/20
言語 ‏ : ‎ 日本語
新書 ‏ : ‎ 231ページ

5つ星のうち4.0 5個の評価

5つ星のうち4.0
星5つ中の4
5 件のグローバル評価


星5つ 67%

上位レビュー、対象国: 日本


高橋如安

5つ星のうち2.0 韓国音楽を考える2013年11月6日に日本でレビュー済み
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韓国音楽を知る手本にと思いましたが希望うすでした。反日的立場での音楽展開のように思えたのは僕だけだろうか。

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f y

5つ星のうち5.0 とてもよかった。2015年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を参考資料として利用したいと思っていましたので手元に欲しかったのです。届いた状態も想像どおりでした、

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kaizen

5つ星のうち5.0 日本も韓国も5音階で、7音階の洋楽を取り入れる過程は類似しているとのこと。2010年10月9日に日本でレビュー済み

日本も韓国も5音階で、7音階の洋楽を取り入れる過程は類似しているとのこと。

子供の唱歌、演歌など、歴史的な共通点についても記述している。

韓国の歌手が日本と韓国で歌い分けていることもわかった。

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unha

VINEメンバー
5つ星のうち5.0 日韓歌謡の歴史がここに2005年1月20日に日本でレビュー済み

日韓の歌謡が、相互にどう影響しあったかについてよくまとまった貴重な書。「韓国歌謡史 1895‐1945」朴 燦鎬 (著)が絶版なので、より貴重さが増している。
「学ぶための本」としての価値も高い一方で、文章の香り、そして紹介されている現在の歌手達、姜 信子の迫ったこの世界とその香りに、読者も漂うよう。。。

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[X-034]
この週末は嬉しいことつづきで、昨日(日曜日)の熊本日日新聞に、旧知の姜信子さん(1961- )が『死者は生者のなかに/ホロコーストの考古学』を書評で取り上げてくださった。《西成彦の耳》を介して《ホロコースト以降もなお抑圧され封じられている声のほうへと読者は導かれてゆく》と書いたのに加えて、敢えて《とりわけ女たちの声のほうへ》と補足しながら。そこが見出しに使われている。
じつは、自分でも連載の二回目から、この「ホロコースト論」が、ローレンス・ランガー(1929- )の『ホロコーストの文学』The Holocaust and the Literary Imagination(Yale Univ. Press, 1975;増谷外世嗣他・訳、晶文社、1982)や、クロード・ランズマン(1925-2018)の『SHOAH』(1985;日本公開1995)がかならずしも大きくは取り上げていなかった、「女性サバイバー」の「その後」をクローズアップ、というか、そこを補強しないことには、21世紀にふさわしい「ホロコースト論」にはならないだろうという思いを意識的に表面に出すようにした。
1月21日付の日経新聞で、同書を取り上げて、奥彩子さん(1976- )が《本書が何より画期的なのは、女性の著作が多く取り上げられていること、ジェンダー、セクシュアリティのテーマが現代に通じる視点から描き出されることである》と書いてくださったのも、執筆に際して、私がその詳細について相談に乗っていただいたダニロ・キシュ(1935-89)の『詩篇四四』(1962)が、収容所で子どもを生んで、戦後まで生きのびた彼女が、その子どもとともに「子どもの生地」を再訪するという話だったから、そういう経緯もそうした印象につながったのかもしれない。
いずれにしても「戦争」というと男性の領域と思われがちだが、その男性の領域に巻きこまれて、命を落としたり、生きのびてもトラウマを負わされるのは、女だったり子どもだったりするのである。
しかし、姜さんの書評は、そんなところで話を落ち着かせない。つまり《有形無形の暴力》にさらされた「他者」に目を向けるだけでは足りないというのだ。《巨大装置の中で、大きな力に組み敷かれて生きる私たちが、どうしようもなく他者にふるう有形無形の暴力》に立ち向かえと。「私たち」は「暴力をふるう」側かもも自由ではいられないひとりひとりなのだ。
《「アウシュヴィッツ以後、詩を書くことは野蛮だ」と哲学者アドルノは言った》から始めた上で、いきなり《でも、その言葉は間違っている》と姜さんは書く。《アウシュヴィッツ以降こそ、詩は書かれなければならない》のだからと。
コリアン・ディアスポラを追いかけ、優生思想によって隔離を強いられたハンセン病者の声に寄り添い、そして100年前9月、首都圏で発生した「民衆暴力」の追悼行事にも時間を割いておられる姜さんならではの「書くことへの意志」がみなぎる一文である。
読ませてもらうことで、あらためてカツを入れてもらった気がする。
*書影は、私の本から一か月遅れで、同じみすず書房から出たばかりの姜さんの新著。本を編む過程が《自分自身の生きてきた道をたどりなおすかのようでもあり、これから生きる道を切り拓いていくかのようでもありました》と「あとがき」にある(p. 314)。
別の機会にまた紹介させてもらうだろうと思うが、ひとまず簡単な紹介のみにて。

이 주말은 기쁜 일 계속해서, 어제(일요일)의 구마모토 닛일 신문에, 옛 지의 강신코씨(1961- )가 『죽은 자는 생자 속에/홀로코스트의 고고학』을 서평으로 거론해 주었다 . "니시 나리히코의 귀"를 통해 "홀로 코스트 이후에도 여전히 억압되고 봉인 된 목소리로 독자는 이끌어 간다"라고 쓴 것 외에도 굳이 "특히 여자들의 목소리로 >>와 보충하면서. 거기가 제목에 사용되고 있다. 실은, 스스로도 연재의 2회째부터, 이 「홀로코스트론」이, 로렌스·랭거(1929- )의 「홀로코스트의 문학」The Holocaust and the Literary Imagination(Yale Univ. Press, 1975; , 아키라 분사, 1982)나, 클로드 랜즈맨(1925-2018)의 『SHOAH』(1985; 일본 공개 1995)가 반드시 크게는 다루지 않았던, 「여성 서바이버」의 「그 후」를 클로즈업, 이라고 할까, 거기를 보강하지 않는 데는 21세기에 어울리는 '홀로코스트론'이 되지 않을 것이라는 생각을 의식적으로 표면에 내놓게 했다. 1월 21일자의 닛케이 신문에서, 동서를 다루고, 오쿠 아야코씨(1976- )가《본서가 무엇보다 획기적인 것은, 여성의 저작이 많이 다루어지고 있는 것, 젠더, 섹슈얼리티의 테마가 현대에 통하는 관점에서 그려내는 것이다”라고 써 주신 것도, 집필에 있어서, 내가 그 상세에 대해 상담을 받은 다닐로 키슈(1935-89)의 『시편 44』(1962)가, 수용소 로 아이를 낳고, 전후까지 살아난 그녀가, 그 아이와 함께 「아이의 천」을 재방문한다는 이야기였기 때문에, 그러한 경위도 그러한 인상으로 이어졌을지도 모른다. 어쨌든 「전쟁」이라고 하면 남성의 영역이라고 생각되기 십상이지만, 그 남성의 영역에 휘말려 생명을 떨어뜨리거나 살아 있어도 트라우마를 지는 것은 여자이거나 아이이기 때문에 있다. 그러나 강씨의 서평은 그런 곳에서 이야기를 진정시킬 수 없다. 즉 《유형 무형의 폭력》에 노출된 '타인'에게 눈을 돌리는 것만으로는 부족하다는 것이다. 《거대 장치 속에서 큰 힘에 짜여져 살아가는 우리가, 어쩔 수 없이 타인에게 가는 유형 무형의 폭력》에 맞서고. '우리'는 '폭력을 느끼는' 측일지도 자유롭지 못할 혼자인 것이다. 《「아우슈비츠 이후, 시를 쓰는 것은 야만이다」라고 철학자 아돌노는 말했다. 《아우슈비츠 이후야말로, 시는 써져야 한다》니까. 코리안 디아스포라를 쫓아, 우생사상에 의해 격리를 강요받은 한센 병자의 목소리에 다가가고, 100년 전 9월, 수도권에서 발생한 「민중폭력」의 추도 행사에도 시간을 나누고 있는 강씨 특유의 「쓰기에 대한 의지」가 다루는 일문이다. 읽어 주시는 것으로, 다시 커틀릿을 넣어 주신 것 같다. * 서영은, 나의 책으로부터 1개월 지연으로, 같은 미스즈 서방에서 방금 나온 강씨의 신저. 책을 짜는 과정이 《자신의 살아온 길을 다시 돌아가는 것 같고, 앞으로 사는 길을 잘라 나가는 것 같았던 것》이라며 '후기'에 있다(p. 314). 다른 기회에 다시 소개시켜 줄 것이라고 생각하지만, 일단 간단한 소개만으로.















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