2020-02-07
2017 吉田 裕 日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実
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日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実 (中公新書) (日本語) 新書 – 2017/12/20
吉田 裕 (著)
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
日本軍兵士の過酷すぎる実態 語り継がれていないアジア・太平洋戦争
アジア・太平洋戦争による日本人死者は、民間人が80万人、軍人・軍属が230万人の計310万人。日露戦争の戦没者が9万人であることを踏まえると、とてつもない数字だ。さらに驚くべきことに、その9割が戦争末期、1944年以降のわずか1年ほどのあいだに亡くなったと推算されるという。短期間に甚大な死を引き起こす要因となった、日本軍兵士たちのおかれた苛酷な肉体的・精神的状況の実態を、豊富な資料に基づき緻密に描き出した新書が売れている。
「被爆や空襲、沖縄戦のような体験は、いまなおよく語り継がれています。しかし戦場の話は、多くの人が従軍したにもかかわらず、あまり語り継がれていない。関連した本も最近の作品は漠然とした内容が多い。そこを具体的に、詳細に書いたことが、驚きをもって多くの読者に受け止められたのではないでしょうか」(担当編集者)
昨今、日本軍の勇猛さをとかく賞賛するような本も多いが、本書は異を唱える。立論に説得力があるのは、情緒に流れていないからだ。
「著者は兵士の目線、地を這うような目線での具体的な体験談を紡ぎ出すと同時に、鳥瞰的に戦争を捉えることも忘れません。他国と比べて異常に高い餓死率など客観的な数字を記することで、極端な例だけを取り上げた恣意的な内容ではないとわかり、兵士たちの『声』がより真に迫るものに感じられるんです」(担当編集者)
評者:前田 久(週刊文春 2018年05月24日号掲載)
内容紹介
310万人に及ぶ犠牲者を出した先の大戦。実はその9割が1944年以降と推算される。本書は「兵士の目線・立ち位置」から、特に敗色濃厚になった時期以降のアジア・太平洋戦争の実態を追う。異常に高率の餓死、30万人を超えた海没死、戦場での自殺・「処置」、特攻、劣悪化していく補充兵、靴に鮫皮まで使用した物資欠乏……。勇猛と語られる日本兵たちが、特異な軍事思想の下、凄惨な体験をせざるを得なかった現実を描く。
「アジア・太平洋賞特別賞受賞」
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登録情報
新書: 228ページ
出版社: 中央公論新社 (2017/12/20)
言語: 日本語
ISBN-10: 4121024656
ISBN-13: 978-4121024657
発売日: 2017/12/20
梱包サイズ: 17.5 x 11.2 x 1 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 4.4 107件のカスタマーレビュー
Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 6,440位 (本の売れ筋ランキングを見る)
11位 ─ 中公新書
82位 ─ 日本史一般の本
13位 ─ 日中・太平洋戦争
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目次
序章 アジア・太平洋戦争の長期化(行き詰まる日中戦争
長期戦への対応の不備―歯科治療の場合 ほか)
第1章 死にゆく兵士たち―絶望的抗戦期の実態1(膨大な戦病死と餓死
戦局悪化のなかの海没死と特攻 ほか)
第2章 身体から見た戦争―絶望的抗戦期の実態2(兵士の体格・体力の低下
遅れる軍の対応―栄養不良と排除 ほか)
第3章 無残な死、その歴史的背景(異質な軍事思想
日本軍の根本的欠陥 ほか)
終章 深く刻まれた「戦争の傷跡」(再発マラリア―三〇年以上続いた元兵士
半世紀にわたった水虫との闘い ほか)
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
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アジア太平洋戦争 日本軍兵士 軍人軍属 兵士の目線 立ち位置 帝国陸海 私的制裁 軍事思想 根本的欠陥 戦争指導 シベリア抑留 絶望的抗戦 歯科治療 歴史的背景 体力の低下 体格や体力 日本軍礼賛 異質な軍事 読んでほしい 精神主義
107件のカスタマーレビュー
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197653
5つ星のうち4.0 私に語った祖父の戦場は真実だった2018年3月28日
形式: 新書
私の母型の祖父は、太平洋戦争末期、学生だったが、兵隊として戦地へ赴いた。
戦争とは外交の延長線上のモノと言えるが、最終で最悪の手段であり、かつ、終結させるのに大変難しい外交手段でもある、とは故人となった祖父の言葉である。
この本を読み、徴兵された一般人の兵士が、目的の戦地へ行く事すら非常に大変だったという事を知った。
兵站と言う軍事上、ある意味優先順位上位の軍事行動が、全く軍上層部の意識下に無かったという非常識さ。
その下で短い訓練とみすぼらしい装備で戦地へ送り込むという、上層部の無謀さと無知と根拠の無い「精神論」のお馬鹿さ。
戦争を美化しがちな方々、「if」を基に輝かしい戦果を挙げる戦記物を書く方々に是非読んで頂きたい。
この本の著者も、この本の中で「ifモノ」の危険さや昨今の日本人を持ち上げるテレビ番組に警鐘を鳴らし、同じ事を仰っている。
私事を。
母方の祖父は、大学生で機械工学を学んでいた。その為、徴兵後は、わずか3か月余りの訓練を受け、台湾を経由してビルマへ「通信士」として派遣された。
ビルマに着いたのは戦争終結2年前の話である。もはや日本軍にとっては末期である。
この著書にも書かれているが、海上輸送時の環境は劣悪で、中型漁船を改造した様なモノに100人は乗っていたという。明らかに過積載で、護衛も、駆逐艦1隻、外洋用漁船に機銃を乗っけただけの船が2隻だけだったと言う。出発時は20隻はいたらしいが、台湾、更にビルマに着いた時は5隻程度しか残っていなかったらしい。駆逐艦は逃走し、外洋船は沈没したらしい。
祖父が命拾いしたのは4つの偶然が重なったから、と言う。
①ビルマへ配属後南下し、マレー半島へ転属された事。ここで通常の兵士としてよりも「通信士」として働けた事。
※著者も書かれているが、通信士と言っても、日本軍には無線が無く、長い電話線の様なモノを繋げていた状態。
「伝令係」と言った方が良い体たらくだった。
②マレー半島時、補給が無くなり、また連絡が取れなくなった中隊との連絡確保の為、そこへ向かった事。
※通常徒歩で1日半で行けるが、敵を避け、約2日半で中隊陣地へ着いたが、既に、そこの日本軍部隊が全滅していた事。
この為、所属していた元の山岳地帯へ戻る際、その山岳地帯に攻撃が集中しているのを見て、帰還を断念し、北上した事。
この時、一緒にいた徴兵歩兵2名とビルマへ向かう。
③途中、米国に包囲され、祖父は手りゅう弾で自決しようとしたが左肩を撃たれ気絶してしまった事。
これにより捕虜となる。
④怪我が癒えた頃、脱走し、北上(この時既に終戦していた)、中国経由で日本へ戻ろうと中国領国内へ入るも各地で中国人の襲撃に遭遇し、北上を断念、台湾へ渡る。
台湾では、日本人への暴行等が無かった事。翌年の春に、地元の台湾人の尽力で、帰国が叶う。
終戦から1年半が経過していた。
その後、祖父は工業とは真逆の「菓子・パン職人」になった。戦場と通信士を思い出すからと言う。
あの戦争は米国との戦いでもあったが、それ以上に、空腹や、シラミ、疫病との戦いでもあったと言っていた。
「安くて上手いパンや菓子を作りたい」、戦場の経験から、そう思い至ったらしい。
祖父は、帰国後「焼肉」が食べられなくなった。火炎放射等で焼かれた人間の臭いを思い出すからだと。
助けて頂いた台湾人一家とも、亡くなる1年以上前まで交流があった。
「人間とは、本来、優しい生き物だと思っているよ。が、時には、平然と他人の命を奪ってしまう闇もある」
「戦争は非人道的で、人間性を失わせ、人が人為らざるモノにする場所」だと。
人は、全て分かり合えるとは思えない。ただ、その為の努力は惜しんではならない。
感情に任せ拳を振り上げる事は簡単だが、下げ時を間違えない様に。
晩年の祖父は、私を含め、男の孫が15人、女の孫が5人と言う状態だった。
盆休みや年始には、皆が集まり、我々がガチャガチャするのを、何も言わず、ニコニコして見守ってくれていた。
あの柔和な笑顔の下に、壮絶な青春時代があった事を知らされたのは、亡くなる3年前位からだった。
よく語ってくれたと、今、私は思う。
でも、当時小学校高学年だった私に、何故そんな話をしたのか?
「○○君の孫が、戦火に巻き込まれない様に、また戦火を起さない様に。これは祈りだよ。」
ぜひ、独りでも多くの方に熟読して頂きたい。
こう書くと「左派だ、何だかんだ」と言われるかもしれないが、祖父の言葉を借りれば「正義の戦争より、不正義の平和の方がマシだ」と言う事である。
戦争が「格好いいモノ、美談や勇ましさだけのモノ」では無いのだ。
家族を持った者として、祖父の残した言葉=祈りと言う意味が少しわかった気がした。
祖父はよく語ってくれたと、今、感謝している。
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Amazon カスタマー
5つ星のうち5.0 大戦末期の日本軍の実像が描写されていると思いました。2018年9月17日
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数多の文献を元にして、異常な日本軍幹部の考え方と、末端兵士が置かれた余りにも悲惨な現実をこれでもかと描き出した快著・名著だと思います。
戦争を企画する資格が我が国にはないですね。
序章 アジア・太平洋戦争の長期化
(行き詰まる日中戦争;長期戦への対応の不備―歯科治療の場合 ほか)
第1章 死にゆく兵士たち―絶望的抗戦期の実態1
(膨大な戦病死と餓死;戦局悪化のなかの海没死と特攻 ほか)
第2章 身体から見た戦争―絶望的抗戦期の実態2
(兵士の体格・体力の低下;遅れる軍の対応―栄養不良と排除 ほか)
第3章 無残な死、その歴史的背景
(異質な軍事思想;日本軍の根本的欠陥 ほか)
終章 深く刻まれた「戦争の傷跡」
(再発マラリア―三〇年以上続いた元兵士;半世紀にわたった水虫との闘い ほか)
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田舎一人暮らし
5つ星のうち4.0 これまでの戦争体験記は心身共に頑健な人物が書いていた!2019年1月12日
形式: 新書Amazonで購入
なるほど!と得心することが多い。例えば、会田雄次にしても山本七平にしても、おそらく身体的に恵まれ体力があり、精神的にも頑健であったのだろう。絶望的な状況でも彼らは冷静に状況を把握し、時に要領よく立ち回り、生き延びている。この著作で注目すべきは戦地に送る日本男子が欠乏し、心身に欠陥・脆弱性をもつ兵隊が前線に送られ、そこで心身の不調から戦うこと無く消耗して行ってしまう絶望的状況の指摘である。絶望的な装備、兵站の欠如、戦争指導者の無策などから精神的に追い詰められるのは当然であろう。山本七平はこのような状況を皮肉を込めて繰り返し述べているが、それは彼が頑健な身体・精神の持ち主だからできたことだろう。私を含め今時のパワハラとか言って精神科に逃げ込む若者には戦争という極限的状況に身を置くことさえできないはずである。世間一般は「弱い人」も多いのである。そのような人材を無謀極まる戦闘状況に放り込めば、すぐに精神に変調を来すであろう。歯科衛生に関する考察もこれまで余り読んだことが無かった。時代が異なれば優れた仕事を成し遂げたであろう若い日本人をこんなにもたやすく死地に追いやった日本と日本人の精神構造を反省すると、背筋が寒くなるし、基本は変わっていないのではないか? という恐怖を覚える。
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くくくくままま
ベスト500レビュアー
5つ星のうち5.0 大日本帝国陸海軍は負けるべくして負けたのだな。2018年7月16日
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一気に読了する。
「歴史学の立場から『戦史』を主題化(p.iii)」すること、「『兵士の目線』を重視し、『兵士の立ち位置』から……『死の現場』を再構成(pp.iii-iv)」すること、「兵士たちの置かれた苛酷な状況と『帝国陸海軍』の軍事的特性との関連を明らかにする(p.v)」ことの「三つの問題意識を重視しながら、凄惨な戦場の現実(p.i)」を描き出そうとする。
もっとも「戦場」と言っても「戦闘」にはまったく触れられない。登場するのは、戦病死・餓死、海没死、特攻死、自殺、「処置」という名の殺害による死であり、そこに至る要因となる、兵士の体力・体格の低下、栄養不良、戦争神経症など精神的な病、被服・装備の劣悪化である。
兵士への歯科治療体制の欠如・不足や、鮫皮の軍靴や孟宗竹による代用水筒など装備の劣化については本書で初めて知った。
日本は、負けるべくして負けたのだなという思いを新たにする。
著者は、大日本帝国陸海軍の軍事思想として「『短期決戦』、『速戦即決』を重視する(p.138)」「作戦、戦闘をすべてに優先させる……補給、情報、衛生、防御、海上護衛などが軽視された(p.139)」「極端な精神主義(p.140)」を挙げる。
「なるほど」と思いつつ、これらの思想って、現代日本のいろいろな組織にまだ根強く巣くっているのではないかと感じる。
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ドテチン#
5つ星のうち5.0 日本は何故負けたか。よく分かります。2018年6月5日
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兵士の立場、目線から、太平洋戦争を見た作品は珍しいと思います。友人に貸した所、やはり強烈な印象を持ったようです。私は2回読みました。結論として、日本は、どうあがいても勝てなかった戦争に突き進んでしまったのでしょう。官僚的な保身、誘導、思考停止。また、日本人のもつ、陰湿な「いじめ」の民族性が、現代でも健在ではないかと考えさせられる良い作品です。
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年寄りスキンダイバー
5つ星のうち5.0 この様な現実を後世に伝えていかなければいけないと思いました2018年5月17日
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今までにあまり語られなかった戦場の現実と、何よりも終戦前の1年半で全体の死者310万人の9割が亡くなっている、というよりは、実質は為政者により国民が殺されている、という事実に愕然としました。その他の人肉食などの記述も自分が考えていた以上でショックはありましたが、何よりも政府当局者がなすすべを失って、終戦を先送りにして結果的に300万人近い人を余計に殺していたという事実は今後に強く語られるべきだと考えます。特に先の戦争を知らない、現在の政治家の皆さんによく読んでほしい本だと思いました。
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ながぐつ
5つ星のうち4.0 太平洋戦争の現実が書いてあります!2018年8月14日
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太平洋戦争を今までとは違った視点から捉え、詳述した著作でした。なぜ多くの人間が死ななければならなかったのか、なぜもっと早く戦争を止めれなかったのか。私は国のために無駄死にはしたくありません。本書を読み、日本という国家に対する個人の在り方を考えさせられました。
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ケイ
5つ星のうち5.0 良く書けています。2018年9月14日
形式: 新書Amazonで購入
整理されてよく書けています。戦記物とかで部分的に知っていたこともありましたが日本軍の実態が良く分かりました。ひどいものですね。銃もないは弾薬もない軍服もない軍歌もない。飯盒もない背嚢もない。木綿の軍服は洗うたびに劣化し、兵隊の家族に見せたくなかったという日本軍。情けなく、そして恐ろしい実態です。
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