2019-07-17




林 英一
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東部ジャワの日本人部隊――インドネシア残留日本兵を率いた三人の男 単行本 – 2009/5/21
林英一 (著)

5つ星のうち 4.5 2件のカスタマーレビュー



残留日本兵の真実―インドネシア独立戦争を戦った男たちの記録

林 英一
5つ星のうち 2.9 8
単行本
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残留日本兵 - アジアに生きた一万人の戦後 (中公新書)

林 英一
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新書
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商品の説明

内容紹介

第二次大戦後、オランダとの独立戦争中のインドネシア・東部ジャワで発生した残留日本兵による特別遊撃隊。この部隊を率いた三人の男たちは、いかなる思想を持ち、いかなる来歴を経てそこにたどり着いたのか。彼らの等身大の生と死を追いかけながら、「帝国」以後の日本とアジアとの関係を再検証する、新進気鋭の長篇評論。

【中島岳志氏推薦!】
「大東亜戦争」=「アジアの解放」という歴史観が台頭する中、その英雄譚として「発見」され、物語化されてきたインドネシア残留日本兵。しかし、その物語は様々な当事者の主体を真に掬い上げたものなのか。
脱植民地化が進む中で「帝国の離散者」たちが選び取った戦術は、日本の「解放史観」からも、インドネシアの「ナショナルな物語」からも、こぼれ落ちる。アジア主義の情熱と生き残るためのしたたかな戦略。複数の主体が絡まる残留日本兵の実態を、若手研究者が地を這うような聞き取り調査と文献収集によって明らかにする。
中島岳志(北海道大学公共政策大学院准教授)
内容(「BOOK」データベースより)

アジア主義の情熱と生き残るためのしたたかな戦略。複数の主体が絡まる残留日本兵の実態を、若手研究者が地を這うような聞き取り調査と文献収集によって明らかにする。商品の説明をすべて表示する


登録情報

単行本: 320ページ
出版社: 作品社 (2009/5/21)
言語: 日本語
ISBN-10: 4861822408
ISBN-13: 978-4861822407
発売日: 2009/5/21
梱包サイズ: 19.2 x 14 x 3.6 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 4.5 2件のカスタマーレビュー

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2件のカスタマーレビュー

5つ星のうち4.5
5つ星のうち4.5




2件中1 - 2件目のレビューを表示
トップレビュー

浦辺 登

5つ星のうち4.0インドネシアの経済に着目する前に理解しなければならない事実。2012年7月9日
形式: 単行本
 日本の敗戦後、蘭領東インド(インドネシア)に残留した日本兵はおよそ1000名ほどといわれる。その残留日本兵はインドネシア独立のために残ったということだが、実際はどうなのだろうと思っていた。
 その足跡を知るには東京港区の青松寺の市来、吉住という二人の残留日本人の顕彰碑を確認しなければならない。インドネシア独立戦争に参戦し、戦死したという事実確認を著者は行なっている。さらに、現地にも出向き、聴き取り調査から墓地も確認しながらというフィールドワークに感心する。
 さらに、市来、吉住というアジア主義者の他に、憲兵隊に所属した杉山なる人物も取り上げたことで、残留日本兵の心情、生き様が理解される。戦争犯罪人として処刑されるよりもインドネシアの独立に身を投じた方がよいと判断した杉山の事例は本書の中で意味が大きい。
 他のアジア諸国のように戦中の大東亜会議にも招かれず、独立も承認されなかったインドネシアだが、残留日本兵が独立の英雄として知られることで、対日感情が幾分かでも和らいだのではと思う。本書には記されていないが、戦後のアジア、アフリカ会議では、親日的といわれるインド、インドネシアから当初、除外されていた。
 インドネシアは親日的と日本人は思い込んでいる。しかしながら、国家間の友好は一方通行ではなりたたない。
 そういった、今後の日本とインドネシアの国交についても問題点を理解するひとうが本書になる。経済的に発展するインドネシアとして注目する前に、過去のつながりを手繰り寄せた著者の着眼点、努力、評価しなければならない。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています


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Ultraume Amazon Customer

ベスト1000レビュアー
5つ星のうち5.0歴史に埋もれた英雄たちの話2009年7月17日
形式: 単行本
 著者はこの本を発表する前に、「残留日本兵の真実、インドネシア独立戦争を戦った男たちの記録」を表しており、これは二作目である。一作目と同じく徹底した取材と記録の掘り起こしを、残された書類からだけでなく現地踏査も交えて行っているので、述べるところには迫力があり行間からは気力のようなものを感じた。
 一作目では、終戦後にインドネシアに残った日本軍兵士の残留の動機やいかに生きたかを描き出そうとしていた。そしてこの二作目では、一作目で注目した三人の残留兵士に的を絞ってその生き様を描いている。
 私はメダンに住んでいたことがあり、その近郊にあった日本人墓地に記録されている残留日本兵の階級を見ると、一人を除いて残りの全てが下士官か兵士であった。このことから、将校クラスの人達は終戦後の日本の状況を察知するだけの情報と、大学や士官学校で教育された知識により、日本に帰っても生きていく術はあるだろうと思っていたのだろうが、下士官や兵の多くは農家の次三男であり、帰っても歓迎されないのではないかという不安があったのではないか、この意識の違いが残留日本兵の構成に表れている、と思っていた。
 しかし、作者が渾身の思いを込めて書いたこの三人は、自らインドネシアの植民地からの解放を目指した人たちで、市来龍夫氏に至っては軍人であったことさえないのに独立戦争に参加したのである。インドネシア政府が自国の独立戦争に日本人が参加していたことを積極的には認めたがらなかったことや、日本政府の最初は連合軍に対する遠慮から、後にはその怠慢さから、長い間こういう方達がインドネシアで活躍していたということは多くの人たちに知られていなかった。
 この本に登場する、吉住氏、市来氏のようなインドネシア独立に対する強い意志のある人なかりせば、多くの残留日本兵は傭兵か、悪く言えば食い詰め者の集団としてしか見られなかったかもしれない、そういうことを考えると独立に対する大義や哲学を述べた一方でインドネシア人と共に戦った日本人が居た、という事実には重いものがあるし、誇れる人たちだと思った。
 題名は冒険物語のようであるが、内容はむしろ地味で堅実な著述である。アチェで戦った、島氏と黒岩氏の話のほうがよほど面白そうではあるが、著者があえてそういう人たちを題材としなかったことについて、その見識に敬意を表したい。

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