2019-07-30

原発処分先進国ドイツの現実: 地底1000メートルの核ゴミ地獄 | 広瀬 隆 |本 | 通販 | Amazon



原発処分先進国ドイツの現実: 地底1000メートルの核ゴミ地獄 | 広瀬 隆 |本 | 通販 | Amazon








広瀬 隆
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商品の説明

内容紹介

2013年、山本太郎氏らと同行してドイツ各地の「廃炉」「放射性廃棄物処分場」の現場に乗り込んだ、原発取材旅行3000キロの記録。
原発ゼロ政策の先進国であるはずのドイツで見たものは…人類滅亡の未来を暗示するような恐ろしい事態だった!
内容(「BOOK」データベースより)

本当にドイツは原発ゼロ政策の“夢の国”なのか?著者と山本太郎氏が地底1000メートルで見たものは、人類滅亡の未来を暗示するような、おそろしい事態だった!ドイツ原発取材旅行3000キロの記録。
著者について

広瀬 隆
1943年東京生まれ。早稲田大学卒業後、大手メーカーの技術者を経て執筆活動に入る。『東京に原発を!』『危険な話』『原子炉時限爆弾』などを世に出し、一貫して反原発の論陣を展開してきた。福島原発事故後は、いち早く『福島原発メルトダウン』『第二のフクシマ、日本滅亡』『原発ゼロ社会へ!新エネルギー論』『原発破局を阻止せよ』を出し、「原発即時撤廃」を訴え、各地で講演活動をおこなっている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

広瀬/隆
1943年東京生まれ。早稲田大学卒業後、大手メーカーの技術者を経て執筆活動に入る。一貫して反原発の論陣を展開してきた。福島原発事故後は、「原発即時撤廃」を訴え、各地で講演活動をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)商品の概要に戻る


登録情報

単行本(ソフトカバー): 192ページ
出版社: 五月書房 (2014/4/23)
言語: 日本語
ISBN-10: 4772705082
ISBN-13: 978-4772705080
発売日: 2014/4/23
梱包サイズ: 18.8 x 13 x 2 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 5.0 5件のカスタマーレビュー
Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 546,519位 (本の売れ筋ランキングを見る)
321位 ─ 核・原発問題


5件中1 - 5件目のレビューを表示
トップレビュー

オイラー鏡

5つ星のうち5.0棄てる場のない核廃物をどうするつもりなのか?2014年6月5日
形式: 単行本(ソフトカバー)Amazonで購入
かつて(福島第一原発事故よりも前に)東電のCMで著名な俳優等が、原発で出る放射性廃棄物の地中への格納の可能性を最善の「夢」のように語っていたことがある。それを今でも信じ込んでいる人たちはたくさんいると思う。
この本は、著者広瀬隆氏が、原発廃止を決めたドイツにおける原発解体・廃炉の現場や、核廃棄物最終処分場を取材してきたレポートである。結論として、放射性物質の管理には問題があり廃炉も決して安全に実現できるものではなく、ましてやそのプロセスは希望に満ちた夢とはほど遠いものであることを記録している。
地中深いところでの最終処分場にしても、日本とは異なりドイツには地震や津波の心配はないが、放射性廃棄物を投棄する地中の岩塩層や地下水が爆発のような危険性を誘発しないとも限らない。著者はドイツにおける危険な現状を説明した後で、実は同様の危険なことは、この日本の福島第一原発における廃炉作業や汚染水の処理でも現に生じているのだ、と言い、他人事ではない、と読者に警告している。

比較的大きな文字は読みやすく、しばしば使われる著者特有の太字は強調して(大声で)語りかけているような趣があり、飽きずに読める。
「棄てたくても棄てることができないものを廃棄物というのは間違い。廃物と言うべき。放射性廃物だ。」ということを持論とする人がいたが、まさにそのことを思い起こしながら読んだ。

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sara

5つ星のうち5.0脱原発も大変ですね。2015年9月29日
形式: 単行本(ソフトカバー)Amazonで購入
原発は100%人間と地球環境に必要ありません
百害あって一利無し人類滅亡の一因の1つです。

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セルリアンブルー

5つ星のうち5.0ドイツにおける地層処分の絶望的な現状のレポート2014年5月13日
形式: 単行本(ソフトカバー)
広瀬隆さんの本はこれまで多数読み共感を持っていたが、本書も非常に興味深いものだった。
山本太郎議員と2013年の3月にドイツでの地層処分の現状を見に行ったレポート。
ドイツの4つの最終処分場予定地の見聞記。しかし、ドイツでの地層処分計画は非常に杜撰でかつその土地が処分に適していないことをレポートしている。
たしかにいずれの地も地震の心配はそれほど無さそうだが、地下水にさらされる危険があり、処分地には適さないという結論がでていて、ドイツでも処分地が中に浮いているという衝撃のレポートだった。広瀬さんからもではどうしたら、いいのかという提案はなく、ただその絶望的な事実だけを提示された。
原子力発電・・・なんて言うものを初めてしまったのだろうか、人類は。これがこの本の感想だ。
また、ドイツでは放射線の管理基準もアバウトなので、廃棄物が再利用されて、フライパンやめがねのフレームになって出回る可能性があるとのこと。もう安いガイガーカウンターを購入して、新しくものを購入したら計るということをしないとならないのかもしれない。
最後にあったドイツエネルギー革命のシンボル「シェーナウ」のレポートはちょっと口直しになるかもしれない。
またドイツの団体の方からもらったという「放射線カルタ」はちょっとほしい。
また、この本とついになる山本太郎議員のDVDもあるそうなので、いずれそれも見てみたい。

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Green Room

ベスト500レビュアー
5つ星のうち5.0最先端の原発処分でもお先真っ暗2014年11月22日
形式: 単行本(ソフトカバー)
2013年、著者が山本太郎氏らとともにドイツ各地の廃炉と放射性廃棄物処分場を見学、取材をした結果を写真入りでまとめている。
福島原発事故の後、ドイツは原発全廃を宣言した。その後の処理は如何に、と注目して読んだ。メルケル首相は、もともと原発推進論者だった、猛反対していたのは市民であり、日本の大事故を見て、遂にメルケルも全廃を決めたといういきさつがあった。
注目の「廃炉」と「処理」はどうだろうか。本書は3章あり、ドイツ廃炉の現場。次が放射性廃棄物の処分場で起こっていた現実。最後がドイツの選択・日本の選択である。まず学ぶにも比較するにも、ドイツと日本では土地が違いすぎる。一方は地下水と岩塩が問題であり、日本は火山と地震が問題だ。加えて地下水問題がある。日本のほうが、とんでもなく危険であり困難なのだ。
それではドイツは着々と、確実に廃炉への道を突き進んでいるであろう。と期待して読んだが、私の予想は外れた。解体廃棄物のうち、放射性物質扱いにするのは、全体の1%だという。残りは家庭ゴミ扱いだという。のちに眼鏡のフレームやフライパンになって市場へ出てくる可能性がある。こんないいかげんな処理でいいのか? アバウトではないか。広瀬氏と山本氏たちは、最終処分場の候補地、ゴアレーベンの立坑のシャフトに降りて、地下840m地点に伸びる水平坑道を視察した。ここで100万年のあいだ管理するというのだが、坑道には帯状に石油が滲出し、ガスが出ているために圧力計が設置されていたという。当所がまだ候補地とされている理由は、この辺にあるのだろう。もう一つの最終処分場でも大同小異で、最後はコンクリートで埋め棄てにする計画。モニターもなしで、埋めて忘れてしまおうモードだと分かった。つまり処分については、ドイツもお先真っ暗状態なのだ。
もう一つの問題、地域住民との関わりについても取材している。この問題のほうは、ドイツと日本では天地の開きがあるというか、正反対といったほうが正確だろう。ドイツでは「地元の雇用問題は、自治体の責任」であり、電力会社は地元の雇用について頭を使ったり、口を挟むことはない。広瀬氏と山本氏は「地元とベタベタした関係を持っていないんだ、これが原発ゼロ時代に向かう政策をスムーズにしている社会構造だったのだ」と顔を見合わせた、と書いている。ドイツでは、原発が町に来ても、電力会社の落とす事業税が入るだけであった。日本のやり方は、汚い。
ベルリンの通りで手当たり次第に感想を聞いたところ、東京オリンピック開催を、ほとんどの人が危惧していたそうだ。私は、日本の場合、物理的な問題もあるが、それ以上に人の気持ちの関わり方が大きな障壁だと思った。合理的に処理する力のあるドイツですら、これほど手に余る放射能被害だ、これに加えて日本人のベタベタモードがくっついたら、先は知れているではないか。

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榎戸 誠

ベスト100レビュアー
5つ星のうち5.0原発処分の先進国・ドイツに地獄を見た2014年6月21日
形式: 単行本(ソフトカバー)
『原発処分 先進国ドイツの現実――地底1000メートルの核ゴミ地獄』(広瀬隆著、五月書房)を読むと、慄然とせざるを得ない。

「高レベル廃棄物とは、セシウムやストロンチウムをガラス固化体にしたものである。日本では、これを、ボンベ程度の大きさの鋼鉄容器に収納したキャニスターという形で、300メートルより深い地層に処分する計画になっている。しかしその容器は、かたわらにいるだけで、放射能の殺人光線を浴びて『即死する』ほどの危険物である。・・・この放射性廃棄物は永遠に大量の熱を出すので、その熱を逃がさなければならない。・・・この熱が、地底で大量に放出されるため、地中に含まれる水分が100°Cを超えれば蒸発して、地底を大変動させる危険性が高い。したがって、日本で地層処分をすれば、100パーセント、間違いなく、亀裂と断層を伝って放射性廃棄物が漏出してくる。それを運び出すのは、主に地下水である。世界でも有数の水の豊かな日本では、地下水が至るところ、何層にもなって縦横に流れており、それが、川床や湖底とつながった伏流水となって、見えない地底で生きている。・・・地層処分場では、この水がやがて放射能の濁流と変って、飲料水、生活用水と農業用水に向かって、セシウムやストロンチウムを浸出させてゆく。・・・毎日食べる野菜や、果樹などの植物も、酪農地帯の牧草も。・・・将来の話ではなく、これが、すでに日本で起こっているのだ! どこで? 福島第一原発の事故現場で、である。2013年7月から現在までの報道では、地上に近い表面での、目に見える汚染水の漏洩しか報じられていないが、あれは、大汚染の一部の話なのである。最も深刻な事態は、音もなく、福島県の見えない地下で静かに広がっている出来事なのである。・・・この汚染した地下水は、太平洋の沖合の海水とつながっている」。著者は、放射性廃棄物の地層処分は日本列島絶滅への道だと警告を発しているのだ。

著者は、原発処分の先進国・ドイツの現場を自分の目で見て、日本の参考にしようと、3100kmに及ぶ取材旅行を敢行する。グライフヴァルト原発廃炉、オブリッヒハイム廃炉、廃炉間近のグラーフェンラインフェルト原発、ゴアレーベン放射性廃棄物最終処分場、コンラート最終処分場、アッセ処分場などの現場で、著者が目にしたのは、何とも厳しい現実であった。「廃棄物処分、この点において、ドイツは決して夢の国ではなかったのだ。私たちが地底1000メートルの地獄におりたって見た時、そこに展開されていたのは、人類滅亡の未来を暗示するかのような、おそろしい事態だったのである」。

「高レベル放射性廃棄物の処分(安全な管理)は人間には不可能」というのが、本書の結論である。そして、これは10万年先の問題ではなく、今年~来年に決断を迫られている「現在の問題」だというのである。「今もって、いつ襲ってくるか分らない大地震や大津波の脅威にさらされているのが、(日本)全土の原発だ。10万年先の問題ではない、という意味は、ここにある。全土の停止中の原発でさえ一触即発の状態にあるということである。原発立地自治体は、もはや一刻の猶予も許されない状況に置かれている。高レベル放射性廃棄物の最終処分場を決定せずに、使用済み核燃料の危険性を高める『原発再稼働』は、原発をかかえる現地住民にとって、絶対に許されない事態を迎えているのだ。日本政府は、大量発生する『行方の決まらない使用済み核燃料および高レベル放射性廃棄物』の最終処分場の地名を答えずに、どのような理由から原発再稼働を認めるのか、その具体的な理由をまったく答えていない。国民と報道機関は、自分の命と生活を守るために、日本政府に対して厳しくこの問題を追及すべきなのだ。のんびりしている時ではない」。

「再稼働をたとえて言えば、着陸する飛行場がないまま、飛行場を離陸する飛行機のように無謀なものである。着陸できない飛行機が、飛ぶか?」という著者の問いかけが、重く響く。我々は、今まさに、原子力を放棄する決断を迫られているのである。

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