Young Kun Kang
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All-star contributor · psneootrSdl51a80h0ui3h58th7tli40137alf0g3lg1i64uml544263382a · No476.近代の渡来人/在日コリアンの消滅
前回紹介した元移民政策研究所の理事長・坂中英徳氏は2012年に「2050年頃には在日コリアンは自然消滅する」と語っていた。
なぜ、在日韓国・朝鮮人が「自然消滅」するのか。当時の坂中氏の話を要約すれば、こういうことになる。
「このままいくと、在日の韓国籍・朝鮮籍の人たちは毎年1万人ずつ減っていく。2050年にはほとんどゼロになってしまう。
実際にはゼロということにはならないだろうが、消滅に近い状態になる。誇張して言っているわけではなく、20年たてば20万人、30年たてば30万人は確実に減る。在日の人にはちょっとショックな話だと思うが」。
在日コリアンが日本国籍を取得する理由は、1984年の国籍法・戸籍法の改正に求めることができる。
法改正によって、国籍取得が父系主義から両系主義に変わり、日本人の女性と結婚したコリアン男性が日本国籍を取得できるようになり、その子どもも日本国籍を選択できるようになった。
在日コリアンの中でも進んでいる少子高齢化の波を、国籍法・戸籍法の改正が後押しする形で、自然消滅の流れができたのだ。
その背景として、特別永住者の日本国籍取得を促進させる政策を日本政府が意識的に推進しているからだ。
政府は、時代が変遷する中で、制度としての「特別永住」の役目は終わったと考えているのだ。
坂中氏が指摘したように、これまで在日コリアンは30年間で約30万人減っている。
2023年6月末の韓国籍、朝鮮籍の特別永住者は、前回示したように28万4,807人である。このまま減り続けると、確かに21世紀の半ばには、特別永住者はゼロになる運命だ。
だとしたら、在日はどのように生きればいいのか。
坂中氏は、「在日コリアンが、朝鮮半島への思いや民族意識とかをこれまでのように持ち続けていくことはない」と断言していた。
一方で、「在日コリアンとしてのアイデンティティを持ち、帰化しても本名を名乗って出自を明らかにし、日本社会で生きていく人が数多く出てくることを期待している」とも。
私は、この考え方に共鳴している。
坂中氏は「多文化共生」でなく、「多民族共生」という言葉をよく使っていた。「多文化」というと、日系人やアジア人、アフリカ人や欧米人などの「多様な文化を持った外国人」をイメージする。
これに対し「多民族」というのは、「国家を基盤とした様々な民族」を連想させる。民族としてのコリアンを見守ってきた坂中氏だからこその言葉だ。
『国籍』と『民族』のはざまで、在日コリアンとしてのアイデンティティは、今後どう引き継がれていくのだろうか。
我々の大きな課題である。
ー続くー
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Wooja Lee
坂中論文は有名で。在日韓国朝鮮人として、自分はどう生きるかを考えるとき、何度も読み考えたものです。
「それでも、在日コリアンはなくならない。なぜならわたしが、ここにいるから。」
若い時からずっと 同じことを胸の中で叫んでいます。そういう、青臭く 若い日の自分がいました。今もその叫びはかわらず、
いまは、そこに、うちのこどもたちがいるから。とも、付け加えつつ。
在日韓国朝鮮人を、現国籍に関係なく、「渡来人」と呼ぶ個人やグループ、団体もありますが、わたしたちは渡来人ではないですよね。
ひとそれぞれに考えや、生活や、環境も違う一人ひとりを尊重しなければならないけれど、在日韓国朝鮮人は消滅しない。 形も精神も。
青臭い コメント、失礼いたしました。
Young Kun Kang
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Admin+1
李 優子 さん、コメントありがとうございます。素晴らしい考え方だと思いますよ。今後ともよろしくお願いします。
Wooja Lee
姜 永根 ご返信ありがとうございます。 一昨年、父が亡くなりました。韓国人のままで選挙権を勝ち取ると、言い続けていましたが、叶いませんでした。そんなこともあり、国籍にも名前にも拘り続けたいとおもいます。 今後ともよろしくおねがいいたします。
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