Amazon.co.jp: 日本の長い戦後――敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか eBook : 橋本明子, 山岡由美: Japanese Books
日本の長い戦後――敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか
by
橋本明子 (Author),
山岡由美 (Translator) Format: Kindle Edition
4.1 4.1 out of 5 stars
(20)憲法改正、領土問題、歴史認識問題はなぜ、こんなにも軋轢を招くのか。アメリカで教える気鋭の社会学者が比較文化の視点から、日本の「敗戦の文化」を考察する。私たちが家族、学校、メディアをとおして触れる戦時の物語は多様だ――戦場で英雄だった祖父、加害の体験を話さずに逝った父、トラウマを解消できない被害者たち。それらの記憶は、史実に照らして見直されることなく共存し、家族内では、調和が最優先される語りが主観的に選び取られる。高校の歴史教科書・歴史漫画の分析からは、なぜ若い世代が自国に自信をもてないか、その理由が見えてくる。そしてメディアは、記憶に政治色をつけながら、それぞれ違う物語を映し出す。戦後70年を過ぎた今、不透明な過去に光を当て、問題の核心に迫る。
===
From the Publisher
-書評紹介-
・小菅信子・評「日本経済新聞」2017年9月2日
・福間良明・評「東京新聞」2017年9月3日
・「池上彰の大岡山通信」記事で紹介「日本経済新聞」2017年12月4日
***
・「リーダーの栞・今年の3冊」池上彰・選「モーニング・サテライト・テレビ東京」2017年12月26日放送
About the Author
橋本明子(はしもと・あきこ)
1975年、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス社会学部卒業。1984年、
イェール大学大学院社会学部博士号取得。東京の国連大学本部勤務を経て渡
米。1989年以降、ピッツバーグ大学社会学部で教鞭をとる。著書 The Gift
of Generations: Japanese and American Perspectives on Aging and the
Social Contract, 1996, 他。
山岡由美(やまおか・ゆみ)
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。翻訳家。訳書 ゴールドマン『ノモン
ハン 1939』(みすず書房 2013)、カミングス『朝鮮戦争論』(共訳、明石書店
2014)、ドッジ『イラク戦争は民主主義をもたらしたのか』(みすず書房 2014)
==
From Japan
きっく
5.0 out of 5 stars 若い世代にもおススメの一冊
Reviewed in Japan on December 13, 2017
Format: PaperbackVerified Purchase
若い世代にぜひ読んでいただき、先の大戦について話し合うきっかけとしてもらいたい一冊。
この本にある、
・勇敢に戦って戦死した英雄の話
・敗戦の犠牲になった被害者の話
・中国や朝鮮・東アジア各国における加害者の話
この3つの話について、自分の記憶を探り、整理して考えるとても貴重な機会となりました。
親族などで戦争を体験したかたがお元気なうちに、話をもっと聞いておきたいという気持ちにもなりました。
まもなく歴史を学ぶ小学生の子どもに、どうその事実を伝えて、家庭で話し合っていけるのか、自信のない部分もありますがこの本を片手に試みてみようと思います。
19 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
それなり
4.0 out of 5 stars 一読の価値はある
Reviewed in Japan on May 9, 2018
Format: PaperbackVerified Purchase
この本を読んで、戦後に関連する私の頭の中の、漠然としたまとまりのない感じが整理ができた。
世の中、身近な人や身近でない人たちの言説の真偽を判断する基準の一つに使えるかな?
6 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
翔太
3.0 out of 5 stars 「敗戦」を通して激変した戦後の日本人の社会心理を分析。
Reviewed in Japan on June 14, 2022
Format: PaperbackVerified Purchase
社会学者の著者は、「敗戦」を通して激変した戦後の日本人の社会心理を把握するために、新聞、テレビ、映画、漫画、教科書で語られる多種多様の、ひしめき合う戦争の記憶を分析している。そして、「英雄」「被害者」「加害者」としての「語り」に分類し、その間に深い溝が生じ、互いの理解がなされていないことを指摘する。過去の清算のためには、「ナショナリズム」「平和主義」「国際協調(和解)主義」を整理し、新しい国民的identity構築が必要である、と説く。本書は社会心理を分析しているが、日本人の「歴史理解」がGHQ占領時の意図的「虚構」に基づいていることには一切言及していない。これこそが、多様な「記憶」の源泉であることは今や言うまでもない。虚構に基づいた社会現象を纏めても、解決にはならない。原書は英語で書かれている。訳本とは言え、そもそも論旨が明確にされておらず、極めて理解し難い。文系の博士論文を読んでいる心境であった。
3 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
堀淵ともえ
5.0 out of 5 stars これからの日本のあり方をガイドしてくれる1冊です。
Reviewed in Japan on February 12, 2018
Format: PaperbackVerified Purchase
この本は日本国を担う日本国民の意識が健康で前向きにあるために、戦後ちゃんと治療されていなかった古傷を治癒回復させるべく、いろんな方面から正しい検査結果を示し、自己回復力を促す本だと思いました。
日本の戦後終結のあり方を案じながら実直に語りかける作者は国外にいるから余計に思いわかる、作者にとってこれは書かざるおえない大きなテーマだったのではないでしょうか。
この本が中国で出版されるかもしれないようですが、素晴らしいことだと思います。
この本は日本と中国の関係を変えるかもしれない、日本人がこの戦争を今どう理解しようとしているかを中国が知ることや、作者の示唆を理解することで、日本に親しみや友好を感じられるようになる中国人も多いのではないかと思いました。
ぜひオススメです。
13 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
太田英夫
5.0 out of 5 stars 初利用 満足
Reviewed in Japan on January 28, 2018
Format: PaperbackVerified Purchase
初めて利用しました。見たところ新本と同じです。
図書館で借りて読んで、手元に置きたい内容だったので購入しました。
改めてゆっくり再読します
3 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
みみちゃん
3.0 out of 5 stars 「無力感」でごまかさない
Reviewed in Japan on August 12, 2018
Format: Paperback
新聞、TV、教科書など日常生活の中で語られている敗戦の記憶を、日本人の戦争と敗戦の記憶は集団的な文化として形成されてたものではなく、いくつかの異なる道義心や道徳観に立脚した記憶がそれぞれの正当性や主導権を得ようとせめぎあっている状況であるとする著者の分析は明確だと感じました。
戦争を目撃した次の世代はそうした中で国民的トラウマに対する自己免罪符的な衝動を抑える努力を積み重ねていくかもしれないとの予測に希望が持てます。
体験者の直接の談話ではなく公表された資料を基に分析することにより、感情に流されない客観的な内容となっているように感じました。読みやすいです。
4 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
黒山羊
5.0 out of 5 stars 加害者、被害者、英雄。それぞれの語り
Reviewed in Japan on January 17, 2018
Format: Paperback
この本を読んで「なるほどなぁ」と思ったのは、戦争には「加害者」「被害者」「英雄」がいて、それぞれの視点での「語り」があるという主張。
日本人を侵略戦争の「加害者」として戦争反対を唱える立場
日本人を原爆や軍部の「被害者」として戦争の悲惨さを伝える立場
特定の個人を戦時の「英雄」として大和民族の偉大さを伝える立場
どれが正しいとか間違っているとか、愛国的だの自虐的だの、そういうのではなく、とにかくいろいろな見方や立場があるんだと。
細かい内容はともかく(というと筆者に失礼ですが)、この3つの立場を認識できだだけでも読んでよかったです。
9 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
catenary
5.0 out of 5 stars メタ歴史論
Reviewed in Japan on June 12, 2018
Format: Paperback
日本が負けたこの前の戦争を、現在の自分の立場からどののように考えるか。お国のために戦った英雄の物語とみるのか、東南アジアの国々の罪もない人々を殺し、辱め、苦しめた物語とみるか、それとも無能かつ愚劣な帝国軍人が数百万人の同胞を死なせた異常な出来事とみるか、それは、現在に生きるの自分自身の考えである。歴史とは単なる過去の事実ではなく、現在の自分の立場から見た過去の出来事の「意味」である。それが歴史である、現在なくして、過去の事実は存在しない。過去の戦争に対しては、特に負けた国における戦争にはこの3つの物語がある、このように著者は主張する。いわばメタ歴史論の立場から「日本の近代史」から「現代日本社会」を分析する。こうした考えを持たない限り歴史問題は解決しない、と著者は主張している。まさに「目からうろ」の論理構成だ。日本と中国の紛争問題は中国が超大国として世界の国々から認められるまで解決しない、という冷静な見方には納得せざるを得ない。昭和の戦争に関する本をいろいろ読んできたがそうした本の総括ともいえる本だ。こうした考え方を持たない限り、確かに過去の戦争の日本人としての総括はできないと感じる。同じ敗戦国のドイツと日本の違い、ドイツは周りのヨーロッパの国々と対等に交流できるようになることが敗戦後の最大の課題であったが、日本は共産国に対峙する前線の位置にあり、回りの国々と対立する立場にあったことが日本とドイツの戦後の政策の大きな違い、という指摘も納得できる。極めて示唆に富む本である。
7 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
んー。。。
1.0 out of 5 stars お勧めできません!
Reviewed in Japan on January 10, 2018
Format: Paperback
内容的に決めつけが多く、事実と異なる記述も多いです。
またこういったものは客観的な史実を積み重ねることが必要だと思いますが、著者の主観的な主張が多いので、かなり偏っているなと感じました。
5 people found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
関ジャニ∞です!
5.0 out of 5 stars 特にない
Reviewed in Japan on September 29, 2020
Format: PaperbackVerified Purchase
特にない
Helpful
Report
Translate review to English
Translate all reviews to English
brandon
5.0 out of 5 stars 時間が必要なのか
Reviewed in Japan on August 19, 2020
Verified Purchase
戦後75年、コロナ禍で迎えた夏は、これからの日本の行く末を、さらに悩ましいものとしている。戦争を経験した世代が減少する中、我々は、どのように引き継いでいくべきか、そして、中国の存在感が増す世界において、日本はどのような役割を担うべきか。
3つの語りと3つのアプローチは、腹落ちのする整理であると感じた。人の考え方はそれぞれであり、目指す方向もそれぞれである。国家という括りは何を意味するのか…。
今、私に何ができるかと言えば、それはわからないが、このようなことを、たまに考え、家族や友人と語ることが、大事なのかもしれない。
One person found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
おさ
5.0 out of 5 stars 歴史の記憶の生成を考察した一冊
Reviewed in Japan on January 17, 2022
Format: Paperback
日本で戦争体験者から身近な人に語られるのは、米軍に負けたり当時の日本の指導部に
逆らえなかった無力な被害者としての語り、勇敢に戦った英雄の語り、アジア各国で行った行為の
加害者としての語りがありますが、加害者としての語りは平和な時代の子供や孫には受け入れられ難く、
英雄としての語りは結果的に敗北したので影響が少ないため、必然的に被害者としての語りが
大きな影響を与えているとのことです。
ドイツの場合は日常生活からある程度の距離があり他の周辺諸国と共通のキリスト教の
倫理や道徳があり、それらにより祖父や父親と距離を取り話を聞けたことと、
復興のための地続きの周辺諸国との関係修復の必要性から、
自らの加害性を受け入れる方向に早く進んだとしています。
日本の場合は敗戦の結果、戦前の価値観が崩壊したため、
そのような日常から距離のある倫理や道徳の影響が少なく、
同居している割合の多い父や祖父などとの関係を悪くしないために、語りを批判的に捉えなかったため、
家庭で語られる無力な被害者としての語りの影響が大きいと著者はしています。
そのことが日本の戦争体験者の子孫である若者の自己評価の低さに繋がっているのではないか
というのは、説得力のある部分でした。
さらに戦勝国の場合には、ファシズム体制の相手国を倒したとのことで、英雄の語りが
受け入れられ来たことが、その後に大きな影響を与えていますが、
日本では戦争の被害者としての悲惨さの語りの影響が大きいので、中学生で「正義の戦争」
という考えを支持するのは日本では13%程ですが、
イギリスでは44%程という事にも繋がっているのだろうとのことです。
様々な戦争の語りが影響して、その後に如何に戦争の記憶を生成しているのかを膨大な資料を引用して
考察している深い内容の一冊になっていました。
One person found this helpful
Helpful
Report
Translate review to English
To see more, search or filt
==
분명
5.0 out of 5 stars 젊은 세대에게도 추천의 1권
Reviewed in Japan on December 13, 2017
Format: PaperbackVerified Purchase
젊은 세대에 꼭 읽어 주셔서, 앞의 대전에 대해 토론하는 계기로 받고 싶은 한권.
이 책에 있는,
용감하게 싸워 전사한 영웅의 이야기,
패전의 희생이 된 피해자의 이야기
친족 등으로 전쟁을 체험했는지 잘 지내면서 이야기를 더 듣고 싶다는 마음도 되었습니다.
곧 역사를 배우는 초등학생의 아이에게, 어떻게 그 사실을 전해, 가정에서 토론해 나갈 수 있을까, 자신이 없는 부분도 있습니다만 이 책을 한 손에 시도해 보려고 생각합니다.
19 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
그 나름
4.0 out of 5 stars 독서의 가치는
Reviewed in Japan on May 9, 2018
Format: PaperbackVerified Purchase
이 책을 읽고, 전후에 관련된 내 머리 속의 막연하고 엉성한 느낌이 정리할 수 있었다.
세상, 친밀한 사람이나 가까이 없는 사람들의 언설의 진위를 판단하는 기준의 하나에 사용할 수 있을까?
6 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
쇼타
3.0 out of 5 stars 「패전」을 통해 격변한 전후의 일본인의 사회심리를 분석.
Reviewed in Japan on June 14, 2022
Format: PaperbackVerified Purchase
사회학자의 저자는 '패전'을 통해 격변한 전후 일본인의 사회심리를 파악하기 위해 신문, 텔레비전, 영화, 만화, 교과서에서 말하는 다양하고 긴밀한 전쟁의 기억을 분석하고 있다. 그리고, 「영웅」 「피해자」 「가해자」로서의 「말」로 분류하고, 그 사이에 깊은 그루브가 생겨, 서로의 이해가 이루어지지 않은 것을 지적한다. 과거의 청산을 위해서는 '나시애니즘', '평화주의', '국제협조(화해)주의'를 정리하고 새로운 국민적 identity 구축이 필요하다고 설교한다. 본서는 사회심리를 분석하고 있지만, 일본인의 「역사이해」가 GHQ 점령시의 의도적 「허구」에 근거하고 있는 것에는 일절 언급하고 있지 않다. 이것이야말로 다양한 '기억'의 원천인 것은 이제 말할 필요도 없다. 허구에 근거한 사회현상을 모아도 해결은 되지 않는다. 원서는 영어로 쓰여져 있다. 번역본이라고는 해도, 원래 논지가 명확하게 되어 있지 않아, 매우 이해하기 어렵다. 문계의 박사논문을 읽고 있는 심경이었다.
3 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
호리 후도 토모에
5.0 out of 5 stars 앞으로의 일본의 본연의 자세를 가이드해 주는 1권입니다.
Reviewed in Japan on February 12, 2018
Format: PaperbackVerified Purchase
이 책은 일본국을 담당하는 일본 국민의 의식이 건강하고 긍정적이기 때문에 전후 제대로 치료되지 않은 고상을 치유 회복시키기 위해 여러 방면에서 올바른 검사 결과를 보여 자기 회복력을 촉구하는 책이라고 생각했습니다.
일본의 전후 종결의 본연의 자세를 생각하면서 실직하게 말을 걸는 작자는 국외에 있기 때문에 불필요하게 생각하는, 작자에게 있어서 이것은 쓸 수 없는 큰 테마였던 것이 아닐까요.
이 책이 중국에서 출판될지도 모르는 것 같지만 훌륭하다고 생각합니다.
이 책은 일본과 중국의 관계를 바꿀지도 모르는, 일본인이 이 전쟁을 지금 어떻게 이해하려고 하고 있는지를 중국이 아는 것과, 작자의 시사를 이해하는 것으로, 일본에 친숙함이나 우호를 느낄 수 있게 되는 중국인도 많지 않을까 생각했습니다.
꼭 추천합니다.
13 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
오오타 히데오
5.0 out of 5 stars 첫 이용 만족
Reviewed in Japan on January 28, 2018
Format: PaperbackVerified Purchase
처음 이용했습니다. 보니 신책과 같습니다.
도서관에서 빌려 읽고, 수중에 두고 싶은 내용이었으므로 구입했습니다.
다시 천천히 다시 읽습니다.
3 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
미미짱
3.0 out of 5 stars "무력감"으로 속이지 않는다.
Reviewed in Japan on August 12, 2018
Format: Paperback
신문, TV, 교과서 등 일상생활 속에서 말해지고 있는 패전의 기억을, 일본인의 전쟁과 패전의 기억은 집단적인 문화로서 형성되고 있었던 것이 아니고, 몇 가지 다른 도의심이나 도덕관에 입각한 기억이 각각의 정당성이나 주도권을 얻으려고 설레고 있는 상황이라고 하는 저자의 분석은 명확하다.
전쟁을 목격한 다음 세대는 그러한 가운데 국민적 트라우마에 대한 자기면죄부적인 충동을 억제하는 노력을 쌓아 갈지도 모른다는 예측에 희망이 있습니다.
체험자의 직접적인 담화가 아닌 공표된 자료를 바탕으로 분석함으로써 감정에 흐르지 않는 객관적인 내용이 되어 있는 것처럼 느꼈습니다. 읽기 쉽습니다.
4 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
검은 염소
5.0 out of 5 stars 가해자, 피해자, 영웅. 각각의 이야기
Reviewed in Japan on January 17, 2018
Format: Paperback
이 책을 읽고 「과연」이라고 생각한 것은, 전쟁에는 「가해자」 「피해자」 「영웅」이 있어, 각각의 시점에서의 「말」이 있다고 하는 주장.
일본인을 침략전쟁의 「가해자」로서 전쟁 반대를 주창하는 입장
일본인을 원폭이나 군부의 「피해자」로서 전쟁의 비참함을 전하는 입장
특정의 개인을 전시의 「영웅」으로서 야마토 민족의 위대함을 전하는 입장
어느 것이 옳다고 틀렸다든가, 애국적이라는 자학적이지만, 그런 것이 아니라 어쨌든 여러가지 견해나 입장이 있다고.
세세한 내용은 어쨌든(라고 하면 필자에게 실례입니다만), 이 3개의 입장을 인식할 수 있었던 것만으로도 읽어서 좋았습니다.
9 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
catenary
5.0 out of 5 stars 메타 역사론
Reviewed in Japan on June 12, 2018
Format: Paperback
일본이 지는 이전의 전쟁을 현재의 자신의 입장에서 어떻게 생각할까. 나라를 위해 싸운 영웅의 이야기로 보는지, 동남아시아의 나라의 죄도 없는 사람들을 죽이고, 욕하고, 괴로워한 이야기로 보는지, 아니면 무능하고 어리석은 제국 군인이 수백만명의 동포를 죽인 비정상적인 사건이라고 보는지, 그것은, 현재에 사는 것 자신 역사는 단순한 과거의 사실이 아니라, 현재의 자신의 입장에서 본 과거의 사건의 「의미」이다. 그것이 역사이다, 현재 없고, 과거의 사실은 존재하지 않는다. 과거의 전쟁에 대해서는, 특히 지는 국가에서의 전쟁에는 이 3개의 이야기가 있다, 이렇게 저자는 주장한다. 이른바 메타 역사론의 입장에서 '일본의 근대사'에서 '현대 일본 사회'를 분석한다. 이러한 생각이 없는 한 역사 문제는 해결되지 않는다고 저자는 주장하고 있다. 바로 '눈에서 비늘'의 논리 구성이다. 일본과 중국의 분쟁 문제는 중국이 초강대국으로서 세계의 나라들로부터 인정될 때까지 해결하지 않는다는 냉정한 견해에는 납득할 수밖에 없다. 쇼와의 전쟁에 관한 책을 여러가지 읽어 왔지만 그러한 책의 총괄이라고도 할 수 있는 책이다. 이러한 사고방식이 없는 한, 확실히 과거의 전쟁의 일본인으로서의 총괄은 할 수 없다고 느낀다. 같은 패전국의 독일과 일본의 차이, 독일은 주위의 유럽의 나라들과 대등하게 교류할 수 있게 되는 것이 패전 후의 최대의 과제였지만, 일본은 공산국에 대치하는 전선의 위치에 있어, 주위의 나라와 대립하는 입장에 있던 것이 일본과 독일의 전후의 정책의 큰 차이,라고 지적도 납 매우 시사가 풍부한 책이다.
7 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
음. . .
1.0 out of 5 stars 추천할 수 없습니다!
Reviewed in Japan on January 10, 2018
Format: Paperback
내용적으로 결정이 많고 사실과 다른 설명도 많습니다.
또 이런 것은 객관적인 사실을 쌓는 것이 필요하다고 생각합니다만, 저자의 주관적인 주장이 많기 때문에, 꽤 치우치고 있다고 느꼈습니다.
5 people found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
세키쟈니∞입니다!
5.0 out of 5 stars 특별히
Reviewed in Japan on September 29, 2020
Format: PaperbackVerified Purchase
특별히
Helpful
보고서
Translate review to English
Translate all reviews to English
brandon
5.0 out of 5 stars 시간이 필요한가?
Reviewed in Japan on August 19, 2020
Verified Purchase
전후 75년, 코로나 화로 맞이한 여름은, 앞으로의 일본의 가는 말을, 한층 더 괴로운 것으로 하고 있다. 전쟁을 경험한 세대가 감소하는 가운데, 우리는 어떻게 인계해 나가야 하는가, 그리고 중국의 존재감이 늘어나는 세계에서 일본은 어떤 역할을 담당해야 하는가.
3가지 이야기와 3가지 접근법은 배고프는 정리라고 느꼈다. 사람의 생각은 각각이며, 목표하는 방향도 각각이다. 국가라는 묶음은 무엇을 의미하는 것인가…
지금, 나에게 무엇을 할 수 있을까라고 하면, 그것은 모르겠지만, 이런 일을, 가끔 생각해, 가족이나 친구와 이야기하는 것이, 중요할지도 모른다.
One person found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
오사
5.0 out of 5 stars 역사의 기억의 생성을 고찰한 한권
Reviewed in Japan on January 17, 2022
Format: Paperback
일본에서 전쟁 체험자로부터 친밀한 사람에게 말할 수 있는 것은, 미군에 지고 당시의 일본의 지도부에
거역할 수 없었던 무력한 피해자로서의 이야기, 용감하게 싸운 영웅의 말, 아시아 각국에서 행한 행위의
가해자로서의 이야기가 있어 하지만
가해자로서의 말은 평화로운 시대의 아이나 손자에게는 받아들일 수 없고,
영웅으로서의 말은 결과적으로 패배했기 때문에 영향이 적기 때문에,
필연적으로 피해자로서의 말이 큰 영향을 주고 있다는 것입니다.
독일의 경우는 일상생활로부터 어느 정도의 거리가 있어 다른 주변 국가와 공통의 기독교의
윤리나 도덕이 있어, 그들에 의해 할아버지나 아버지와 거리를 이야기를 들을 수 있었던 것과,
부흥을 위한 지속의 주변 국가와의 관계 복구의 필요성으로부터,
자신의 가해성을 받아들이는 방향으로 빨리 진행되었다고 하고 있습니다.
일본의 경우는 패전의 결과, 전전의 가치관이 붕괴했기 때문에,
그러한 일상으로부터 거리가 있는 윤리나 도덕의 영향이 적고,
동거하고 있는 비율이 많은 아버지나 할아버지 등과의 관계를 나쁘게 하지 않기 위해, 이야기를 비판적으로 파악하지 않았기 때문에,
가정에서 말할 수 있는 무력한 피해자로서의 이야기의 영향이 크다.
이것이 일본의 전쟁 체험자의 자손인 젊은이의 자기 평가의 낮음에 연결되어 있는 것은 아닐까
하는 것은, 설득력이 있는 부분이었습니다.
또한 전승국의 경우에는 파시즘 체제의 상대국을 쓰러 뜨렸다는 것으로 영웅의 이야기가
받아 들여 온 것이 그 후에 큰 영향을 주고 있습니다만,
일본에서는 전쟁의 피해자로서 비참함의 말의 영향이 크기 때문에, 중학생에서 「정의의 전쟁」
이라고 하는 생각을 지지하는 것은 일본에서는 13%정도입니다만,
영국에서는 44%정도라고 하는 것에도 연결되어 있는 것일 것입니다.
다양한 전쟁의 이야기가 영향을 받고, 그 후 어떻게 전쟁의 기억을 생성하고 있는지를 방대한 자료를 인용해
고찰하고 있는 깊은 내용의 한권이 되었습니다.
One person found this helpful
Helpful
보고서
Translate review to English
To see more, search or filter all reviews.
==
==
覚え書:「書評:日本の長い戦後 橋本明子 著」、『東京新聞』2017年09月03日(日)付。
覚え書
Resize7587
-
日本の長い戦後 橋本明子 著
2017年9月3日
◆加害と被害 絡み合う記憶
[評者]福間良明=立命館大教授
明治維新から七十二年後と言えば、一九四〇年。太平洋戦争開戦が間近に迫った時期である。現在、それと同じだけの歳月が、先の戦争の敗戦から経過した。しかし「敗戦のトラウマ」はいまなお、日本人に共有されている。
その「敗戦のトラウマ」は決して単純なものでも一枚岩のものでもない。先の戦争にヒロイックな「英雄」を見出そうとする「美しい国の記憶」。戦争被害者としての思いを強く抱く「悲劇の国の記憶」。そして、東アジア諸国に対する「加害者」の側面に着目する「やましい国の記憶」。これらがいかに絡み合いながら、今日の戦争の記憶が形作られているのか。本書は、この点について精緻に考察している。
ことに本書が意義深いのは、国際比較の視点である。フランスでは、「レジスタンスの勇士」「ナチ占領下の民間人」「ヴィシー政権下の協力者」の語りが混在している。ドイツの場合、政府の公式政策では「謝罪」「悔恨」が前面に出されている。だが、一般の人々の間では、加害者、被害者、傍観者など、様々な物語が存在しているという。多様で複雑な戦争体験や戦後体験を考えれば、それも当然だろう。
それにしても、ドイツ政府の公式見解と日本政府のそれは、なぜ、かくも大きく異なっているのか。著者は、地政学的な要因を指摘する。冷戦構造下の西ドイツが経済的・政治的に生き残るためには、NATOへの参加や欧州統合への協力が不可欠であり、必然的に欧州諸国との和解は最重要課題であった。それに対し、日本の隣国の中国、北朝鮮、ソ連は共産主義体制下にあった。親米資本主義を選び取った日本にとって、それらの国々は「和解してはならない相手」であった。
幾重にも捻(ねじ)れた現代日本の「戦争の語り」は、その延長上にある。「敗戦のトラウマ」の起点は何なのか。それはいかにして現在に至ったのか。本書は七十余年にわたる「長い戦後」について冷静な思考に誘う良書である。
(山岡由美訳、みすず書房・3888円)
<はしもと・あきこ> 1952年生まれ。米国ポートランド州立大客員教授。
◆もう1冊
成田龍一著『戦後史入門』(河出文庫)。占領、55年体制、高度経済成長から戦後70年までを、沖縄の視点も含めて解説した入門書。
−−「書評:日本の長い戦後 橋本明子 著」、『東京新聞』2017年09月03日(日)付。
-
http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2017090302000177.html
==
UchiyamaTakayuki’s blog
2017-09-29
日本の長い敗戦ー敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか(著:橋本明子)を読みました
太平洋戦争の敗戦というトラウマを日本社会がどう乗り越えようとしているのか、その乗り越え方がどう安全保障政策や外交姿勢、国民の政府への信頼感に現れてくるのか分析した一冊。アメリカの大学で社会学の教鞭をとっている筆者が著した"The Long Defeat - Cultural Trauma, Memory and Identity in Japan"という書籍を、日本人向けに編・訳したもの 。
================
戦争の体験、分けても敗戦の体験は、敗戦国の人々にとって受け入れることが難しい記憶となる。筆者は本書で、日本で見られる敗戦やそこから引き出される教訓を語り継ぐ「語り」を英雄、被害者、加害者、の3つの類型に整理している。
英雄の語りでは、戦争で散っていった日本兵は祖国を守るため命を投げ出したのであって、私たちの今の繁栄は彼ら英雄の犠牲の上に成り立っている、という語られ方をする。
被害者の語りでは、戦争責任の所在を明確にすることを往々にして避けつつ、戦争に巻き込まれ命を落とした日本兵や一般人、特に戦争末期の銃後の暮らしの厳しさが語られ、戦争は絶対に避けなくてはならないものと語られる。
加害者の語りでは、アジア近隣諸国で行った植民地支配や残虐行為の罪責を認め、謝罪と和解が必要であると語られる。
これら3つの語りに対応するように、敗戦からの道義的回復を図ろうとするアプローチも、ナショナリズム(英雄)、平和主義(被害者)、国際協調(加害者)の3パターンに分類される。
大まかに言って、ナショナリズムは憲法改正・集団的安全保障に積極的で「普通の国」になることを目指し、平和主義は護憲・反戦主義を貫くことを主張し、国際協調は謝罪と和解を最重要視する。
このように敗戦の物語とそこからの回復のアプローチは、それが交じり合わないまま並存してきたが、文化的トラウマを抱えていること自体、国民がアイデンティティを刷新していく契機となる。
「日本の道義的回復は、国民としての新しい自己を形成し、日米同盟の次元を超えた政治的アイデンティティを構築することなしには達成できない。」
================
平和主義を掲げ、敵をなるべく作らないような外交的努力もし、国連他国際機関にも一定の貢献をしてきてなお、日本は太平洋戦争についての反省が足りないと指摘される所以が本書を読んでよくわかりました。
日本の平和主義は、戦争責任を認め反省したところから生まれたものではなく、身近な人や同胞が命を落とすような道を選んでしまったことへの悔恨や、世界における道義的地位を高めたいという道義的回復の手段として選択されている。
そこに戦地で行ったことへの反省が含まれていないからこそ、自己憐憫だと批判されやすい。
また、敗戦の記憶を語り継ぐ具体的な場・メディアとして家庭、学校教育、マスコミの3者を取り上げて分析されていましたが、その内容も説得的で興味深かったです。具体的内容はぜひ本書を手に取って読んでみてください。
本書を読んで一番心に残ったことは、このまま進むとよくない結果になりそうだと思った時に何もしないでいることは、責任の放棄であるということ。
敗戦の記憶の例からみるに、事後振り返る際、自分が何もしなかったことは棚に上げられがちで、自分を巻き込まれた被害者として正当化したくなる心理が働く。
平和主義者のアプローチでさえ、戦争は断絶した過去の体制・社会が引き起こしたことと一線引いた向こう側の出来事と位置づけている。
でも、これはすごく身近な例で言えば、いじめが起きている教室内で見て見ぬふりをすることと同じ。
だからと言って、これはという時、街に出てシュプレヒコールを上げればいいということではないのだけど、インターネットもSNSもあって昔より発信することが容易になった分、これは変だなと思った時はちゃんと自分の声を発しようと思ったのでした。
===
敗戦の認識、『日本の長い戦後』
2018年8月7日 岡本全勝
橋本明子著『日本の長い戦後』(2017年、みすず書房)が勉強になりました。副題に「敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか」とあるように、日本の敗戦についての認識を分析したものです。
勝った話や成功した物語は、記録し思い出すには楽しいですが、負けた話と失敗した物語は、思い出したくない、触れて欲しくないものです。
しかし、戦争は国家が行ったことであり、その責任を忘れることはできません。被害者に対し罪を償う必要があります。また、再び起こさないためにです。その際に、空気のような国家があるのではなく、それを指導した責任者と実行した兵士、さらにそれを支えた国民がいます。
戦争指導者や軍人の回顧録、戦災に遭った国民の記録、それを基にした出版物がたくさん出ています。毎年8月15日には慰霊式典が開かれ、新聞なども特集を組みます。
この本が違うのは、それらの語りを3つの道徳観から分類し、それぞれの立場からの記憶と語りが「限界を持つ」ことを鋭く指摘するのです。
第一類型は、戦争と敗戦を、勇敢に戦って戦死した英雄の話としてとらえます。戦死者という犠牲の上に、現在の平和と繁栄があると、犠牲者に感謝します。終戦記念日の追悼行事や新聞の社説によくある言説です。しかし、これは開戦責任や敗戦責任から目をそらすことになります。「美しい国」の語りと、著者は呼びます。
第二類型は、戦争を、敗戦の犠牲になった被害者の話としてとらえます。空襲、原爆、さらには戦後の混乱での被害者です。人々の苦難を強調し、軍国主義に反対します。しかし、この語りも、日本が傷つけたアジアの人々の苦難からは、目をそらしています。「悲劇の国」の語りです。
第三類型は、戦争を、アジア各国での加害者の話としてとらえ、日本が行った侵略、支配、搾取を強調します。「やましい国」の語りと、著者は呼びます。この加害者としての語りは、日本人にとって悩ましいものです。
この項続く。
前の投稿
==
https://zenshow.net/2018/08/07/%E6%95%97%E6%88%A6%E3%81%AE%E8%AA%8D%E8%AD%98%E3%80%81%E3%80%8E%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E9%95%B7%E3%81%84%E6%88%A6%E5%BE%8C%E3%80%8F/===
敗戦の認識2 責任を引き受ける 2018年8月8日 岡本全勝
橋本明子著『日本の長い戦後』の続きです。
著者は、戦争と敗戦の記憶が、家庭、メディア、学校という日常の3領域で、どのように語られているかを検証します。漫画日本史など、子どもの教育に大きな影響を与える媒体も含まれています。教科書より影響は大きいかもしれません。
単に、頭の中で3つの類型を整理するだけではないのです。挙げられている実例をみると、「そうだよな」と納得します。
為政者や戦争に参加した人とその家族にとっては、第一類型としてとらえたいでしょう。第二類型も、聞きたくない話です。
第二類型は、戦争の痛ましさを語ることで、戦争反対の立場に立ちます。しかし、著者が指摘するように、アジアの被害者は、抜け落ちています。
第三類型を語らなければ、アジア各国との「和解」はできないのでしょう。この点については、ドイツとヨーロッパ各国との経験が比較されています。
起こした事件をどう記憶するか、どのように責任を考えるのか。それは、過去のこととして客観的に決まるものではありません。後世の者たちが、引き受けなければならないことです。「歴史とは現在と過去との絶え間ない対話である」(E・H・カー)を、改めて思い起こさせます。
国家というのは、やっかいなものです。父親が犯罪者であっても、子や孫はその責任を問われません。しかし、国家が起こした罪は、その当時に生まれていなかった後世の国民も引き受けなければなりません。
戦中と戦後の国民の悲惨な体験。アジアの人たちの思い。軍隊を持つことを禁止された国。70年経っても癒えない傷。これらを見たら、戦争を起こした責任者たちは、どのような感想を述べるでしょうか。為政者は、その時々だけでなく、遠い将来を、そして影響を与える諸外国との関係も見据えた判断が必要です。
みすず書房の本は深い内容の良書が多いのですが、読むのに時間がかかります。しかし、この本は、すぐに読み終えました。
この項続く。
敗戦の認識3 経済復興と道義の復興 2018年8月11日 岡本全勝
敗戦の認識の続きです。『日本の長い戦後』を読んで、次のようなことも考えました。
著者は、経済復興とともに、道義的な復興の重要性を論じます(p170~)。
日本は、1952年に独立を回復しました(ただし、沖縄などが日本に復帰したのは、後です)。1956年には「経済白書」が「もはや戦後ではない」と宣言しました。その後の高度経済成長で、世界第2位の経済大国になりました。国際関係では、1956年に国際連合に加盟し、アジア各国とも賠償交渉を行い国交を回復しました。国際社会に復帰したのです。
しかし、1990年代以降に、歴史認識問題がアジアで激しくなりました。「国際的な復興」は終わっていなかったのです。
敗戦からの復興には、国内での経済的復興、国際的な国交回復のほかに、精神的復興や、国内外での道義の復興があるようです。
精神的復興は、落ち込んだ気持ちから立ち直ることです。世界第二位の経済大国になることで、精神的な落ち込みは、埋められたようです。ノーベル賞受賞やスポーツ界での日本選手の活躍なども。これで、自信を取り戻しました。
道義的復興は、個人や会社の失敗に引き直すと、反省してお詫びをして、けじめをつけるということでしょうか。国際政治としては、東京裁判を受け入れることで、けじめをつけました。しかし、戦争主導者を裁くだけでなく、国家国民として、自らにそしてアジアの被害者に、どのように反省をしてけじめをつけたかが問われています。
日本国民は、経済復興に酔いましたが、道義的復興は置き去りにしたようです。
明治以来の「脱亜入欧」は、日本人に目標を与え、またアジアで最初の発展は自尊心をくすぐりました。「非白人国では日本だけ・・」はうれしかったです。
日本だけが経済成長に成功し、アジア各国が経済成長をしていない段階(1980年代まで)では、アジア各国と「友達」になることは難しかったでしょう。アジア各国が経済成長を開始し、日本と同等あるいは日本を追い抜く経済成長を遂げたことで、「同じ土俵で」議論することができるようになったのです。だから、1990年代以降に、アジアで日本の戦争責任が問題になったのでしょう。
ところで、学生時代に聞いた話があります。日本の政治家が、中国の政治家に「日本が国際社会で認められるのはいつでしょうか」と質問した際の答えです。
「百年経つか、日本より残虐な国が出てきて戦争をするかでしょう」。
この項続く。
==
敗戦の認識4 政治責任と行政
2018年8月18日 岡本全勝敗戦の認識の続きです。
内閣の仕事は、各大臣(各府省)に分担管理されています。それぞれの事務について、担当府省があります。(内閣法第3条 各大臣は、別に法律の定めるところにより、主任の大臣として、行政事務を分担管理する。)
では、このような「道義」や「責任」についての所管省はどこか。
戦争を実行したのは、陸海軍です。しかし、この役所(陸海軍)は廃止されました。引き上げに関することは厚労省に引き継がれていますが、戦争そのものに関することは引き継がれていないでしょう。例えば、日本陸軍が遺棄した化学兵器の処理は、内閣府にある
遺棄化学兵器処理担当室が所管しています。防衛省ではありません。
外交については、外務省があります。よって、現在は、諸外国との交渉や話し合いの際には、外務省が担当します。しかし、戦争責任や日本の道義的復興について、政府が決めたことを話すことはできますが、それ以上のことは難しいでしょう。
では、戦争責任、諸外国との道義的責任を決め説明することは、どの役所の担当となるか。
国家の責任と所管省庁という問題には、二つのことが含まれていると思います。
一つは、戦争を始めた責任、戦争を遂行したことによって苦しみを与えたことについての、責任官庁はどこかということです。
所管がはっきりしている事務の場合は、問題ありません。例えば、国家が間違ったことをして、その責任を認めた例として、「
らい予防法国賠訴訟判決」があります。「
厚労省のホームページ」この場合は、厚生省、現在の厚生労働省です。
しかし、陸軍と海軍が廃止されたことで、どの省庁に引き継がれたか、不明確になったのではないでしょうか。
国家行政ですから、法令上は、廃止された組織の事務はいずれかの組織に引き継がれているはずです。しかし、陸軍や海軍の所管事務に、戦争を開始したことに関する責任は明記されていなかったでしょうから、明確に後継組織に引き継がれたかどうか。不確かなことを言ってはいけませんが、規定上はそのような引き継ぎはなかったと思います。
似た事例で、東京電力福島第一原発の事故の責任があります(一次的には東京電力の責任です)。すなわち、事故を防げなかった責任、事故が起こった際に適切な冷温停止作業ができなかった責任、国民への情報提供や近隣住民の避難誘導を適切に行わなかった責任です。
これを所管していたのは、経済産業省の
原子力安全・保安院です。東京電力福島第一原発の事故を受けて、廃止されました。その事務のほとんどは、環境省の原子力規制委員会に引き継がれました。しかし、
原子力規制委員会の所掌は、これから起きる原子力事故の防止であって、既に起きた事故の後始末は所管外です。原発事故の後始末(廃炉、被災者支援、避難指示の解除など)は、
原子力災害本部が担っています。
事故を防げなかった責任や適切な避難誘導ができなかった責任は、原子力規制委員会も原災本部も引き継いでいないでしょう。もっとも、保安院は経済産業省の下部組織だったので、経済産業省がその責任を引き継いでいると理解することは可能です。国民へのお詫びや責任者の処分に関してです。
問題を起こした組織が、そのことによって取りつぶされる場合があります。しかし、与えた被害についての責任(の引き継ぎ)を明確にしておかないと、責任(謝罪と償い)が宙に浮くことがあります。私はこれを「
お取りつぶしのパラドックス」と呼んでいます。(
その二は次回に)
==
社会と政治敗戦の認識5 政治責任と行政2 2018年8月19日 岡本全勝
敗戦の認識の続きです。
戦争責任、諸外国との道義的責任を決め説明することは、どの役所の担当となるか。前回は、担当した役所が廃止された場合に、きちんと引き継がないと、その責任(謝罪と償い)は宙に浮く可能性があることを説明しました。
今回は、もう一つの問題です。
前回の議論は、内閣の事務はすべて、いずれかの府省に分担されているという前提で進めてきました。その前提に立たないこととすると、もう一つの議論ができます。
内閣(総理大臣)の仕事には、各府省に割り振ることのできないものがあるという考えです。
重要な判断、また大きな価値判断を伴う決定は、行政(官僚)はできない。それは、政治の責任であるという考えです。そのような判断は、国会や内閣(総理大臣)が決定し、それに従って行政(各府省)が処理するということです。
それは、行政が分担管理できない分野というより、政策決定過程の問題と捉えることができます。
戦争責任論の場合、国家として、国民や諸外国とその国民に、どのような認識を示しお詫びをするか。それは、国会と内閣が決めることでしょう。
外務官僚は、決まったことを諸外国に説明することはできますが、自らの責任で「国会答弁案」や「総理の外交での演説案」「総理談話」を書くことはできないのです。
このほかに、生命倫理に関することなどもそうです。理屈では判断できない問題です。
例えば、何をもって死と認定するかです。私の記憶にあるのは、
2009年の臓器移植法改正です。子どもの脳死をどう判定するかが、問題になりました。議員提案の4つの案が採決されました。国会では、各党が党議拘束を外して、各議員の判断に任せました。
このときに、総理秘書官として、内閣や行政としての判断を求められたら、どのように対応するべきかを考えました。厚生労働省も「これです」といった案はつくれないでしょう。一人一人の判断が分かれる問題であり、内閣が決定し押しつけることは難しいでしょう。政党も意見集約をしませんでした。
死刑廃止論も、同様だと思います。各人の判断が分かれる問題です。法務省は現行制度の説明はできますが、廃止すべきかどうかの判断はできないと思います。
このような国民の間で判断の分かれる重要な価値の問題は、国会や総理が決定することです。
現行制度の問題点、選択肢、それぞれの利点と欠点を提示することは官僚機構もできますし、それが任務です。しかし、それを問題として取り上げるのか、どの案を選ぶのかは政治の責任です。それに従って、割り振られた担当省が事務を執り行うのでしょう。
日常の行政事務でもこのような役割分担はなされているのですが、国民の間で議論が分かれている、大きな価値判断の問題では、よりその分担が明確になるのです。
関連して、「
忌まわしい過去を忘却する戦後ヨーロッパ」
https://zenshow.net/2018/08/19/%e6%95%97%e6%88%a6%e3%81%ae%e8%aa%8d%e8%ad%98%ef%bc%95%e3%80%80%e6%94%bf%e6%b2%bb%e8%b2%ac%e4%bb%bb%e3%81%a8%e8%a1%8c%e6%94%bf%ef%bc%92/===