適菜収×山崎行太郎 安倍晋三は「保守」ではない
適菜収×山崎行太郎 安倍晋三は「保守」ではない
2016/3/28 2017/1/1 マスコミ, 山崎行太郎, 立ち読み, 適菜 収
最近の日本では安倍政権を支持する人たちは「保守」と呼ばれ、安倍政権を批判する人たちは「左翼」と見なされるようになっている。しかし、歴史的、思想的に見れば、安倍総理を保守と考えるのは完全に誤りだ。何故、安倍総理は保守と見なされるようになったのか。保守という言葉が混乱してしまった原因はどこにあるのか。『保守論壇亡国論』(弊社)の著者である山崎行太郎氏と、『ミシマの警告』(講談社)などで自称保守を批判してきた適菜収氏に対談していただいた。
安倍晋三は「保守」ではない
山崎 適菜さんは新著『ミシマの警告』で、三島由紀夫を取り上げながら、安倍総理やその応援団である自称保守派を徹底的に批判していますね。僕が『保守論壇亡国論』で展開した議論と似たようなことを言ってくれているので、「我が意を得たり」と思いつつ読みました。凄く痛快でした。
『ミシマの警告』は最近の政治問題を扱っているので、この本を政治情勢本と捉える人もいるかもしれません。しかし、それは間違いです。適菜さんは『ミシマの警告』の中で何度もニーチェに言及しており、『キリスト教は邪教です!』(講談社)や『ニーチェの警鐘』(同)などの著書でも徹底的にニーチェにこだわっています。
ニーチェにこだわるとは、単にニーチェを論じるということではなく、ニーチェ的思考を実践するということです。日本にはいわゆるニーチェ研究者はたくさんいますが、ニーチェ的思考を実践している人はほとんどいません。例えば、西尾幹二さんはニーチェの翻訳を行ったり、評伝も書いていますが、彼の議論からはニーチェ的なものは何も感じられません。
それに対して、適菜さんの安倍総理や自称保守に対する激しい批判は、まさにニーチェを彷彿とさせるものです。また、適菜さんは絶えずニーチェに立ち返り、ニーチェ哲学の根本的な読み直しを行おうとしています。『ミシマの警告』が思想的に底の深いものになっているのはそのためです。
ところで、今回、三島を題材にしようと考えたのは何故ですか。
適菜 現在、保守を自称する新聞や論壇誌、論壇人が、安倍の売国・壊国路線に声援を送っている。そこで、三島を通じて保守の定義を再確認しておくべきだと考えたのです。保守主義は近代への反発により発生しました。近代において自由や平等という概念がイデオロギーになり、これを無批判に現実社会に適用しようという動きが出てきました。結局それはフランス革命などの野蛮に行き着くことになる。保守主義とは言うものの、これはイデオロギーではなく、逆にイデオロギーを警戒する態度のことです。人間理性の過信を戒めるわけですね。
適菜 현재 유지 보수를 자칭하는 신문이나 논단 잡지, 논단들이 아베의 매국 · 壊国 노선에 성원을 보내고있다. 그래서 미시마 통해 유지 보수의 정의를 다시 확인해야한다고 생각했습니다. 보수주의는 현대에 반발하여 발생했습니다. 현대의 자유와 평등이라는 개념이 이데올로기가이를 무 비판적으로 현실 사회에 적용하려는 움직임이 나오고있었습니다. 결국 그것은 프랑스 혁명 등의 야만적으로 정착 한 것이다. 보수주의라고 말하지만, 이것은 이데올로기가 아니라 반대로 이데올로기를 경계하는 태도입니다. 인간 이성의 과신을 응징하는 것이군요.
三島は誤解されることが多い作家ですが、三島の本をきちんと読めば、真っ当な保守思想家であることがわかります。その点はニーチェに対する誤解と近い。左翼に利用されたり、ナチズムやアナーキズムと結び付けられたり。ニーチェは価値の破壊を説いたのではなく、価値の復権を説いたのです。ニーチェが否定したのはキリスト教的価値にすぎません。同様に、ニーチェが批判したのはキリスト教道徳であり、道徳一般ではない。古典文献学者であるニーチェは、人類の歴史を歪めたキリスト教とその危険な部分を引き継いだ近代イデオロギーに警鐘を鳴らしたのであり、保守思想の文脈で読まなければなりません。
미시마는 오해되는 경우가 많다 작가이지만, 미시마의 책을 제대로 읽으면 정직한 보수 사상가임을 알 수 있습니다. 그 점은 니체에 대한 오해와 가깝다. 좌익에 이용되거나 나치즘과 아나키즘과 연결시킬 수 있고. 니체는 가치의 파괴를 말한 것이 아니라, 가치의 복권을 말한 것입니다. 니체가 거부 한 것은 기독교 적 가치에 지나지 않습니다. 마찬가지로, 니체가 비판 한 것은 기독교 도덕이며, 도덕 일반이 아니다. 고전 문헌 학자 인 니체는 인류의 역사를 왜곡 한 기독교와 그 위험한 부분을 이은 근대 이데올로기에 경종을 울렸다이며, 유지 보수 사상의 맥락에서 읽어야합니다.
安倍は2013年にウォール街の証券取引所で演説した際に、「もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました」と言いましたが、国境や国籍にこだわらない保守って何なんですかね。こうした思想上のねじれ、思想上の勘違いが生じた理由を説明したのが、ご紹介いただいた『ミシマの警告』です。
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