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内田 樹
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街場の日韓論 (犀の教室) (日本語) 単行本 – 2020/4/22
内田 樹 (著, 編集), 平田 オリザ (著), 白井 聡 (著), 渡邊 隆 (著), 中田 考 (著), 小田嶋 隆 (著), 鳩山 友紀夫 (著), 山崎 雅弘 (著), & 3 その他
5つ星のうち3.8 11個の評価
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街場の日韓論 (犀の教室)
街場の日韓論 (犀の教室)
内田 樹
5件中1 - 5件目のレビューを表示
連翹
5つ星のうち2.0 「街場の」なのか
2020年4月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
反知性主義と韓国・朝鮮に対するレイシズムとの関係を考えるヒントにと思って、読みました。
編者の内田樹さんは反知性主義について著作のある方で、タイトルも「街場の」であり、平田オリザさんのように、反知性主義との向き合い方を思索されている方も執筆陣にいたことから、理詰めでは通用しないSNSや街頭のレイシズムとどう向き合うかが書かれているのかな、と期待しながら。
私の見込みも勝手なものではあったのですが、そうした見込みとはだいぶ違う内容です。
韓国社会論であったり、日本の韓国論であったりという評論系の論考が中心です。
「街場の」というのは「著者なりの等身大の」という意味で使われていました。
なので、現在の日韓関係の悪化に心を痛め、韓国のことをまず知ろう!という人には、良い入門書なのかもしれません。
すでに韓国のことに興味があり、自分なりに色々と調べている人には物足りないと思います。
ただ、自分たちの内なるレイシズムみたいなものをえぐり出すという企画になっていないのは、ビギナーにとってもどうなのかな、現在の読者は韓国のことをよく知らないにしても欲しているのはそういう話じゃないのでは?という印象はぬぐえません。
厳しい言い方をしてしまうと、「知識人たちが”私たちはこうやって韓国を見ています”とやわらかく発信することが良い入門になる」と考えていること自体が、反知性主義的なレイシズムを育てていると私は思います。突き詰めるのはその先だろと。
一番最後に収録されている平川克美さんの「見えない関係が見え始めたとき」が、自分ごととしてレイシズムをどうとらえるかが綴られていて、一番共感できました。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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Junji
5つ星のうち2.0 日韓論になっていない
2020年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日韓関係をテーマにした10人の著者によるアンソロジー。悪化している両国の関係について日本と韓国それぞれの問題を考察した本なのだろうと思ったて読んでみたのだが、ほぼ日本側の問題(嫌韓やレイシズムが増えていること)にしか触れられていないという印象を持った。これでは韓国に対する理解は深まらないし日韓関係の考察になっていないのではないか。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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アンガル
5つ星のうち4.0 多様な意見や見方に触れることができるアンソロジー
2020年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日韓関係のように複雑に絡み合った問題を解きほぐし、多くの人に関心を持ってもらうためには、各方面からの多様な意見や見方に触れることができるアンソロジーはとても有効な方法論だと思う。
韓国の一人当たりGDPが既に日本を上回っていること、ソフトパワー獲得に向けた韓国の国家的取組み、集団的自衛権、アイデンティティと自己肯定感など様々な気付きがあったが、特に印象に残ったのは以下の部分。
◯クーデンホフ・カレルギー伯「国家は人間のために存在するが、人間が国家のために存在するのではない。」彼は自由も平等も重要な理念ではあるけれど、自由が行き過ぎると弱肉強食となり、平等も行き過ぎると無気力な社会となると喝破し、友愛こそ自由と平等の架け橋となると述べた。
◯歴史の無知、とりわけ自国の負の歴史に関する無知は、国や社会の進路を大きく狂わせることも少なくない。そして、過去の歴史において何らかの加害と被害を生じさせた複数の国が、その事実認識を共有することで良好な関係を再構築することに成功している事例が、今のヨーロッパには存在している。まずは、日本と韓国の間で過去に何があったかを知ろうとすること。その先の選択肢はいくつか存在するにしても、事実を知ることがすべての理解の土台となる。
◯日本人に内面化し、今も続いている差別意識は、アメリカに対する劣等意識を政治的にも経済的にも払拭できない状況を放置し続けたことによるのではないか。人が他者の存在を認め、同じ世界の住人として尊厳の眼差しを向けることができるためには、自分の弱さに気づき、それを自分で認める必要がある。それが自立ということであり、倫理とはそうした自己省察を経て自立した人間の内部に宿るものだろうと思う。
次作は韓国側から見た日韓論にも期待したい。
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阿部 勝彦
5つ星のうち5.0 まさに日韓問題を考えるための取り付く島
2020年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
”街場の”シリーズは、いろいろの問題に初めて触れるための入門書です。
何となくわからなかった諸問題が、何となくわかるようになります。
日韓論についてもいろいろの識者の各段階での認識を知ることができためになりました。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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ダン
5つ星のうち5.0 11本の虹の橋
2020年4月24日に日本でレビュー済み
それぞれの文章には、日韓のあるべき姿とそこに住む人々への敬意がにじみ出ています。
だって言葉づかいが丁寧だもん。
読んでいてさわやか。
これは、11人が日韓にかけた虹の橋の物語だよ。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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