日本人の明治観をただす : 中塚 明: Japanese BooksMeiji & Taisho
日本人の明治観をただす
by
中塚 明 (Author) Format: Tankobon Hardcover
4.3 4.3 out of 5 stars
(13)近隣諸国との真の友好関係を築く第一歩は、日本帝国の朝鮮に対する侵略をどのように進めていったかを知ることです。
現代の日本人の間に深く浸透している「栄光の明治」観──日清・日露戦争に勝利して「一等国」にのぼりつめる物語ですが、
国内においてはアイヌや琉球の人々を臣民化し、台湾・朝鮮を植民地として併合する帝国主義国家が誕生する道のりでもありました。
本書は、日清・日露戦争の主眼は朝鮮支配にあるとし、その具体的な事実を日本軍による不法行為と戦史の改ざんを示す史料で明らかにしました。
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現代の日本人の間に深く浸透している「栄光の明治」観──日清・日露戦争に勝利して「一等国」にのぼりつめる物語ですが、
国内においてはアイヌや琉球の人々を臣民化し、台湾・朝鮮を植民地として併合する帝国主義国家が誕生する道のりでもありました。
本書では、日清・日露戦争の主眼は朝鮮支配にあるとし、その具体的な事実を日本軍による不法行為と戦史の改ざんを示す史料で明らかにしました。
近隣諸国との真の友好関係を築く第一歩は、日本帝国の朝鮮に対する侵略をどのように進めていったかを知ることだと、著者は説いています。
About the Author
1929年、大阪府に生まれる。日本近代史、特に近代の日朝関係の歴史を主に研究。奈良女子大学名誉教授。
主な著書に『日清戦争の研究』(青木書店)、『近代日本と朝鮮』(三省堂)、『蹇蹇録の世界』(みすず書房)、
『歴史の偽造をただす』『歴史家の仕事』『現代日本の歴史認識』『これだけは知っておきたい日本と韓国・朝鮮の歴史』
『司馬遼太郎の歴史観』『歴史家 山辺健太郎と現代』(以上、高文研)など。
共著書に『NHKドラマ「坂の上の雲」の歴史認識を問う』『東学農民戦争と日本』(以上、高文研)がある。
Product Details
Publisher : 高文研
Publication date : February 15, 2019
Language : Japanese
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From Japan
Amazon カスタマー
5.0 out of 5 stars 日清・日露戦争の正確な認識を持つために
Reviewed in Japan on April 12, 2019
Format: PaperbackVerified Purchase
アジア太平洋戦争中の旧日本軍の大本営発表では、とりわけ戦争後半期には、日本国民が真実を知ると軍や政府への信頼が損なわれるので、嘘で塗り固められていた事は、今ではほとんどの人が知っています。しかし同じことが1875年の江華島事件や1894年の日清戦争の時にも行われていた事を、著者は長年の研究により明らかにしてきました。特に日本軍が朝鮮を侵略し、植民地化しようとした日清戦争の時に、朝鮮の農民たちが日本軍の意図を鋭く見抜いて立ち上がり、竹やりなどの粗末な武器で抵抗した第2次東学農民戦争については、現在の学校教育の日本史ではほとんど記述されていない(今でも隠されている)、などの事実が明かされています。現在の日本・韓国・北朝鮮・中国の国際関係を考える前提として、ここに書かれている歴史経過を正確に知っておくことは、必要不可欠な事であると、私は考えます。
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つくしん坊
5.0 out of 5 stars 戦史の改竄と不法行為とででっちあげられた「偉大な明治」の神話
Reviewed in Japan on November 24, 2019
Format: Paperback
著者は1929年生まれの歴史家で、日朝関係史に関する多くの著書がある。本書はこれまでの著者の研究成果である日朝関係史の総括編とも呼ぶべき内容で、日朝関係に関する重要な史実を丁寧に検証したものである。権力側の戦史の改竄に騙され、戦前はもちろん戦後も現在まで続く多くの間違った歴史解釈を、近年になって発掘された一次史料を用いて正している。その結果、「明るい明治対暗い昭和」という司馬遼太郎の歴史観に代表される明治観をただし、「偉大な明治」の神話は、戦史の改竄と軍の不法行為とででっちあげられたものであることを明らかにしている。
「明治の本質」とはなにか、という基本的な問題に関して、著者は梅田正己著『日本ナショナリズム』(全四巻、高分研)を引用しつつ、「神話史観」に基づいた「神権天皇制」がその本質であるとする。あえてこれに追加すれば、神権天皇制の本質は福澤諭吉が喝破したように「愚民を籠絡する欺術」(『帝室論』)であるとともに、その詐術に乗っかり、官僚特に軍部が「愚民」を支配する「官僚主権国家」の性格も有していた。
「Ⅰ 近代日本の基礎を作った明治」では、明治維新で権力を握った権力者たちには、木戸孝允に代表されるように、朝鮮を足掛かりにして西欧列強のような植民地帝国、つまり対外膨張主義の考えが抜き難かったことを明らかにする。この考えの元に、早くも1875年には朝鮮への初めての武力攻撃である江華島事件が引き起こされる。この事件は明らかに日本側の国際法違反の不法行為であったが、公式報告書では日本の正当性をうたいつつも、隠蔽された『戦闘詳報』ではその不法行為の詳細が記録されていた。
「Ⅱ 日清・日露戦争と朝鮮侵略」では、日清戦史で朝鮮農民との戦争が隠蔽されてきたこと、また不法な朝鮮王宮占領や、東学党の反乱に対してジェノサイド作戦で農民を皆殺しにしたことなど、教科書などでは決して触れられない、日本軍の不名誉な実態が明らかにされる。なおこれらの不法行為は、昭和時代のように「現地軍の暴走」などではなく、陸奥宗光外務大臣の指示によるものであることが著者の研究で明らかになっている。さらに、日露戦争の目的は「韓国の保全」(朝鮮に対する日本の支配確保)という実に身勝手なもので、韓国の主権侵害という不法行為も多発していたという。
「Ⅲ 頽廃する明治」では、軍部による戦史の偽造が日常茶飯事となっていたこと、当時の「一流知識人」とされる福田徳三(経済学者)、岡倉天心(思想家)、新渡戸稲造(国際人・思想家)、喜田貞吉(歴史家)などが朝鮮への偏見を煽る旗振り役だったことを明らかにしている。本書では言及されていないが、福澤諭吉も以上の人々に負けないくらい凄まじい偏見や差別意識を撒き散らしていたことは、安川寿之輔氏の多数の著書が明らかにしている。
最後に「Ⅳ 未来を切り拓くための歴史認識」では、「官製明治神話」をわれわれ自身が克服し、事実に向き合い日本の近代を再考することの重要性を指摘している。司馬遼太郎に代表されるように、「日清・日露戦争は日本の防衛戦争だった」という誤った明治観が日本人に広く深く浸透している。著者は本書の最後に、ジェラルド・カーチス氏の助言である「自分が誇れない過去を認めることにプライドを持とう」を引用している。このような潔さを持つことで近隣諸国との友好関係を築けるのではないか。
本書は「偉大な明治」という神話は、権力側が捏造した歴史を多くの国民が妄信した結果であることを明らかにしている。その妄信の結末は、日本人の戦死者310万人、アジア全体での戦死者2000万人、そして国土の焦土化というアジア太平洋戦争における敗北であった。この「偉大な明治」という神話を今になって持ち出し、改憲、戦争能力強化、嫌韓嫌中など戦前回帰のスローガンにしているのが安倍政権とその追随者たちである。この人たちは、本書が明らかにしたような「偉大な明治」という神話の真実を知らず、しかもその時代への回帰を目指すという時代錯誤の甚だしさにおいて、二重の愚かさを示している、といえる。さらに本書が明らかにしたように、官僚の公文書偽造や隠蔽は、明治時代に始まる日本の恥ずべき「伝統」であることも実に情けない。本書は、明治という時代の真実を知るうえで不可欠の本といえる。
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kh生
5.0 out of 5 stars 公文書の改ざんが120年前にもあったとは
Reviewed in Japan on April 10, 2019
Format: Paperback
本書は、日清戦争の開戦二日前に日本軍による朝鮮王宮占領があったことを、当事者の軍人たちの証言を掘り起して開示している。公式の戦史ではそのあったことがなかったことになっているという。改ざんといえば、森友学園に関する文書の財務省による改ざんが記憶に新しいが、120年前にもすでにあったのだ。日本の官僚の体質か。
日韓の領土問題の焦点、竹島(独島)は日本海軍の海域図には「リャンコールド岩」(フランスの捕鯨船が命名)とある(P166)。その図を見るのも興味深い。
著者は左とか右とかではなく、真摯に歴史の事実を追究している方である。それでどんな事実があったのだろう、と思わず読み進んでしまう、
好著であり、多くの人に読んで欲しい。また著者の別書籍にも関心を持った
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LDK03
5.0 out of 5 stars 名著です
Reviewed in Japan on August 17, 2019
Format: Paperback
わかりやすく、ていねいに事実を積み上げて紹介してくれているので、とても勉強になります。
日本人必読の書と言っていいと思います。
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Mt.Shirane
5.0 out of 5 stars 明治は良い時代だったという迷信を打破するために
Reviewed in Japan on September 19, 2022
Format: PaperbackVerified Purchase
読み易く考えられた構成で理解しやすく、基礎知識をほとんど必要としない。
「明治は良い時代じゃった」という作られた迷信を打破するために書かれた本です。
台湾、朝鮮侵略からはじまった明治の対外膨張政策を検証し、不当性と事実を隠蔽してきた事実を明らかにしています。
記紀神話「神功皇后の朝鮮征伐」を用いて侵略を正当化した。明治知識人を総動員して「遅れた朝鮮」というプロパガンダによって差別意識を日本国民に植え付けた。経済侵略から開始した。国際法に抵触することを念頭に持つなという政府の方針まで出された。日本公使館と混成旅団が綿密に計画して朝鮮王宮を占拠した。憤激した東学農民の蜂起を弾圧殺戮した。閔妃を殺害した。かくして日清日露戦争に至る。
日本陸軍は残虐な戦史を抹殺し偽造した。朝鮮人虐殺はなかったことになり、日本軍編纂の「日清戦史」には記載されず、つじつまを合わせるために当該戦闘で戦死した兵士は別な戦域で亡くなったと「靖国神社忠魂史」に書かれることになった。かくして汚辱にまみれた戦争は聖戦へと偽造された。
事実をもって明治政府、軍部、知識人、新聞人の犯罪・恥ずべき行為を平易に提示しています。インドのネルーは鋭利な眼差しで日本のアジア侵略を見つめていたことに驚かされる。
高校の教科書にしても良いほどの平易で明瞭な書かれ方をしています。お勧めいたします。
こういった本が日本人の共通な知識となれば、恥ずべき右翼政治家が跋扈することもないだろうと思わずにはいられません。
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나카쓰카 아키라의 저서 <일본인의 메이지관을 바로잡다>(日本人の明治観をただす)에 대한 요약과 평론
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<일본인의 메이지관을 바로잡다: 침략의 기원을 은폐한 근대화 신화의 해부>
도서 개요 및 핵심 논점
<일본인의 메이지관을 바로잡다>는 일본의 대표적인 근현대사 연구자이자 한일관계사 권위자인 나카쓰카 아키라(中塚明)가 메이지 유신과 근대 일본에 덧씌워진 미화적 역사관을 정면으로 비판한 책이다. 저자는 현대 일본 사회에 깊이 뿌리박힌 "메이지 시대는 건강하고 진취적이었으나, 쇼와 시대의 군국주의로 인해 변질되었다"는 식의 이른바 '사바타주 메이지 찬양론'을 실증적 사료를 바탕으로 통렬하게 해체한다.
일본 대중과 지식인 사회에 광범위한 영향을 미친 시바 료타로(司馬遼太郎)의 역사소설, 특히 <언덕 위의 구름>에서 구축된 서사는 러일전쟁을 조국 방어를 위한 '기적의 승리'이자 밝고 긍정적인 청년기 일본의 분투로 그린다. 그러나 나카쓰카는 이러한 서사가 명백한 사료의 은폐와 취사선택에서 비롯되었음을 고발한다. 메이지 일본의 근대화는 서구 열강과의 대등한 관계 구축이라는 미명 하에 출발했으나, 그 본질은 초기부터 이웃 아시아 국가들에 대한 침략과 멸시, 영토 팽창을 전제로 설계된 제국주의 프로젝트였다는 점을 명확히 규명한다.
주요 내용 요약
저자는 1870년대 정한론부터 1894년 청일전쟁, 1904년 러일전쟁, 그리고 조선의 식민지화에 이르는 일련의 과정을 1차 사료를 통해 추적한다.
메이지 근대화의 기만성과 탈아입구:
후쿠자와 유키치로 대표되는 '탈아론'은 아시아 연대가 아니라 아시아 침략의 사상적 기반이었다. 메이지 정권은 서구 제국주의의 질서를 그대로 수용하여, 서구에 빼앗긴 불평등을 아시아 이웃 국가에 강요함으로써 해소하려 했다.
청일전쟁의 본질과 경복궁 점령:
일본 공교육과 대중 서사에서는 청일전쟁을 청나라의 구태의연한 위협에 맞선 방어전으로 묘사하지만, 실제로는 1894년 7월 일본군이 경복궁을 기습 점령하고 국왕 고종을 감금한 채 친일 내각을 강요하면서 시작된 기획된 침략 전쟁이었다. 저자는 당시 공문서와 육군참모본부 기록을 통해 일본군이 조선을 전장으로 삼아 자행한 학살과 내정 간섭의 실태를 낱낱이 파헤친다.
동학농민군 진압과 대량 학살:
메이지 군대는 자국민에게는 입헌주의와 문명개화를 약속했으나, 조선 반도에서는 근대 무기로 무장한 군대를 동원해 농민군을 무차별 학살했다. 이 사건이야말로 이후 20세기 전반에 벌어진 아시아 태평양 침략 학살의 원형이었다.
러일전쟁과 '사바 사관'의 허구:
시바 료타로는 러일전쟁을 러시아의 남하로부터 조국을 지킨 불가피한 자위권 행사로 미화했다. 그러나 저자는 러일전쟁의 핵심 목적이 조선의 독점적 지배권을 확보하기 위한 제국주의 열강 간의 패권 쟁탈전이었음을 폭로한다. 메이지의 지도자들은 자위가 아니라 조선을 삼키기 위해 전쟁을 일으켰으며, 이를 '밝은 메이지'로 분리하는 것은 역사적 인과관계를 의도적으로 절단하는 속임수에 불과하다.
비판적 평론
나카쓰카의 작업은 일본 역사학계 내부에서 제국주의적 과거를 비판적으로 성찰하는 양심적 지성의 최고봉을 보여준다. 이 책의 가장 큰 미덕은 단순한 감정적 비판이나 당위적 평화주의에 기대지 않고, 철저히 일본 정부의 공문서, 참모본부 보고서, 군사 일지 등 1차 사료의 교차 검증을 통해 침략의 구조를 입증한다는 점이다.
우선, 이 책은 현대 일본 보수주의가 구축한 '쇼와 단절론'을 통쾌하게 격파한다. 전후 일본의 지배적 담론은 1930년대 군부 파시즘과 태평양전쟁을 '일탈'로 치부하며 메이지를 민주적이고 건강한 롤모델로 복원하려 해왔다. 아베 신조 정권을 비롯한 보수 정치가들이 '메이지 유신 150주년'을 대대적으로 축하한 배경도 여기에 있다. 저자는 쇼와의 광기가 하늘에서 떨어진 것이 아니라, 메이지 초기부터 배양된 군국주의적 팽창 노선과 아시아 멸시관의 필연적 귀결이었음을 입증함으로써 현대 일본 우익의 역사 수정주의를 무력화한다.
또한, 대중문화와 소설이 어떻게 역사를 왜곡하고 국가주의적 향수를 조작하는지 날카롭게 분석했다는 점에서 사학사적 가치가 높다. 시바 료타로의 문학은 패전 후 자존감을 상실한 전후 일본인들에게 "우리 조상도 한때 멋있었다"는 자위적 위안을 제공했으나, 이는 조선과 대만, 중국 등 식민지와 피해국의 시선을 완벽히 지워버린 결과물이었다. 나카쓰카는 바로 그 지워진 시선을 복원하여 가해의 구체적 실체를 드러낸다.
다만 이 책은 메이지 국가의 대외 침략 메커니즘을 폭로하는 데 집중하다 보니, 당시 일본 내부에서 존재했던 다양한 대안적 목소리(예: 자유민권운동 좌파나 초기 반전 평화주의자들의 흐름)를 깊이 있게 조명하기보다는 국가 권력의 군사적 폭력성에 분석의 초점을 맞추고 있다. 또한 시바 료타로라는 단일 작가의 서사를 비판의 주축으로 삼음으로써 대중적 호소력은 극대화되었으나, 전후 일본 사회 전체가 왜 그토록 열광적으로 그 신화를 수용했는지에 대한 사회경제적 구조 분석은 상대적으로 간결하게 다루어진 감이 있다.
결론적으로 <일본인의 메이지관을 바로잡다>는 과거를 미화하는 환상과 단절하지 않는 한 진정한 동아시아의 평화는 불가능하다는 점을 웅변하는 역작이다. 메이지를 정직하게 응시하는 일은 단지 과거사를 교정하는 학술적 차원에 그치지 않고, 오늘날 일본이 어떤 길을 걸어가야 하는지를 묻는 미래지향적 질문에 가깝다. 가해의 역사적 연속성을 밝혀낸 이 저술은 일본뿐 아니라, 맹목적인 국가주의 서사에 사로잡히기 쉬운 모든 현대 사회에 통렬한 경종을 울린다.
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