「韓国映画」雑記帳
徒然なるままに「韓国映画」の感想を綴っています。
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「サラは有罪 ~『楽しいサラ』より~」 (1993) 사라는 유죄
2007年07月26日
テーマ:「韓国映画」雑記帳
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安っぽい韓国エロスから、「サラは有罪 ~『楽しいサラ』より~」。
朝鮮日報によると”日本で唯一”のベストセラー韓国小説「楽しいサラ」が副題につけられていますが、そのことについては後に述べるとして…早熟なサラは、高校時代、同級生と憧れの音楽先生を争って破れ、服毒自殺を図る。大学生になったサラは、その同級生の婚約者ジュンを誘惑し、それを知った同級生は自暴自棄になり、自動車事故で命を落とす。ジュンが負担になったサラは、デザイナーRと深い仲になるが、ジュンもまたセクシーな歯科医と関係を持つ。そして、錯綜した関係に終止符を打つべく、サラとジュンがRの別荘を訪れた時…
監督は、ここでも感想を書いたカン・スヨン「桃花」のユ・ジヒョン。殆どの俳優は知らないのですが、驚くべきは、冒頭、少女たちの憧れの音楽教師役に、あの名優チェ・ミンシクが顔を見せてることです。台詞も殆どない数カットの出演ですが、既に30歳を少し過ぎていて、遅咲きの名優が花を咲かせるのには、もう数年待つ必要があります。
93年という時代にあっては、ある種の衝撃を見るものに与えた可能性もありますが、少なくとも今見る限り、映画自体は全然面白くありません。奔放な女性像を描いてはいますが、相手の男性も含めて、人物像に奥行きがなく、しかも、時代の制約からか、最後は純愛風にまとめようとしている辺りは、かなり違和感があります。
一方、副題に付けられた「楽しいサラ」ですが、ヨンセ(延世)大国文学科教授マ・グァンス(馬光洙)の92年の小説で、発禁処分、作者逮捕・有罪というセンセーショナルな生い立ちを持っており、邦訳されたものは日本でベストセラーになったそうです。読んでみましたが、映画的には、「サラは有罪」よりは「LIES/嘘」に近い感じです。サラという女子大生の性の遍歴、それもかなりアブノーマルなものを延々と描いているのですが、性描写自体は今からみるとそんなに衝撃的とは思えません。むしろ驚いたのは、”嫌韓流”を思い起こさせる、自国韓国の文化・風土・国民性とかに向けてあからさまな嫌悪が表現されていることで、猥褻ではなく非愛国的で検挙されたのかと邪推したくなるほどです。余談ですが、この教授、服役後、大学に復職、ところが、2006年には自分のサイトへの猥褻物陳列罪で在宅起訴、2007年には教え子の詩を自作として自分の詩集に収録して懲戒、と実生活でも激しい人生を送っています。
主人公がサラという奔放な女性であること以外共通点のない映画と小説ですが、タイトル以外に、映画がこの小説を元にしているという記載は見つかりません。ビデオ制作の時とかに誰かが小説の人気に便乗しようとしたと見るのがどうも正しそうです。いずれにしろこの映画は、善し悪しはともかく激しい憤怒に満ちた小説と比べると、見るべき所のない駄作と云わざるを得ないでしょう。
ちなみに、ビデオも小説も、ヤフオクで数百円で手に入ったりしますので、興味のある方は…
#映画レビュー
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